野菜に入れる庖丁目(切れ目)  

庖丁目(切れ目)・鹿の子切り

野菜に切れ目(庖丁目)を入れておく事があります。

少し厚みのある材料は中心まで火が入らないことが多い。
皮付きのまま料理したい材料も皮が邪魔をして火が入りません。

そこで、料理前に庖丁で切り込みを入れておきます。
これによって全体に等しく火が入りますし、味を中まで、そして均一に含ませる事ができます。

これを「庖丁目」といい、「飾り切り」とは少し目的が異なります。
(この目的と兼用している飾り切りもありますが)

よく使うのは縦横一直線、十字に庖丁をいれるやり方。

大根

青菜を下ゆでする場合

切り目ではなく皮を部分的に残すやり方

ほかに茄子・キュウリなどウリ類も、こうして数箇所皮を残して剥くことがあります。



茄子の鹿の子切り

ナスの場合、内部が柔く皮が固い典型ですね。
油で揚げる、焼くなどの料理以外は皮がとても邪魔になります。
しかし皮ごと食べたい野菜でもあります。
ですから多くの場合、ナスには切り目を入れておきます。
その典型が「鹿の子」です。

良いナスの選び方

良いナスを選ぶ方法はいくつかありますが、最近は袋詰めになっているケースが多いので目で見てすぐ分かる選び方だけを書いておきます。

多くの野菜にあてはまりますけども、「切り口の具合」
これなら触らなくても見た瞬間に分かりますよ。

切り口が萎びてるようなものはダメ。

白っぽくて水々しいものを選びます。
あと、ヘタに鋭いトゲがあるもの良いです。

ナスを切る

ヘタをつけて料理する場合、ナスはヘタの切れ込み最深部に合わせて位置を決め、そこに庖丁を2ミリくらい差し込んで茄子自体をぐるりと1回転させます。

下を取り去り、ヘタの形を整えます。

庖丁で切り目を入れる

縦半分に切り、
(あるいは姿のまま。これはカットしてやってますのでヘタは切り落としています)

斜めに庖丁目を入れていきます。

材料の厚さ、料理目的にもよりますが、深さは1センチくらい。

この時点で止めて使えば「斜めに入れる庖丁目」ですね。

鹿の子はさらに交差庖丁を入れます。
初めに斜めに入れた庖丁目と直角になるように切れ目を。

するとダイヤモンドの形(菱形)になります。

これが鹿の子切りです。
材料によっては斜めではばく、縦横とも直線にするケースもあります。


茄子の皮むきなど

普通に使う場合ヘタを切り落としてしまい、縦に皮を剥きます。

わりあい短時間で仕上げ、味を吸わせたい料理ならば全部剥いたり

ところどころ皮を残しておいたりします。

(皮目が美味しいが、「汁にナスの黒色を移したくない」「中心まで味を浸透させたい」などのケースで使う剥き方)

※ナスも意外とアクが強い野菜ですので、切ったらすぐ水につけましょう

10分程度浸ければいいです。
料理の前に水気は拭き取っておくこと



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