ちまき 作り方・巻き方

  

ちまき(粽)の作り方

ちまきの作り方

ちまきには色々な種類がありますが、ご家庭でも作りやすい割と簡単なちまきの作り方を紹介します。

もち米から作る郷土料理風粽のほか、和菓子風のヨウカンで作る「羊羹粽」、葛で作る「水仙粽」などもありますが、米粉を使って作る粽を紹介します。外郎(ういろう)粽ですね。甘味が入りますから食べやすいし、作り方も難しくはありません。

チマキの発祥は中国で、東南アジア一帯でも広く作られてます。中国の詩人・武人である屈原(くつげん)(紀元前300年頃)が入水した命日(5月5日)に、竹筒に米を入れて流す風習が起源とされます。

この故事にちなんで日本でも端午の節句にチマキを作ります。子供さんはちまきよりも柏餅を好むようですから、「縁起を担いだ飾り物」といったイメージが強いですね。縁起物というわけです。

国や地方によって作り方は異なりますが、粽の主体は「もち米」です。日本では「中華ちまき」のように米の形を残す粽はあまり見られず、もち米を「餅」に加工したものを笹などの葉で巻き込んだ粽が殆どです。



(1)ちまきの材料

ちまき(1個50g弱)×20本分

笹の葉・い草

●笹の葉:40枚(または20枚)
●イグサ適量(縛る場合必要)(タコ糸等で代用可能)

イグサ(藺草)・燈芯草
【藺(い)】というイグサ科の植物を乾燥させたもの。畳表やゴザなどに使用されている。

さっと熱湯に通すか、半日程度水に浸けてから使用します。
笹の葉
料理で使うのは主に【クマザサ(隈笹)】です
よく似ている葉蘭は笹ではありませんので注意。
葉蘭

笹の種類・イ草・竹皮

乾燥笹

真空パック

冷凍生

枝付き

イグサ

竹皮
緑がきれいな生笹(真空パック、生冷凍)はそのまま使えます。水に浸けて冷蔵庫へ入れておけば2ヶ月程度もちます。竹皮は中華ちまき・炊き込み飯等のちまきに。
※中華ちまき
一晩吸水させたもち米と、干ししいたけ・焼豚・干しエビ・干し貝柱・長ネギなどを炒め合わせ、五香粉で香りをつける。 それを竹の皮(アルミホイルでも可)で包み1時間程度蒸す。

ここでは真空パックの笹と乾燥笹の両方を使って説明します。具だけ蒸して笹で包むだけなら鮮やかな緑が残るものを。縛りを入れて再度蒸す伝統的な作り方なら、乾燥してある笹が使いやすいです。使う分だけ戻せばいいし、蒸せばどうせ色が飛ぶからです。

乾燥笹

熱湯で少し茹でて戻し、よく水洗いして使います。

ちまきの原料

上新粉:260g
もち粉:40g
上白糖:300g
水:270cc


上新粉
(精白したうるち米の粉を水洗し乾燥させたもの)

(2)作り方

1)上新粉、もち粉、上白糖をボールに入れて混ぜる

2)水を加えて泡立て器でこね、生地を作る

3)蒸し器に湯を沸かす

4)枠(なければバットを使用)に濡れ布巾を敷き、練った生地を入れる

5)蒸し器に入れて強火で20分蒸す

6)布巾ごと揉んでまとめる

7)粗熱がとれたら50g程度に切り分ける

8)包み方(下記参照)によって三角や紡錘形にする

9)笹の葉で巻く

①蒸しあがった生地を形成して笹で包む
②①を包んだあと縛ってから形式的に再度蒸す
③練った生地を笹に包んでから蒸す
④練った生地を笹に包み縛ってから蒸す
①~④はどれも完成形で、それぞれそのまま食べられます。状況などに応じて作り方を変えてみるのもよいでしょう。どちらにしても「浸水米等をそのまま葉で包んでから蒸す」という作り方以外は「縛る」という手順は必要性がありませんから、形式的な(飾りのような)ものと考えて結構です。

