健康的!?な日本料理 


健康的!?な日本料理

今に始まった事じゃありませんけども、海外で日本料理の崩壊が進んでるなと感じました。

アメリカではマクロビアン人口が多いこともありまして、健康食の名が高い和食が人気を得たというわけで、アメリカでブームになれば当然世界に飛び火します。
その人気に乗じて、韓国料理店や中国料理店を改装して日本食レストランにしてしまう店が多く、その中に日本料理とは名ばかりのメチャクチャな料理を出す店がけっこうあります。ハリウッドや香港製の映画で日本食レストランの出るシーンを御覧になればその一端が窺えることでしょう。現実はもっとひどい。
しかし当然真面目な経営者もいまして、わざわざ日本からおいら達みたいな和食料理人を招いて指導を請う方もいます。


*マクロビアンとはマクロビオティック(簡単に言えば長寿や健康を念頭にした食療法)を実践してる人。【正食】といわれます。



JETROは海外日本食レストラン認証(推奨)制度を立ち上げて、正統な日本料理の保護というか推奨に乗り出しましたが、この認証制度も変な方向に行ってる気がしますし、機能してるかどうか疑問です。


なんでこんな話をするかというと、おいらは日本料理を健康食だと考えていないからです。
健康的なのは日本のおかず(粗末な部類の)であって日本料理ではありません。


それでも板前か、そうお叱りを受けそうですが関係ありませんね。
事実だからです。
野菜のむき方からしてむしろ「病的」と言った方がよいですね。
素材の栄養を消し去り、それを「芸術的」などと感じ入る料理が健康的な料理といえますか。


何か、誤解のうえにさらに曲解を重ねた歪んだブーム、そんな感じで日本食ブームを眺めています。

Posted by 魚山人 2007年09月28日

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