剣型の包丁  

刀剣型の包丁

切っ先が刀と同じ様な形をした包丁が数種類あります。
日本刀に似た包丁ですね簡単に言うと。
元々和包丁は大昔、刀と種類を分ち難い造作だったらしい事は今に残る『式包丁』などから窺えます。しかし式包丁を板場で使う事はないでしょうから(断言はできませんが)、先の丸っこい、この式包丁は除外します。

『剥物包丁』
『鰻裂き包丁江戸型』
『骨切り包丁』
この三種は大体板場にあります。

少し特殊なのが
『先丸蛸引き包丁』
『鮪切り包丁』
『切り付け包丁』
『剣型柳刃包丁』

この七種のうち『剥物』と『切り付け』は鳥の嘴状に切っ先が下に飛び出しています。コンコルドの離着陸モードですな。

※上のは切りつけ型の柳です。

その反対に、切っ先が峰の方つまり上方に尖っているのが『鮪切り』、『鰻裂き』、『骨切り包丁』、『先丸蛸引き』そして『剣型柳刃』です。

これ等が所謂「刀の形をした和包丁」と言えるでしょう。このうち鰻裂きと骨切りは丈があり、用途も刃先を使う事を主眼においた特殊包丁なので除外します。また、極めて嘴の尖ったコンコルドを想わせる『勘所型』の包丁もありますが、あれは洋剣をイメージさせますので除外。

細身で長く、ツルギの切っ先を持つ包丁。
この段でいきますと『鮪切り』『先丸蛸引き』『剣型柳刃』の三種になります。


 


柄近くの平に『樋』が走っているのが特徴の『鮪切り包丁』



※樋は俗に言う血溝の事で洋剣ではフラー部分
血流しとか抜き溝とか言う人もいます。
刀身への圧力を分散させて刃が肉に「絡まない」様にする目的があるんですが、装飾の一部だと考える刀工もいる様です。この樋の現代版が「よく切れる包丁」として売り出された万能洋包丁の穴やリブに当たるのでしょう。

この包丁、有る所にはあるんですが、通常の場所ではなかなか見る機会がないと思います。試みにヤフーと楽天で探してみたけど発見できませんでした。(オークションにはあると思いますが)
樋のある鮪切り包丁

 

そして、外見がそっくりなのが『先丸蛸引き』と『剣型柳刃』
そっくりなんですが蛸引きは蛸引きですんで、前者には「そり」がありません。そしてその「そり」があるのが剣型柳刃包丁です。

この剣型柳と鮪切りはほぼ日本刀の形と言ってよいでしょう。
しなりのない厚みを持たせたら、もう「包丁」で通らないのは確実と思われます。もちろん板前としての仕事は下の包丁で必要にして充分ですけどね。柳です。

 

包丁は本当に不思議で深い道具です。

関連記事:勘所型と切付型の本焼&先丸蛸引き

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