板前修行は「だしまき卵」
コックの修行は「オムレツ」
卵の性質を経験的に知るのは料理のイロハって事です。
ふわふわの形良いオムレツは、簡単に作れるようになりません。
何度も失敗を繰り返した挙句、プロの技は身につくのです。
一つだけ種明かしをしておきましょう。
それは「塩」と「砂糖」の使い方です。
卵料理を、
締めるときには「塩を使う」
ふわふわにする時には「砂糖を使う」
です。
砂糖はたんぱく質の分子に作用して凝固を遅らせる力があります。
そして卵はたんぱく質の塊であり、卵料理は熱で固まらせるのが主体。
つまり、砂糖は卵が加熱により「急激に固くなる」のを防ぐのです。
ゆるやかに凝固することで、「すきま」が生じやすくなる。
その結果「ふわふわの卵料理」になるということですね。
これとは逆に、はやく締めたい(固めたい)茶碗蒸しなどは、
「塩だけ」を使ったほうが良いわけです。
(ただしあまりにも早いとスが入るので火加減と塩加減で調整)
※マヨネーズを加えてもふわふわに。
小さじ1程度のマヨネーズをざっくり混ぜ込む(空気を入れない)
(空気を含むとボツボツとした仕上がりになります)
これで焼いてもふんわりになります。
マヨネーズが好きな方はお試しあれ。
・お玉で焼く弁当用のミニオムレツ
みそ汁などをそそぐお玉。
お宅のお玉は金属製ですか?
それなら小さいオムレツが作れます。
取っ手まで金属の奴なら乾いた布巾でグル巻に。
先の方を熱して油を馴染ませます。
(もし揚げ物などをしていて熱い油があれば、そこに突っ込む)
底の方を火で炙りながら卵液を入れる。
箸やフォークで形を整える。
お昼の弁当用なら半熟はいけません。
しっかり火を入れたオムレツにしましょう。