晩メシ材料~鯔次郎一家
「鯔次郎一家」とか、まるで江戸時代のヤクザみたいですが、21世紀横浜市の健全なご家族です。
父親がややチンピラみたいではありますが、まぁすし職人として真面目に働いておりますのでよしとしましょう。
関係ないが、ものはついで。
そこのお嬢さん、仕事をしない男とは絶対に一緒になってはいけませんよ。働いても長続きしない野郎もダメです。どんなにイケメンでも必ずアナタを不幸にします。今すぐ、とっとと、速攻で、別れなさい。(←
さて、この鮨職人の鯔さん
「爺に写メしとく!」
とか言って、
1枚で9MB以上、4000pxを超えるバカ重たい画像をメールに添付して送ってきてくださいました(サイズダウンして送れってのボンクラ。人のパソコンを壊す気か! 笑)
アタマにきたので(笑)、Blogで公開します。
個々の食材については解説しません。
ご想像なされた方が「美味しい」かと思う次第でもありますし、ウルセェのが「こうして食べた」とコメントで教えてくれるかもしれませんし。
なんでもどこぞの大手ホテルで「食材虚偽表示」がどうこう騒ぎになっておるようですけども、もともとこの国の食品関係の表示は「異常なレベル」であって、過剰報道も甚だしい。
それに違和感を感じぬ感性でもって、「けしからん」というのはなんだかね。
なにしろテレビ放送で実体の無いガセばかりを堂々と放送している詐欺大国。
どう考えても工場で素人の派遣工員が作っている食品に、
「職人がひとつひとつ・・・」
「手作りで・・・」
「完全無添加無着色、まがうことなき天然モノ」
こんな謳いがてんこ盛り。
誰が信じているのかと、本当に不思議になります。
「数量限定、幻の逸品」
しまいにゃ、
「どこにもありません」
どこにもないモノを、どうやって売ってんだよバカ野郎(笑)
でも通用してしまう謎多き国。
「俺だけど、一千万円振り込んでくれない」
それで金が手に入ってしまうという社会は何なのか。
しかしね、「スレる」って言葉がある。
ネーミングする業者さんも、そろそろ妙なキャッチコピーをやめてはどうか。逆効果にしかならんでしょう、もう。
今はまだ「お・も・て・づ・ら」が残っていても、やがて皆がグーグルのロボット並に「スパムタイトル」を見分けるようになるのは必然。
「タイトルだけで中身が無い」となりゃ、即スパム判定でもって「存在しないこと」になりますわな。
日本人はもうオモテヅラよりホンネで生きるようになりつつあり、それはジワジワ広がっているのです。
なにが、「1個づつ心を込めて手作り」だっての(笑)
ニセおもてなしがどこまで通用するかお手並み拝見。
と、まぁ。そんなご時世に逆行するかのような鯔食材ではあります。(人造イクラだったりして 笑
寿司職人 鯔次郎
しかし何とも妙な男ですな鯔さんは。
「長いコメは下書きしてコピペしろ」と何回も何回も教えてるのに、しない。で、先日もまた「コメが消えちゃった」と文句。融通がきかないと言うか頑固と言うか薄らトンカチと言うかトウヘンボクというか。時々マジにキ印じゃねぇのかと思うこともあります(笑)
でもね、ひとつだけ感じ入る点があるんですよ。
それはお袋さんを大切にしてる事。
きけば小さな店を営んでいるお母さんの手伝いをしに頻繁に顔を出していると言います。
「ゴミ出しの役目」とか言いつつ、お袋さんを気にして様子見&親孝行をしているんでしょうね。
(実は甘えに行ってるだけだったりして 笑)
ウチの母も、もういい歳です。
幸いにして今は元気ですが、先は分かりません。
容赦なく歳月は流れるし、いつかは・・・・
子供の頃から今日までを思い返してみますと、どんだけ自分がこの母親に影響を受けてきたのかを痛感します。
白い割烹着に木編みの買い物カゴ。
紬柄のガマグチ財布には縁起を担いでいつでも五円玉か五十円玉が。
足踏みのミシンに骨董のような裁縫箱。
乾物屋の匂いがする台所にカツオ節削りの箱。
味噌汁の強烈な芳香。かと思えば糠味噌の悪臭。
現代から消え失せた「原風景」の数々。そのひとつひとつが、おいらという人間を作り上げたのだなぁと思います。
深い深い慈愛。
それがあればこそ、厳しさも重く伝わる。
あきらめていたのか勉強で叱られる事はありませんでしたが、口癖のように言う言葉は、
「人様に迷惑を掛ける人間にはなるな」
「他人を見下す男にはなるな」
「弱いものには優しくしなさい」
母には頭が上がりません。
「最後の最期まで親孝行しないとな」
健康を心の底から願いながら、決意をあらたにするこの頃です。
2014年01月
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