サザエを捌いてつぼ焼き・刺身を作る

  

さざえのつぼ焼きと刺身

サザエのつぼ焼き

サザエの捌き方 つぼ焼き・刺身を作るまでの流れを紹介します。

サザエもホタテ貝などと同じく旬は春。貝類はほとんどそうですね。

他の貝もそうですが、貝類の料理は必ず生きた貝を使い、死んだ「死貝」は廃棄するのが原則です。死んだらすぐに腐敗するし、死貝を食べると中毒の恐れがあるからです。

近年は急速冷凍の技術が進みましたので、刺身で食べられる冷凍貝などもありますが、こうしたものは生きているうちに素早く処理して凍結させているからです。生のままですと、死んだらもう食べられないと諦めて、捨ててしまうようにしましょう。

サザエのつぼ焼きや刺身も、当然生きたものを使います。

活さざえ

生きたサザエはフタを固く閉ざし、そばにあるものに引っ付いてしまう特徴が

サザエつぼ焼きの作り方は刺身にするよりも難易度が低く、誰でも簡単に出来ます。まずはつぼ焼きから紹介していきます。



サザエのつぼ焼 作り方

さざえのつぼ焼きは、二種類の作り方があります。

1.サザエを生のまま網焼きに
2.いったん茹でたサザエを網焼きに

どちらでもお好みで構いませんけども、生から焼くと身に砂などが残っていたりしますから、刺身を作るときのように先に身を抜いて掃除する手間が掛かります。

小さいサザエなら気にならないので、掃除しないでそのまま焼いて構いませんが、大型になるとちょっとキツイ。だから身を取り出して洗い、食べられない部分などをカットして殻に戻すわけです。

後で紹介しますが、サザエのサバキ(殻剥き)はコツが必要でやや難しい。

先に下ごしらえとして茹でておくと、一番難しい殻剥きの必要がありません。

ですから2の作り方が簡単で、こちらの方を紹介します。大きなサザエは1をおすすめすしますが、その捌き方は下のサザエの刺身 ↓を参考にしてください。

① サザエを茹でる

㈠ 湯を沸かし塩を少々加える

そこに栄螺を殻ごと入れ、そのまま15分ほどボイルします。サザエが大きければ20分。

㈡ 湯から引き上げて冷まし、中身を抜く

引っ張ると簡単に抜けます。

㈢ 掃除してカット

コリコリした身の部分とワタの付け根部分の中央あたりに青みがある箇所があり、その周辺にヒラヒラした帯状の外套幕(ハカマ)がありますので、それを指で剥し取ります。

※ハカマは食べられます

ワタ先のツノ部分と青い部分を切り離します。

この部分は「砂袋」と言いまして、苦いし砂を噛んでいる場合がありますので、取り除いて下さい。苦いのが好きと言う人も多いですが砂のジャリジャリは食感を損ないます。

ワタの先のツノ部分は食べられます。身と大きさを合わせてぶつ切りにします。

さっと軽く洗って切ったものを栄螺の貝殻に戻す。

これでサザエの下処理は終わりです。

② だしで下煮する

煮汁を作りましょう。鍋に出汁と酒を入れて沸かし、味醂と薄口醤油と塩で薄味をつけます。吸地より少し濃い目にすればいいです。

※味付けは色々ですけど、酒・味醂・しょう油を好みで合わせるか、だし8・みりん1・しょう油1の八方地、あるいは、これに酒2を加えた酒八方などがよいでしょう。

そこに椎茸のスライスを入れてひと煮立ちさせて、先ほどのサザエの身とワタを加え、最後に三つ葉をいれて少し煮ます。(他の具は竹の子や蒲鉾などお好みで)

③ つぼ焼きにする

汁ごとサザエの殻に戻し、直火にかけて一気に加熱しましょう。

煮立ったら完成。
器に盛ります。

熱々を召し上がります。

※下煮なしでもOK
いわゆる「浜焼き」にするには、生きたサザエをそのまま網にのせて加熱し、吹いてきたら蓋が開きますので、そこに酒を差し、しばらくしたら醤油を少々たらす。(ミリンがあれば加えますが無くてもけっこうです)(主体は酒で、醤油や味醂は好みで少しといった加減)

下茹でして作る場合も、②の下煮を省略して浜焼きと同じようにしても構いません。

ミニコンロ付きの器なんかで温めながら食べると、冷めないのでよろしいですよ。お好みで酢橘などを添えてもいいでしょう。

また、器に飾り塩を盛りその上に壷焼きを置くのもよくみられます。その際アルコールなどを塩に吸わせ火を点ける演出をすればコンロもいりませんね。その場合器に注意してください。

サザエのさばき方

サザエの刺身を作る、またはつぼ焼きにする前に身を抜いて砂袋など不可食部分を除き洗う。そのときはサザエを剥かないといけません。

サザエ剥きの最大のネックというか難しいところは「固く閉じたフタ」です。これをどうやってこじ開けるか。蓋さえ開けば簡単に身を抜けるんですが。

サザエの剥き方

サザエは海水から出した直後は蓋を緩めています。

そこを逃さず、素早く下の箇所に貝剥き、あるいはステーキナイフを差し込みます。

貝剥きを差し込み、栄螺を捻る様に半回転させます

そうしますと身が取れます。

途中で身を切断してしまわない様にいったん止めて、

あとは指で引っ張るとワタごとサザエの身は抜き取れます。

力ずくで引っ張ったりすると、切断してしまう事があります。

もし切ってしまったら、指を入れて貝の巻き方と反対に回転させながら殻に残ったワタを抜き出すとよいでしょう。

※うっかりフタを閉じさせてしまうと、ナイフを差し込めないほど固く口を閉ざしてしまいます。ショックを与えたりして恐怖を感じているから口を閉ざすので、力ずくで開こうとすると、ますます固く閉じてしまうだけです。レンジなどで加熱してみても同じ。死ぬまでフタは開けません。

「北風と太陽」ではないですが、そういう時は安心させるといいのです。海水(又は立塩)にしばらく入れて口を開けるのを待ちましょう。「誘い水」と言います。

誘い水とは、容器に水を張り、その上に箸を二本渡してサザエを下向きに置き、水気に誘われて身を出すところを捌くという和食用語です。

サザエの刺身

剥いてしまえばあとは簡単

上のやり方と同じく、ツノと一緒にぶつ切りにするだけで刺身になります

さざえの刺身

壷焼きにしても刺身にしても、殻に盛るのがサザエの特徴ですが、貝類の【家盛り】は盛り付けの定番。殻だけを借用する盛りを【宿借り盛り】と言います。
サザエは栄螺と書きますものの、語源は「さだや」つまり「小さい家」です。

サザエで定説になっているのが「棘があるのは波の荒い外海に住んでいるからで、棘のないのは内海の波が静かな場所に住んでいるから」という話。

これがほぼ通説となっていましたけども、どうやらその説は根拠が無いことが分かってきています。環境や遺伝が複雑に絡んでいるみたいですね。

それと、小さいサザエや沖縄などにいるチョウセンサザエを「姫さざえ」と呼ぶ方が多いようですが、姫サザエなるサザエは存在しません



また、サザエの近縁種はややこしいほど多く、それで「偽装表示」とまでは行かぬものの、それに近い表示がまかり通る温床でもあります。とくに缶詰とか加工品で「さざえ」とあるものは、実際はまったく縁の遠い輸入アッキガイ科の貝だったりします。「サザエ」とカタカナで表示すれば和名のサザエだが「さざえ」はそうとは限らないって理屈でして、なんともはや・・・・


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著者:手前板前 魚山人