アジのさばき方(4) あじの三枚おろし


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あじの三枚おろし

あじ三枚おろし

アジのさばき方1~2の手順を終了しましたら、乾いた布巾などで水気をふき取り、三枚おろしに挑戦しましょう。

三枚おろしは、刺身系では必須ですし、どんな料理にするにしても「骨が無くて食べやすい」という絶対的な利点があります。

三枚おろしのやり方

まずアジの頭を落とします。

エラ蓋を開き中央当たりから包丁し

首の付け根から切り落とす

すあたま

これは基本的な落とし方で、「すあたま」または「すあたま落とし」と言います。カマ周辺が残っていてもよい料理ならこの落とし方。例えば「筒切り」にする、「酢じめ」にする、「二枚おろしの状態で使う」など。加熱調理でもここを残しておく場合がありますが、いずれにしても「食べられない」「邪魔になる」という欠点があります。

ほとんど「なくても別に違いはない」という程度ですので、通常は胸ヒレ下から包丁し、カマごと落とします。

※すあたま
正確には、エラを取らないでもう少し手前(胸びれの付根)から直線に切り落とし、エラブタ近辺を残さない。主に頭を利用しないで捨ててしまう時にやる落とし方。仕事が早くなるが無駄が出る。

サンマ
すあたま

カマス
すあたま

※下の二枚おろし手順の前半画像ではカマが付いていますが、これは二枚おろしから料理を作る場合のみのおろし方で現在はあまり使いません。今は二枚でも三枚でもカマやヒレを除いてからおろすのが普通です。

二枚おろし

【1】 腹の方から中骨にそって包丁を入れ

【2】 中心まで切り込みます

※中央の骨(椎骨)に包丁先が当たるようにして隈なく切らないと、身を切り残してしまい、ボロボロになる事があります

【3】 返して背も同じように切り込みます

【4】 ゆっくりと中骨に沿わせて

【5】 中心まで深く

【6】 尾の方にこうして包丁の先を入れます
(切り離してはいけません)

【7】 包丁を反対に返して

【8】 中骨を出刃の「しのぎ」に合わせて
※包丁の角度をやや下向きにするということです

【9】 一気に頭側に包丁を走らせます。

※このとき左手で尾をつかんでいれば安定します

【10】 9の動作で頭側を切り離した後、尾側も切り離す

二枚おろしが出来ました。
アジの二枚おろし

このまま三枚おろしに続きましょう。

三枚おろし

骨の無い料理にしたり、刺身にする場合などは下の様に三枚にします。

上の二枚おろしからの続きです

【11】 卸し終えた方を下に向けて背側に切り込み

【12】 返して腹側にも切り込みを入れる

【13】 包丁を走らせて切り離し

【14】 中骨を取れば

【15】 三枚おろしが出来ました。

もし頭を落とす段階でカマを残していれば、ここでカマを切り取っておきます。

※上手におろせない、失敗する。そしてその理由がわからない。そういうときは、こちらの記事を読んでみて下さい。
三枚おろしのコツ

腹骨(ガンバラ)を取る

腹骨のとり方です。

※腹骨とは人間でいえば肋骨に相当し、「すだれ骨」「がんばら」などと呼ばれる、内蔵をガードしている骨です。ほとんどの魚はこの部分の使いみちがなく(大きめの魚はアラ汁などに使います)、廃棄されます。

骨のカーブにうまく包丁を沿わせるのがコツ。この作業に一番適しているのが片刃の出刃包丁です。

反対の身も同じようにします。

これで、食べるときに障害になる部分はほとんど無くなりましたので、調理段階に進みます。

残っているのは血合い部分の小骨と皮のみですが、これさえも邪魔になってしまう料理があります。刺身・タタキほか「完全に身だけの状態」で食べる料理ですね。一般的な料理でも小骨・皮なしで作ると違いが出てきます。

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手前板前.魚山人:The person who wrote this page筆者:文責=手前板前.魚山人