エビ殻のむき方

 
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【エビのさばき方】エビの殻を剥く

えび殻のむき方

海老フライ海老の天ぷらを作る時のエビ下処理のやり方です。

えびを解凍し、殻を剥き、背ワタを取り、伸ばす。これがエビの下ごしらえになり、調理へ進むわけですが、このページで殻剥きを、次のページで背ワタ取りと伸ばし方を説明します。

エビの解凍

家庭でエビを使う場合、ほとんどは冷凍海老を使用すると思います。生のエビは腐敗するスピードが極めて早いので、冷凍の方が安全というか、まぁ普通は冷凍エビしか売っていませんので。

料理屋などで使用する生エビも、「生」と言うよりも「活」になり、これは生きている状態の海老です。死んでしまえば(つまり生状態)数時間で腐ってしまうので、活を使うのです。

そういう訳で、エビ類は高級料理用の活でない場合はほぼ冷凍を使用します。「冷凍の方が安全」、これはスーパー等でエビを購入するときには「凍った状態のエビ」を買った方が良いという事です。

解凍した「生状態」で販売している店もありますけども、おすすめは冷凍ケースに並んでいるカチカチのエビですね。こちらを選んだ方が良いですよ。エビは想像以上に傷みやすく、腐るスピードはある意味カニ以上の早さですので、生は避けた方がよろしいでしょう。

冷凍エビを買って来たら、料理を作る直前まで冷凍しておきます。冷凍海老は自然解凍してはいけません。
(水分を失い乾燥してしまうし、急速に傷む食材だからです)

エビは【流水解凍】がベストです。

ボールに水を張って浸けて解凍するのではなく、ザルなどを使って水が逃げるようにしながら水道水を直に当てて解かします。

このようにすれば、ものの数分で解凍できますので、料理の準備にかかるまで冷凍室に入れておいても支障がないのですよ。なにしろ早いケースでは1時間以内で悪くなってしまう海老ですから、そのほうが安全、かつ美味さも保てるのです。

水道水をあてて数分もすれば半解凍状態になります。

この状態から海老をサバキましょう。

完全に芯まで解凍してしまうより、「少し固いかな」というくらいでさばいた方が良いのですよ。目安は殻がひっついていない状態。つまり外側が解けていればいいのです。

殻をむいている間に、芯のほうも溶けてゆるくなりますので、後ほどの「海老伸ばし」の時に、固くてちょん切ってしまうという事もありません。

エビ殻のむき方

海老の殻のむき方は大きく二種類あります。
海老フライやエビ天などに使う「のして(伸ばして)」使う場合のむき方と、エビチリやグラタンなどに使う場合の伸ばさないで使う二通りのむき方です。

二種類といっても、むき方自体は同じで、「尾の処理」が違ってくるだけです。これは後で説明します。

むき方自体にもいくつかの方法がありますが、ここでは一番オーソドックスかつ普通の方で、やりやすい剥き方を紹介します。

下ように海老を持ち、右手の人差し指と中指を足がある方に差し込む様にしながら頭の方の殻を剥がします
(薬指も補助的に使う三本指だと速く剥けます)

殻を剥く方角とは逆方向にエビ本体を回しつつ

足ごと殻を除去します

エビの殻を3つのブロックに(三節)に分けて、頭側と中央(尾に近い方)の2節を剥く感じで、2回剥いたらOKです。

最後の3節は尾に最も近い部分で、ここは剥かないで残しておきます。

海老フライやエビ天などは尾を付けたままで調理しますが、エビの尾は非常に脆く、すぐに取れてしまいますので、この節を残しておかないと、調理中にすぐ尾が外れてしまうのですよ。

尾のないエビ天・海老フライはサマになりません。ここは必ず残しておきましょう。

剥き方の動画でご確認ください。

海老尻尾の処理

海老フライ・エビ天は揚げ物ですので高温の油に海老を入れる事になります。このとき、食材内部に気泡や水分が残っていますと「破裂」してしまい非常に危険です。

いわゆる「油ハネ」というやつですね。衣が油で固まる過程で、隙間から高温の油が侵入して気泡や水と接触した瞬間「バチン」という音とともに熱い油が飛んでくるのです。

これは大変危険なので、材料から出来るだけ空気と水分を除去しておく必要があります。

海老の場合は、尾の部分が危ないです。水分を含んでいて、しかも衣でガードしないむき出し状態で油に入れますから、油ハネの可能性が高くなるのですよ。

そこで一手間。
尾に含まれている水分と気泡を包丁を使ってしごき出してやります。

尾を広げ、包丁を「箒」のように使って「掃除」します。
数回しごいてやれば結構です。

海老尾の剣を外す

海老の尻尾は、左右2対の尾肢で成り、広げると扇子のような形になります。なので「尾扇」という呼び方もあります。

この2対の尾肢の中央にある尾節は鋭く尖った棘のようになっています。尾節の尖端は針のようで、人の皮膚にも簡単に刺さります。

食べると口内に傷がつく可能性もあるし、それ以前に調理中に指を刺してしまう事がよくあります。痛いし雑菌などが侵入する場合もありますので、ここは必ず外しておきましょう。

剥きながら外すことが多いのですが、殻を剥いている時に指を刺すケースが多いので、剥く前に除去しておくほうが良いでしょう。

尾まで剥くやり方

エビチリとかエビグラタン、その他「エビを具にする料理」等は尾を付けておく必要がありません。

つまり、上の「ケン外し」も「尾の水出し」もやる必要がないということです。

剥き方は上と同じで、そのまま尾に近い三節目まで一気に剥いてしまえばいいですね。クルクル回す必要もなく、頭側の1節目からそのまま尾まで外せばいいので、尾を付けたままの剥き方より倍近い速さで剥けます。

※茶碗蒸しエビチリなどに使う場合、尾を付けた状態にするケースもあります

しかし、伸ばさないにしても【背ワタ】だけは除去する必要がありますので、一応次のページも見ておいて下さい。


エビの背ワタを取って伸ばす →





手前板前.魚山人:The person who wrote this page筆者:文責=手前板前.魚山人