俎板  

俎板(まないた)

本来は「真魚板」と書く。
日本における料理材料の筆頭が魚であり、その魚を捌くための台だからである。

魚に対して野菜類は「蔬菜」と呼ばれ、これを調理するための台を「蔬板(そいた)」と呼んで真魚板と区別していた。こうした魚に対する儀礼的とも言える扱いが、魚専用に特化した様々な和包丁を誕生させたと思われる。日本料理が「魚の料理」ともされる由縁であろう。同時に割烹の割に重きをおく「切る料理」でもあるから、包丁に相性の良いまな板を重宝するのである。

俎板と包丁への拘りは日本料理独特のもので、西洋料理や中国料理では見られない特徴である。

ひのき、朴の木、かつら、樫の木等もよく使われているが、柔すぎたり硬すぎたりで、ややバランスに欠ける。総合的に最も優れた俎板の材料は、「銀杏の木」であり、次が「柳の木」で、適度に柔くて包丁を傷めることがなく、しかも丈夫で長持ちする。

こうした木製のまな板は、使用前に水を吸わせておき、使用後は塩と砂でこすり洗いするなど、手入れも多少手間を掛ける必要がある。

現在は肉も野菜も同様であり、プラスチック製、ポロプロピレン製、塩化ビニール製、特殊ゴム製など、様々な材質のまな板がある。

 




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