ウニの捌き方

  

生うに

生うにの捌き方

ウニの漁期は資源保護がありますんで夏場のほんの短い間で終わります。うに漁解禁は三月の中旬。足りない分や漁期以外は冷凍物又は輸入でおぎなってるようですね。

バフンウニとムラサキウニの二種が流通のほとんどを占めています。市場じゃ、たんに アカ と シロ で呼び分けてますけども。典型的なアカはエゾバフンウニで、粒が小さく甘みがありいい値で売られてます。

高級な寿司店はたいがいこれを買う。食べれる部分は生殖巣のみで、すぐに溶けてしまうんでミョウバンで加工して形を保ってます。

普通に生ウニと言えば海胆の卵巣を指しますが、実は精巣も絡んでいたりします。この精巣絡みを選別したのは非常に味が濃厚で超高級寿司屋行きです。
極上うに~バフンとムラサキ



生うにの捌き方

殻付エゾバフンウニ

殻付キタムラサキウニ

殻付ウニの剥き方

殻付きのウニは、ハサミを使って底の方を円形に切り抜きます。

スプーンなどを使って黄色い身(生殖巣)を形を壊さないように、はぎ取ります。

塩水で静かに卵巣を洗って汚れを除けばすぐに食べられます。

せっかくの殻ですので器にしましょう。
殻に戻して行儀良く並べます。

板ウニと塩水ウニ

和食の店で、献立を見てみますと、ウニの事を「雲丹」とか「海胆」、あるいは、「海栗」などと書かれています。

献立を書く料理長により、魚介や野菜等の漢字に違いが出るのはよくある事でして、それは漢字には種類があるので当然ともいえます。

しかし、ウニの場合は種類で漢字に明確な違いがあるとされています。通常皆さんが寿司屋などで召し上がるウニは、「生うに」と呼ばれていますが、殻を砕き、卵巣のみを明礬水で洗って箱に詰めたものでして、正確には「加工ウニ」になります。そういう加工したウニに「雲丹」の漢字を使用します。

一方、殻付きの「生きたウニ」、つまり加工してない「活ウニ」に「海胆」あるいは「海栗」の文字を使います。

最近は明礬加工を嫌い「殺菌塩水漬の生ウニ」というのも出回っていますけど、これも微妙ですが雲丹になるでしょう。

どちらが美味いかと言いますと、自分は箱詰めの雲丹が好みですね。殻ごとの海胆をそのまま活造りや磯焼きなどで使用しますが、磯の香りがして野趣に富んでいると思いますけど、産地で選別され箱詰めされた雲丹の方が料理では上だと思います。

また、「生ウニ」と呼ぶのは「蒸しウニ」と区別する意味があるからです。今のように冷凍・冷蔵の技術が進んでいない時代には蒸しウニの方が主流だったでしょう。これも当然「雲丹」になります。と言うか雲丹は蒸しウニを指していたものだと思われます。

ウニの刺身と寿司


雲丹


雲丹の造り

ウニの身上である甘味とワサビは合いませんので、ウニ刺しには普通ワサビを添えません。

寿司の軍艦巻きで両方を食べ比べてみるんですが、寿司には海胆より雲丹のほうが良い。

塩水漬けは水気を完全に切るのが難しく、海水がどうしてもシャリに浸透するし、形を決めづらい。他の方法で食べたほうが美味いと思います。

形を壊さないようにするのも大切なこと。

「見た目は食味にもつながる」と言うように、形も大事な要素です。そのへんが板ウニを支持する料理人の多さ(とくに和食系)に繋がるのでしょう。

ウニ握りを何に付けて食べるかはお好みですが、ウニはあの甘さが身上です。できれば醤油やワサビを避け、そのまま食べる方がいいです。常識のある鮨職人は、ウニにワサビを入れません。軍艦巻きのノリさえ嫌う方もいますが、そこまで拘るのはね。



著者:手前板前 魚山人