じゃが芋とコロッケ  

馬鈴薯コロッケ

ジャガイモ王国北海道は9月に入りますと収穫の時期を迎えます。南米アンデス山脈の高地が原産のジャガイモが日本に来たのは1601年で、オランダ船がジャカルタから長崎に導入したもの。ジャカルタが当時ジャガタラだったのでジャガイモってわけです。

ところで「イモ」ってのは何なのか。
地下の茎の部分(塊茎)でもありますし、塊根でもありますが、人参や大根やカブは根ではありますがイモではありません。タマネギとかゆり根は葉ですからこれもイモではありません。根モノは「根菜類」であり、芋やタマネギなどは「土物」、これは青果市場の分類です。
イモとは土中にできる植物の貯蔵組織なんですな。
「Root and Tuber 」 この英名の通りって事です。

ジャガイモってのは単体で食べても美味くない食材とされまして、だからこそ「イモ」は悪いイメージの代表(イモ娘とかね)として世界中で「貧者のパン」扱いされているんですが、これほど「料理に向いた食材」も珍しいってのもまた事実。サラダやフライなどを思い起こしていただきたい。


久々にまかないでも作ってみましょうかね。
惣菜の代表コロッケです。

馬鈴薯を蒸して

貝柱を使います。

海老も入れます。

コロッケ、特にクリームコロッケはパンクしやすいって話もございますが、その理由は衣のマダラです。衣がうまく付いてない部分があり、そこから内部の具が出てきてしまうからですね。しっかりと衣をつけてやるのがミソです。冷凍のコロッケがパンクするのも同じ理由なので、揚げる直前まで冷凍庫から出してはいけません。衣の一部が溶けてゆるむからです。ソースに中華調味料を隠し味として加えると深みが増しますよ。

日本では1986年をピークにジャガイモの生産量が年々減少している様です。ホウレン草と同等のビタミンCを含有し、カリウムなども多い健康的な食材ですし、肉や魚との相性は抜群ですので、もっと食べて欲しい野菜のひとつです。

ご存知の様にジャガイモは芽と緑色の部分を食べてはいけません。保存ですが風の通る場所でチャコニンやソラニンといった有毒物質をおさえる為に光を遮断することです。発芽を防ぐためにも10℃以下の低温貯蔵がよいでしょう。リンゴと一緒に保存すれば発芽が遅れるという話がありますが、証明はできす、むしろ逆効果になることもあるみたいですんでオススメできません。

冷凍も可能です。他の野菜は加熱してから冷凍する物が多いですが、ジャガイモの場合は茹でたら冷凍してはいけません。茹でたら冷蔵保存しましょう。2週間くらいは持ちます。茹で、蒸し、揚げ、いずれの場合でも丸を加熱する時は皮は剥かない方がよいです。



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