関東の平野部では久しぶりのまとまった雪。
春を招く雪と言うかなごり雪と言うか
2月の最後の日に降るなんてのは粋ですな。
まぁ多くの人にとっては迷惑でしょうかね。
天の神の小粋な計らいです。
ありがたく雪景色を堪能して、今夜は「熱燗」と洒落込みます。
関東の平野部では久しぶりのまとまった雪。
春を招く雪と言うかなごり雪と言うか
2月の最後の日に降るなんてのは粋ですな。
まぁ多くの人にとっては迷惑でしょうかね。
天の神の小粋な計らいです。
ありがたく雪景色を堪能して、今夜は「熱燗」と洒落込みます。
お酒、特に日本酒の地酒は「ほろ酔い加減」で呑みたいものです。
心地の良い「ほろ酔い」をキープするには、【エチルアルコールの酔い】で止めておくことがポイントになりましょうね。
「酔っぱらい状態」、つまり【アセトアルデヒドの酔い】にまで至らないようにしながら飲むわけです。
アルコール酔いからアセトアルデヒドの酔いに移行してしまいますと、気持ちの良さは消えてしまい、あらゆる不快感が発現します。
気持ちの悪さだけじゃなく、アセトアルデヒドの酔いは二日酔いも招いてしまいますから、これは「酒を楽しむ」という行為から逸脱していると思います。つまり「嗜む」のが酒の飲み方であって、酒に呑まれるような飲み方をするのは上手な飲み方とは言えません。
※
アセトアルデヒドは体内でアルコールを分解する時に生成される有毒物質。これが血中に回りだすと身体各部機能に異常が出る。俗に言う「悪酔い」の状態がこれ。アセトアルデヒドは頭痛、二日酔いの原因物質でもある。これらはエチルアルコールの作用による酔いとは別の酔いになる。
アセトアルデヒドの活性化は個人差が激しく、でない人と出る人の違いが著しく、酒量限度にも大きな差がある。いずれにしろ、アセトアルデヒドの酔いを発現させるほど飲むのは考えもの。
※
一般的に言って、ビール・ワイン・日本酒などの醸造酒はアセトアルデヒド酔いになりやすく、逆に焼酎とかウイスキーなどの蒸留酒は悪酔いし難い傾向があるように思われます。とは言え「量」の問題であり、飲み過ぎればどんな酒でも結局は同じでしょうがね。
日本酒には「あつかん」という飲み方があります。
ウイスキーなどにも「ホット」がありはしますがイマイチ。
やはり洋酒はオン・ザ・ロックかストレートが魅力を引き出す。
日本酒のように冷・温の温度帯が広い酒も世界では珍しい。
冷たくても温かくても旨く飲める酒が「SAKE」です。
熱燗徳利にズングリした猪口やぐい呑み。
外は寒い雪の夜と来た日にゃ、雰囲気相まって最高。
熱い酒盃に触れたくて店の暖簾を潜る日本人は多い。
お燗をつけるのはやはり「酒たんぽ(銚釐/チロリ)」で湯せんが一番。
まろやかに仕上がり、温度むらも出ません。
徳利に入れて温めても結構ですがレンジはよくないですね。
徳利の場合でも、チロリと同じく80度の湯せんで温めたい。
熱燗は、その温度により呼び方が違います。
酒飲みが「冷やで頂戴」と頼むコップ酒、これは常温になります。
【常温】で18度前後
手触り陽溜まりの白湯冷まし
【日向燗】は30度
人の体温
【人肌燗】は35度
ここからが熱燗の「熱い」が意味を持つ
【ぬる燗】は40度
人間にとって普通に飲める熱い液体の上限
【上燗】は45度
言葉通りの本来の熱燗
【熱燗】は50度
通常の場合はみんなコレでしょうか
【とびきり燗】は55度以上
ちなみに18度常温よりも下の温度帯でやる酒を【冷酒】と言いますが、これもやはり美しい呼び方があり、それは燗酒と同じく5度刻みです。
冷酒
【涼冷え】が15度
【花冷え】が10度
【雪冷え】が5度
人間の体温に近くして飲む燗酒は「アセトアルデヒド酔い」(悪酔い)を防止する効果があります。酒の成分を分解しやすくなり体への負担が少なくて済むからです。なので気持ちの良い「ほろ酔い加減」を維持しやすい。
日本酒を温めると、
「旨味成分が増加」「酸味(乳酸)が旨みへと変化」
「短時間熟成によりまろやかなあたり」
「香味成分が活性化して香りが立つ」
しかし、同時にアルコールの刺激が強くなるという効果もある。
吟醸香のある吟醸酒や雑味の多い普通酒は向かない。
もっとも燗酒に適するのは山廃、あるいは生?の純米酒だと思います。
アルコールの刺激は熱くしすぎると増す。
なので「ほろ酔い加減」でいたいなら熱くし過ぎないのがポイント。
☆割り水燗
割り水燗は熱燗にする前の酒に水を1割程度加えて温める。
熱々にし過ぎた場合、氷を一個加えて飲むのも方法。
しっかりとした旨みが残るフルボディ地酒ならこれでも十分イケる。
弱い人や悪酔いしたくない人におすすめ。
世界の長寿者として名を知られる多くの人がお酒好き。
1日1合前後の酒をチビチビ飲むタイプですな。
最近の科学で分かってきたのは、酒の健康効果に大きな役割を担っているのは発酵食品である【麹】ではないかということ。
酒蔵で働く人々の肌が若々しい事はよく知られていて、酒の何らかの成分が細胞を活性化して老化を防止すると考えられており、すでに酒から有効成分を抽出した「美白商品」などが製造されています。「日本酒風呂」なども肌にテキメンだとか。
老化の抑制のほか、メタボや生活習慣病、さらには骨粗しょう症にまで良いとされ、はっきりとは証明されてないようですけど、これらの事にも麹菌の働きがあると見られています。
そうであるならば、米と米麹だけの純米酒が効果を高めるでしょう。
ただし、薬は裏返すと毒。
健康効果は「適量」であった場合だけのことでしょう。
個人差もありますが、適量は1日1~2合まででしょうね。
いくら強いといっても毎日一升瓶を空にしてましたらば、先に待っているものは、アルコール依存症や肝機能障害だと思います。そうなった人を何名か知ってますが、アレは地獄ですよ、気をつけて下さい。