包丁の握り方、持ち方 包丁使い基本

包丁の使い方

包丁の使い方の基本は、持ち方と構えにあります。
最も基本的なことなんで、逆に今まで一回も書いていませんでしたが、最近ある出来事があり、基本というのがいかに大事かを実感しました。



その出来事なんすけどね、
所縁のある店の、よく知った板前がですな・・・
ちょいと間抜けな目に遭いまして、それを小耳にしたおいらはすっ飛んで行きました。

おいら
「どら、黙って手を出せ。写すから」


「え~。勘弁して下さいよ。写真撮って何しようってんですか親っさん」

おいら(笑いを堪えて)
「聞くんじゃねぇよ。いいから黙って出せってんだこのやろう」

そいでパチリと写したのがこの画像

なんと包丁で指ぶった切って10針近く縫ってやがんですよこいつ。

この板前はベテラン。15年以上はやってるでしょう。決して包丁をなめちゃいけないって事ですな。(しかしこんなのは珍しいですが)
理由はたったひとつ、「集中の欠如」ですな。気もそぞろで明後日の事でも考えていたんでしょう。

考えてみるまでもなく包丁は危険です。法律では料理用途でなければ所持する事さえ禁じられてますしね。大出刃振り回して魚のアラ切ってる時なんか、下手をしたら指飛ばしても不思議じゃありません。

この板がこんなミスしたのを聞いても意外だとは思いませんでした。何故かと言いますとね、普段からこの板の姿勢の悪さが目についていたからです。とにかくまな板との角度がメチャクチャで立ち位置が最悪でしたから。

包丁の使い方(持ち方)は、この立ち位置(姿勢)が悪いと意味をなしません。そいつから説明していきましょう。

包丁の使い方(1)姿勢

この画像を御覧下さい。

材料はまな板に平行した横一直線に置きまして、それを切る包丁は当然直角に交差した垂直型になります。これが基本中の基本です。

それでは包丁を持ってまな板に向かい、左右の骨盤がまな板に引っ付く感じでまな板面に対し平行して立って、材料に包丁してみて下さい。

どうですか?

絶対に包丁は真っ直ぐ立たないで、左側に切っ先が行くはずです。

この姿勢で無理に包丁を真っ直ぐにすると腰を不自然に捻る感じになります。
これが実に多い。
プロの料理人でもです。

一番多いまな板と平行になるベタ立ち。

これでは包丁が斜めになってしまいます。

こんなイビツな姿勢をしなくても、自然に包丁がまな板に対して直角になる立ち方を説明します。

包丁を使う時の正しい姿勢

■まず拳ひとつ分まな板から離れます
■左の骨盤に拳を当ててまな板から45度くらいの角度で右を向きます
■足の幅は肩幅と同じくらいにして自然に立ちます
■これで包丁を持つ手は自然に真っ直ぐになりますし、疲れない一番楽な正しい姿勢となります

この様に立つと自然に包丁は真っ直ぐになります。

包丁の使い方(2)包丁の持ち方

包丁には重心点があります
包丁のミネ(背)の下の方、口金から指三本分のあたりを「大むね」と言いますが、だいたいそこあたりに重心があるはずです。その重心に人差し指をつっこんで包丁を浮かせて下さい。

そしたら中指をアゴの下のくぼみに巻きつけて、小指までしっかりと柄を握り込みます。これが基本の持ち方になります。

包丁の使い方1

包丁の使い方2

包丁の使い方3

刺身包丁の持ち方は、人差し指をミネにしっかり当てて、三点押さえで長い刃がぶれないようにします。
包丁の使い方4

魚の固い骨や頭を断ち切ったり冷凍の硬い食品を切るときなどはアゴと刃元を上手く使えるように口金部分に親指と人差し指を巻きつけて握ります。
包丁の使い方5

こういう持ち方をする人もいますが、
包丁の使い方6
親指は包丁を安定させるため、反対側にくるべきですので、ミネを押さえると包丁の裏側が不安定になり危険です。



包丁の使い方(3)切り方

先に書いた正しい姿勢であれば、自然に包丁はまな板と直角に真っ直ぐになります。

従って、切る材料はそれと交差するように真横に真っ直ぐに置かなければいけません。斜めに置いてはいけません。

左手の掌低部分は材料を押さえつつまな板にしっかり付けて材料を安定させます。画像は代表的な切り方の小口切りですが、

この場合指の第一関節と第二の間の部分に包丁の平をしっかり当てておきます。そして第一関節から先は親指も含めて露出してはいけません。

全ての包丁使いの基本ですが【刃の向かう方向に不用意に指を置いてはいけない】からです。小口切りは上下に刃が動いてますからギロチンの下に指先を出す格好になりますからね。

