味噌の選び方

 
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ミソの基礎知識

ミソの種類が多すぎて、どれを選べばいいか迷ったことがおありでしょう。ずらりと並んだ多種多様の味噌には躊躇すると思います。

結局最後は「自分の好み」で選ぶしかありませんけども、その選択の参考に、できるだけ難しいことを言わずに味噌の基本的情報を書いておきます。

まず結論から言いますとね、『良い味噌』は高くつくってことです。

「無添加」「天然醸造」「長期熟成」「国産大豆」「有機栽培」
これらの要素が増えるたびに、お味噌のコストは高くなる。お安く売ろうと思えば、輸入大豆で短期に大量生産するしかなく、そうすればどうしても添加物を加える他ないのです。

これを頭に入れおき、自分はどのへんで折り合いをつけるかの判断材料にしてください。

味噌はどうやって出来る?

味噌は「大豆」「塩」「麹」の3種の原料から造ります。

洗って浸水させた大豆を炊き(または蒸し煮)、それを潰す
塩と麹を混ぜた「塩切り麹」を潰した大豆に加える
大豆茹で汁(種水)を少量混ぜ込む
このタネを空気を抜きながら味噌樽に入れる
表面をならし蓋をする
半年ほど熟成させる
(気温の高い夏は短く、冬場は長め。酵母は30度くらいの高温で発酵を早めるからです)

これが古典的な味噌の作り方です。
色や味の違いは、原料配分と熟成期間によるもの。
赤味噌や白味噌、甘口や辛口というのは醸造方法の違いなのです。

味噌の種類

味噌の種類は大別して3種類

米みそ

大豆と塩に米麹を加えて発酵させる

一般に麹の割合が多いほど甘く仕上がります。

塩が5~7%ほどで熟成期間が2週間以下というのが【白味噌】
・西京味噌・讃岐味噌などがこれ

塩を増やし、熟成期間を長くしたのが【淡色味噌】(山吹色)
・信州味噌や白辛系の味噌がそうです

熟成期間を数ヶ月にし、褐色になったものが【赤味噌】
・仙台味噌、津軽味噌、加賀味噌、御膳味噌など

主に本州および北海道でポピュラーなのが米味噌です。

麦みそ(田舎みそ)

麦の麹を使った味噌です

熟成期間1~3ヶ月で塩10%前後の「甘口」(色は淡色)

熟成期間3~12ヶ月で塩11%程度の「辛口」(赤みそ)

九州や四国などで好まれる味噌です。

豆みそ

大豆に麹を生やして造る

塩は12%ほど、熟成期間は5~20ヶ月と最長の辛口赤みそ。
黒く見えるほどの濃い赤褐色になる。

東海地方特産の「八丁味噌」「名古屋味噌」がこれになる。

味噌の選び方

樽売りの場合は色と香りで判断
黒っぽいもの(硬くなっている)、大豆の匂いが残っているものは避ける。試食できる場合は「カドがなく丸い味」の味噌が良質。

「丸大豆」という表示は無視してもよい
丸大豆とは大豆のことであり、当たり前だからです。
この表示に意味があるのは、カスを使って造る「醤油」
(醤油の場合は搾りカス、味噌は脱皮大豆に対しての丸大豆ということ)

ダシの手間を嫌う方が多く、「だし入り味噌」が人気です。
このダシは「グルタミン酸」「イノシン酸」「グアニル酸」などのナトリウム つまり化学調味料。
ちょっと高級な「だし入り味噌」には昆布エキスや粉末節が。
こうした事をご理解のうえ、お使い下さい。
もっとも、だしを別にとると言っても「だしの素」をお使いなら内容は同じなので、こちらが便利でしょうかね。

まぁ、原材料表示にできるだけ「調味料等」が書かれていない、大豆、塩、麹(米・麦)だけに近いものをオススメ致しますけどね。

パックの味噌にはだいたい「酒精」と表示されています。
酒精とはエチルアルコール(エタノール)のことです。

味噌の酵母は発酵が進むと自然にエチルアルコールを発生し、このアルコールが「発酵しすぎ」を止めます。しかしそれには長い時間がかかるため酵母の働きを止める目的でエチルアルコールを1~2%加えるのです。こうして酵母を止めないと、炭酸ガスが発生して容器がパンクするからです。

※アルコールを使用してなくても「加熱殺菌」にて酵母や乳酸菌の動きを止めてある場合もあり、これは「死んだ味噌」として風味が落ちます。

この酒精を加えずに作る場合、温度管理をせず自然に長期間熟成させる必要があり、こうしたものが「天然醸造」と呼ばれます。

ウイスキーと同じように、様々な種類の味噌をブレンドさせてある「合わせ味噌」もたくさんあります。これらは【調合味噌】になります。

みそ汁の作り方





手前板前.魚山人:The person who wrote this page筆者:文責=手前板前.魚山人