焼き魚は食べやすい料理ですよね。青魚でも塩焼きにすると食べられるという人が多いです。魚を焼くコツは表側(盛り付けた時の表)を強火で4分焼にし、裏側を中火でじっくり残り6分を焼くというものです。
ご家庭ではガスレンジの焼き網を使用するため、この料理はなかなか料理屋のようにいきません。いまどき炭の七輪使ってる人もいませんしね。
ガスレンジの焼き器は下に水を入れる受け皿があり、上から加熱する構造になっています。焼く時は必ず下に水を入れておきましょう。後が楽です。
魚を焼く時困るのは焼き網に魚が引っ付いてしまう事でしょう。これは金属の網との温度差によるタンパク質の凝固などが理由で、ある程度は避けられません。避けるには網を熱しておき、魚を置いた瞬間その部分を固めてしまうという方法や、これに加えてサラダ油を網に塗っておくなどです。
が、これ等の方法も完全ではありません。
諸条件によりどうしても引っ付く時がありますし、何故か引っ付かない時もあります。つまり不確実性があるんですね。
『アルミホイル』を使ってみましょう。
魚の下に敷いてから焼くのです。アルミホイルで焼くポイントはアルミ箔に「シワ」をつけておくということ。そうしますとひっつき防止になり、焼いた魚を取り易くなります。
本当に美味しい焼き魚は、「串」を打って「下火」の熱源で焼き、煙をからめる焼き方で、これは脂を適度に追い出す事も出来ます。このケースですと「強火の遠火」という言葉も意味があります。だがこの方法は普通の家庭では無理。
これに比べれば「ホイル」など邪道でしょうけれど、そんな環境が整わない以上しょうがないってもんですよ。網に身をひっつけてボロボロって有様になるより断然こちらがおすすめです。
下は切り身を焼いているところです。


→魚の切り方
この方法ですと、脂が強い魚の場合下に脂を排除できないという面がありますが、そのかわり「下からも火が回る」という利点があるので早いし、もう一つ、焼き台を汚さないという利点もあります。
熱を逃がさないので火加減を気にする必要はありません。
最初2分は強火あとは最後まで中火でいいです(中火よりやや弱め)
加減は「焼き時間」で調節します。
※「強火の遠火」が言われるのは魚の持つ旨味を逃がさぬためです。表面を一気に焼き固めて内部のエキスを逃がさないという事です。つまりステーキと同じなんですが、すでにステーキではこの理屈は通じなくなっています。「じっくり火を入れたほうが断然美味い」と考える料理人も多いのです。
魚の場合も同じで、昔はアルミホイルやらグリルはなかったって事です。確かに下から炭火で焼いた場合、強火の遠火が理想で、そうでなきゃパサパサになりますのでね。その名残りであり、今の家庭で炭焼きする人はいません。ガスレンジの小さな焼き器で強火の遠火は不可能なのです。
先に書いたように表を上に向けて焼き始め、きつね色の焼き色(黒いコゲではない)がつくまで焼いて下さい。自分が美味しそうな色だと思うまでです。次に裏返して、ここはあまり気にせず焦げにならない事だけ気をつければいいです。焼けたらそのままホイルごと持ち上げて皿の上で半回転させれば、崩れることなく盛る事ができます。
適度なサイズにカットしたアルミホイルをクシャクシャに丸めてから広げ、それをアミの上に置く。そこに盛りつけた時に裏になる方を上に向けて魚を並べて、「最初から最後まで弱火」で焼く。これが現在のところ家で焼き魚を成功させる最強の方法でしょうね
(盛り付け表の方を後で焼くのは、様子を見ながら仕上げられるので焦げ付きや崩れのリスクが減るからです)

ここまで読んで、あまりに長いノウガキにウンザリし、
作る気力が失くなってしまった方、スンマセン(~_~;ゞ
最初に書いたとおり、ただ裏と表を焼くだけの単純な作業です。まずは気楽に焼いてみましょう。失敗しても気にしない事です。そのうち上手になりますよ。