外郎(ういろう)
上新粉にもち粉や白玉を混ぜ、砂糖を加えて練って蒸すのが外郎です。ここでとりあげた「外郎ちまき」は【のばしういろう】のひとつ。

他には、餡を包む【包みういろう】 白ザラメを使い、木枠に流して固める【枠蒸しういろう】もあります。これは並餡のほか、抹茶や黒砂糖、梅肉やワラビ粉などを用いることもあります。その他各地でそれぞれ特徴のある外郎が作られています。

和菓子材料

(3)笹の巻き方

巻き方をいくつか紹介しておきます。

二枚巻は具の方を笹葉の表(つるつるの面)で包むようにして巻き、一枚巻は逆にツルツル面を表側に。ただし一枚巻きでも包んでから蒸す場合は二枚巻きと同じにします。

袱紗巻き

葉裏に中身をのせ、尖った先の方へクルクルと巻き込み楊枝で止めるだけで、袱紗包みに

三角巻き系統

三角形になる巻き方。円錐形にするのも三角巻きの派生になるでしょう。

げんこつ巻き

・端を切り取っておき

・中央から折って包みます

・畳んで押さえ

・先に切り取っておいた葉で結ぶ

(イグサがあればそれで結ぶ)

円錐巻き

貝殻巻き。ヤドカリ巻ですね。

・アイスコーンのように先に外殻を作ります

・葉先の尖った方を右にし、左端の上を少し折る

・一度中身をのせて、巻き始めの見当をつける

・中身を外し、左から巻き込む

・はじめに折った左の端と合わせ、そこから右の先を折る

・葉先を折り込んで中に入れる

・アイスコーンのような外殻ができました

・これに中身をちょこんと入れてやります

葉で包み隠すよう折り入れて完成。

竹の子巻き

① 一枚目の笹、葉表を表面に

② 紡錘形(涙滴の形)にした中身を尖った方を下にして包む

③ もう一枚の笹にのせる

④ 巻き込む

※しっかりと合わせて形をきめる

⑤ 整えたら上部を押さえる

⑥ そこをイグサで縛る

⑦ 上部を折りたたむ

⑧ 折りたたんだ部分をきっちり合わせる

⑨ ⑥で縛ったイグサで下部から巻き上げていく

⑩ 上まで巻いたらイグサで輪を作る

⑪ その輪にイグサの先頭を通して締める

⑫ 完成

これを3本束ねてイグサで結ぶ

(もしくは5本か7本。いずれにしても奇数を束ねる)

※笹で包んで蒸す(茹でる)場合は、束ねてから加熱

江戸時代の『本朝食鑑』では、
◆蒸らした米を搗き、餅にしてコモの葉で包んでイグサで縛り、湯で煮たもの。
◆うるち米の団子を笹の葉で包んだもの。
◆もち米の餅をワラで包んだもの。
◆サザンカの根を焼いて作った灰汁ともち米で餅を作り、ワラで包んだもの。
このようなチマキが紹介されています。

基本的にもち米とうるちを笹などで包んでイ草で縛り、蒸すか炊くかしたものです。(*餅団子を茅(ちがや)の葉で包んだから粽(ちまき)と呼ばれたそうです。地方色が豊富で、作り方も多様です)あと粽というより笹巻に近い「ちまき寿司」もあります。

元は灰汁の持つ殺菌力や防腐性を利用した保存食で、現在は菓子の一種として扱われる様です。灰汁ちまきは、原型に近く、鹿児島や新潟県など各県で郷土料理として作られてますね。なかでも鹿児島のアクマキは有名ですよね。沖縄は笹じゃなく、ムーチーガーサー(餅の葉)としてサンニン【ゲットウ(月桃)】でムーチー(餅)を包んだものを旧暦の12月8日に食べます。製法は新潟の笹団子に近いもの。本土のちまきと伝統や風習は違いますがこれもちまきの一種と考えてもよいでしょう。
鹿児島のあく巻き


ちまき寿司 作り方


柏餅の作り方



著者:手前板前 魚山人