硝子の器

ガラスの和食器

水晶の様に輝くガラスの器を和食では【ギヤマン】と呼び「義山」の字を当てます。(茶器からの流れ)
表記の仕方は献立のバランスなど配慮して料理人の好みによって義山、ぎやまん、ギヤマン、と漢字やカナ、平仮名、色々です。器名まで献立に入れることはあまりないのですが、特殊な器は料理名に混ぜアクセントに加える場合もあるのです。

※ギヤマンとはオランダ語のダイヤモンドから付いた名で、江戸期に長崎で呼ばれ始めたものです。それまで日本にあった「硝子・ビードロ」と違ってダイヤモンドカットされたガラス器は当時の人々に深い感心を与えたようです。それ以降「議屋満無(ぎやまん)」の名で手彫り切子が広まり、江戸切子や薩摩切子へと発展しました。

義山 縁金

ガラスの主成分は珪砂・カリウム・ソーダ灰で、鉛化合物(酸化鉛)を添加。その歴史は長く既に六千年以上前からガラス類は利用さていたといいます。

酸化鉛の添加量が多いほど透明な輝きが増すとされていて、この酸化鉛が24%以上含まれる硝子が『クリスタル』、12%以下だと『セミクリスタル』です。

最近はチタンなど使った「無鉛ガラス」も多いようです。
一般に器に使われるガラスは殆どが『クリスタル・ガラス』になります。

食器に使われるものの殆どは、安価なソーダガラスではなくクリスタルかセミクリスタルであり、和食器に関してはほぼクリスタルになるかと思います。

爽やかと透明感の極みとも言えるガラス器の使用時期は当然夏場。
涼し気な趣が強い食器として群を抜いています。
かき氷を敷いたり(水が出ますので中敷に簀や和紙を敷く)、薄く作った氷のドームを被せたりすればお客様をなお喜ばせる事が出来ます。(盛り込み寸前まで冷やしておく事)
※氷そのものを器にする場合もあります 
氷の器

しかし硝子器は夏専用という訳では決してありません。
重い感じの器が並ぶ冬場の和食コース料理に、変化と面白さを加えるために硝子器を一点入れる事もよくあります。
これは主に刺身を盛る硝子の向付です。

銀簀(ガラスの簀の子)の水切りを外せば口広で厚みのある造りの為、冷やし物ばかりでなく温かい料理を盛ることも出来ます。小ぶりの盛鉢といった感じですね。
銀簀の無い鉢や向付は、銀網や透かしの杯敷(コースター)を水切りの代用に使ってもいいですね。

あえて硝子の透過性をなくして独特の質感を持たせた器もあります。






 

Copyright © 2019 手前板前 All Rights Reserved. 免債事項・お買い物について