**画像では撮影の為少し斜めになっています。
直線に交差が正解です**

包丁各部の名称

基本的な包丁使いで使用する包丁各部の名称です

包丁各部の使い方

切っ先・そり
魚をさばくときに最も重要な部分。肉の筋切りをしたり、野菜に筋を入れたりもする。ここの切れ味でさばき方を左右する。

刃先(刃線)
魚、肉、野菜を引き切り、押し切りするときに使う部分。
魚の皮引きもこの部分を使う。

刃元
フルーツや野菜を剥くときに使う部分。
魚の骨を断ち切ったり、頭を割るときも使う。

あご
根元の角部分。
ここも骨切りや筋切りに適した場所。
ジャガイモの芽を除く用途などもある。


平らな広い部分。
ここでニンニクやショウガを叩き潰したりする。

みね
背の部分。
アジやサンマサヨリなどの薄皮を引いたり、肉を叩いたり、ゴボウの皮むきに使う。

大むね
包丁の重心はだいたいこのあたりにある。



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転がし

基本の包丁使いを覚えることができましたら、その応用でこのような包丁技も使えるようになりますよと、そういう例を一つご紹介しておきます。

本職がまず練習する包丁使いの基本は「かつらむき→」です。

かつら剥きというのは、プロが剥いてもなかなかに時間をくうものです。ですから、忙しいときや大量に剥きたい場合、「すき引き」というやり方をすることもあります。

かつらむきは大根だけではなく、色々な根菜類・茎野菜などでも使う包丁技術ですが、大根の次に使用頻度が高いのは「きゅうり」になります。

そのキュウリを素早く「すき引き」で剥く方法、これを【転がし】といいます。

転がしのやり方

胡瓜の「転がし」

上下に串などを置いて、この支えの如何により剥く厚みを調整します。

これだと数秒で剥け、こうなります。

キュウリのかつらむき
すし屋さんではこれを小口から打って細切りにし、「かっぱ芯」にします。

こうした方法も覚えておけば、役には立つかも知れません。胡瓜のかつらむきは下の様な感じで和食料理にも使います

この「転がし」のコツは、包丁が野菜の抵抗で浮かないように微調整すること。具体的には包丁を押さえる力の加減です。

右手人指し指の先に庖丁の跡ができて指が痛くなるほど庖丁を押えて下さい。庖丁の刃は水平方向ではなく、進行方向、つまり左向き方向ですが、その方向の下へ、まな板の中に庖丁を突っ込むくらいの感じで左下へ向けます。

この「刃の強い押さえ」を意識していればすぐに習得できます。

胡瓜を動かすのは左手の手のひらの下部です。

こういう職人ふうの包丁使いでも、結局は「基本の立ち方、基本の握り方、基本の切り方」がベースになっているんですよ。

お疲れ様です  最近は梳き引きはやってないなぁ 旅館ときには  転がし板 って専用の板に、段ボールなんかに巻いてあるあの固いバンドを 二本板にくっつけてよく転がしてました(笑)金串なんかを置いてやる板前なんかもいましたが 包丁に悪いから やりませんでしたし  爪楊枝包丁にかましてやるやつはかみさんに教えてあげたりしましたが 刺身が家じゃでないんで きっとあの仕事は錆付いてお蔵入りでしょう(泣 懐かしいなぁ 年末クタクタな男たちが お節の鱠用に みんな静まり返った板場でぐったりしながら夜中シュルシュル転がしてて 忘れもしません 当時の馬鹿デカイ携帯(親父のお付きがもたされてて)そんとき鳴り響いて べろんべろんで迎えにこいって(笑)兄さんが パパもしょうがねぇな 転がしついでに 家に転がしてこいって(笑)爆笑しながら楽しくやってたもんです(^O^)たまには転がして 砧巻きでも作ってみましょうかね。。 たいら2009/06/28(12:00)


お疲れです、たいらさん。
金串使わないあたりはたいらさんらしいですね。
昔から庖丁の事を真剣に考える人だったんですなぁ。

おいらは最初桂で勝つ気でこれを覚えませんでした。
「そのうちかつらむきでもっと早く剥いてみせる」
無理でした(笑)
魚山人 2009/06/28(23:55)