ブリ大根の作り方  

ぶり大根




ぶり大根の季節もそろそろ終わりかな、最近の陽気をみてますとそんな気もしますが、それは天然ぶりに限った話です。天然の季節はもう終わりです。

一般的に使われてるのは殆どが養殖物でして、天然大ブリなんぞウン万円ですから、そうそう使える訳もありませんからね。(小型の幼魚なら天然でも安価、と言うか養殖ものは例外を除き無い/出さない)それで季節を問わず安定して入手できるようになってます。

ブリ大根を作る時大事なのは、大根にぶりの旨味を吸わせるという事です。


ポイントは大根を下茹でして味を吸い込みやすい様に柔らかくしておく事。それと、魚も湯に通してそれから水洗いしてきれいに血などを落としておかないと、生臭くなります。

脂の多い鰤の旨味を吸った大根の美味さは格別で、この大根だけが目的で煮物を作るケースもあるくらいです。
大根の煮物



ぶり大根の作り方

●身は食べやすいサイズにカットします
ブリの旨味はカマや頭(ホオ等)に凝縮してます、できればアラも加えて作りましょう。これも適当な大きさに切り分けておきます。
●ザルに並べ荒く塩をまぶしておく
その間に大根を切りましょう。半月でも輪切りでもかまいませんが、大きめにカットした方が良いです。仕上がった大根だけでも1品の料理になるくらい美味しいですから、見た目もよく切り揃えましょう。角は面取りしておくと煮込んでも崩れません。
●湯を大量に沸騰させる
塩をまぶしたブリを全部入れます。そのまま1分ほど。
脂や汚れが浮き出し、ついでに塩も抜けます。
●鍋ごと持ち上げザルにあける
ボールに水を流しいれながら、汚れなどを手で取り除くようにしながら洗って下さい。これで下ごしらえは終わり。煮込みに入ります。

●大根を別鍋で水から焚いていきます。強火で
5割くらいに火が通った加減で、ブリを加えます。
一度落ちた湯温が再沸騰したら中火にします。
酒を入れます。
好みで砂糖も加えます。
次に醤油。
●煮込む
落し蓋をして材料が踊るくらいの火加減で煮込んで、しばらくしたら味醂を加えて仕上がりです。



※好みで酒粕や味噌(好みですから赤でも白でも)を少量入れると味に奥行きが出ます。

上はカマを使った通常のブリ大根。しかし皆さんが購入なさるときに見るのは大体が「切り身になったブリ」じゃないでしょうか。ブリ大根に適したブツ切りは1本入手じゃないとなかなかでしょう。

※より完璧なブリ大根を作るなら、大根のアクをしっかり抜いておくとよいでしょう。

米ぬかや生米を加えて下茹でしたあと、流水で晒すとアクが抜けます。


切り身で作るぶり大根

切り身でぶり大根を作るとき、どんな風に調理なさってますかね。
おそらく底の浅い鍋(フライパン等)を使い崩れない様に用心しながら煮てると思います。普通に大根とたっぷり煮汁で煮込めば、身がバラバラになってしまいますからね。 しかしそれでは肝心の「ぶりから出るダシ」が期待できません。照り煮に近い味になってしまいます。

ぶりって魚は照り焼きも旨いですからそれでも美味しく食べられますけども、やはりぶりの出汁を大根に吸わせるのが『ぶり大根』ってもんです。

そこで切り身ブリでもぶり大根を旨く作れるやり方を書いておきましょう。ブリのさばき方等は他の魚の捌き方と変わりありませんし、片身から切り身を切り出すって事もまず普通は無いでしょうから詳しく書きません。

片身とか節を使う場合は下記を参考にカット
切り身の切り方

■切り身と一緒に「アラ」を少量購入して下さい
■アラは塩をしておき、湯にさっと通してキレイに汚れを水洗い
■大根を輪切りにして面取りし、十文字包丁で切れ目を
■米のとぎ汁などで先に大根に火を入れます
■完全に火が入る前に酒を加え、洗ったアラとショウガも加えます
■火を落としてじっくり出汁を引き出します
■醤油 みりん 砂糖 酒 で味をして下さい ■その煮汁を浅い鍋(フライパン可)に少し入れ、ぶりの切り身を入れて沸かします
■沸いたらすぐに切り身を取り出し、煮汁だけ加熱
(これを数回繰り返し、ぶり切り身に火を入れ照りを出す)
■先のアラの方の鍋に切身を入れる
■この鍋を弱火にしたまま暫くおきます
■仕上げの段階で下煮した青野菜や味噌や酒粕など好きな物を入れます

アラの入手先


アラが入手できなかった場合

●同じく大根から先に火を入れておきます
●ぶりの切り身は表面だけ焼きます
(オーブンでもフライパンでもよい。脂を抜き身を〆る為です)
●八分くらい火が入った大根を汁ごと底の浅い鍋に移動しブリを加えます
●味をして弱火で煮込み、ブリの出汁を引き出します
●しばらくしたら切り身だけ取り出し、フライパン等で沸かした煮汁とからめて照りを付けます。(これを数回繰り返せば「照り」が付きます。照り焼きのテクニックです)
●器で大根と再会させれば出来上がり

※以上の作り方は一例です

アラと切り身の両方で作る場合は、下の動画を参考にしてください

ぶり大根いろいろ

関東風の濃い味にした惣菜向けのブリ大根

大根だけ別鍋仕立てにしたブリ大根

作り方
霜降りしたブリのアラと大根を昆布だしで30分ほど中火で煮る
大根だけ煮汁少々と別の小鍋に移す
ミリン2 淡口醤油1 塩少々で落し蓋をして含め煮
ブリはアルミホイルや紙蓋をして濃口系の醤油で仕上げる
出来上がったら火を止め両方を合わせ馴染ませておく
(御客様向けなら鍋で合わせず器に盛る時に)



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