焼き物・汁物にする伊勢海老のさばき方

  

伊勢海老のさばき 焼き物・汁物用

加熱調理した伊勢海老

伊勢海老の一番美味しい食べ方というのは「そのまま丸ごと蒸す」でして、これはカニと同じですね。

とくに味を付けるでもなく(むしろ何もしない方が美味い)、海老の持っている塩味だけで食べるという単純さゆえに、海老そのものの旨味を最も感じられる調理法。蒸すと旨味も逃げませんし。

蒸気のあがった蒸し器に伊勢海老を丸ごと入れて、15~20分間蒸してやるだけのことです。

しかしこれは「さばき方」というよりも「食べ方」になりますので、ここでは「焼き物用」と「汁物用」の下処理を紹介します。

両者ともに多少旨味が流出してしまう料理ですけども、伊勢海老は濃厚な旨味がありますので、それでもかなり美味しいものです。



加熱調理用の伊勢海老さばき

加熱調理に使う伊勢海老は、通常「梨割り」にします。

梨割りは兜割りという言い方もありますように硬いものを真っ二つに両断する事であり、通常は堅い魚介の頭部を中央から断ち割るという意味で使われる和食用語です。

伊勢海老の場合、その姿に価値がある食材ですので、姿を保ったまま(頭や尾が見えるように)両断します。

つまり、縦にして中央から真っ二つに切り分けるということですね。

こうして調理しますと、出来上がった料理も「伊勢海老としての価値」を低減させることはないし、同時に「食べられる部分も増える」という利点もあるのです。

※例外として伊勢海老の身肉だけを利用する料理もありますが、この場合は頭部と尾扇を切り離し、胴体(尾)の背に包丁を打ち込んで、その切り込みから身を取り出します

伊勢海老の割り方

姿を生かして使う割り方

尾を手前に向けて中央から断ち割り

上下を返して頭部も中央から割る

※頭部を先に割ってもかまいません。状況に応じてやりやすい方を選んでください。

※背の方は堅いので慣れないと難しい場合もあります。切りにくいと思ったら、裏返し、腹側を上にして割ってもかまいません。

竹串などを使い背ワタと砂袋を除去しましょう。長い髭(触覚)は、両側の長さを揃えておきます。

これを焼き物(鬼殻焼き、マヨネーズ焼きなど)にします。

鬼殻焼きにする時は、このような串を打つといいでしょう。

具足煮や海老汁などにする場合は、椀に合わせて適当な大きさにカットします。小ぶりな伊勢海老ならそのままで構いません。


海老汁の作り方


伊勢海老の吸物

伊勢海老マヨネーズ焼き

お歳暮に伊勢海老を戴く方も多いかも知れません。料理法は簡単なのに、めちゃ美味いのがマヨネーズ焼き。エビの身とマヨの相性の好さですね。

マヨネーズだけでも充分旨いですが、マッシュポテトや生ウニを加えると、より一層美味しくなります。これはマヨネーズとウニを和えたソースをのせて焼いたものです。

ボイルしたイセエビを中央から割ったのを使います。

作り方は簡単、伊勢海老にマヨネーズをのせて焼き上げるだけです。

車えびや伊勢えびの天然は本来夏のものですが、養殖や輸入が殆どですから通年出回っています。伊勢海老はその立派な姿から、祝事に欠かせません。あの形はまさに武将の武者姿ですからね。

ちなみに『海老』・『蛯』の漢字はイセエビなど「歩く」大きなエビを指し、小さな泳ぐエビには『蝦』の字を使います。

よくロブスターと混同されますが別種です。ロブスターは日本近海には生息してませんので。
詳細は→伊勢海老とロブスター

ロブスターしろ伊勢海老にしろ、刺身は勿論、揚げ物、具足煮や味噌汁、また上記のように練りウニを隠し味にしたマヨネーズやクリームで焼き上げるのも非常に美味しいものです。

「エビ・カニ」アレルギー
おいらの身近にもいたんですが、エビ・カニアレルギーの人が結構多いですね。トロポミオシンというタンパク質が原因です。もしも食べて「じんましん」「喘息」「アトピー」の症状が現れたら、絶対食べてはいけません。生命に関わります。エビ・カニはあがると(死ぬと)鮮度が急速に落ち、プトマインという物質が出ますが、これの中毒もかなりのものです。伊勢や車は、生きた物か、管理の良い冷凍品を使うようにしましょう。