ネットの役割 


ネットが担う役割

しかしネットは便利な物だというのを痛感します。どんな遠くに旅していようと、ネット接続環境さえあればリアルタイムで作業が出来ます。自宅に居るのと変わりがない。

つまりある程度の用件は片付いてしまいます。我々みたいな個人サイト運営者がやっているのはクラウドコンピューティングですんでなおさら便利って事です。アクセスコードさえあればそれでいい。

昔は旅先から電話一本繋げるにも難儀をしたもんですよ。それに比べればまさしく隔世の感ですな。

しかしインターネットの真骨頂は「個人の解放」でしょうな。今回、米国の友がこのような事を言っておりました。「ネット普及以前に比べて明らかに戦争・紛争が激減している」

{何をぬかしやがる、てめぇの国はアフガンにずっぽり嵌ってるくせしやがって。他人事のようなツラしてよくもまぁしゃあゃあと、コイツは}腹ん中ではそう思いしたけども黙って拝聴してました。

そもそもあれを「正しい戦争」だと主張する米国人のメンタリティに水を差しても無駄なこってす。「正しい戦争」なんていうモンなんぞ存在しないって事が分からぬので仕方がない。

そこに想いを馳せるのは、地球の裏側まで出かけて殺された若い米兵の肉親くらいのもんでしょうな。

おいらはこう返事しました。
「ビル・ゲイツにスティーブ・ジョブズと来てマーク・ザッカーバーグはまだ25歳。グーグルはとうとうネクサス・ワンを発売したね。おいらが気になるのは全部アメリカ人だってことだよ」

言外にネットをビジネスツールとしか考えない、つまり金儲けしか眼中にないアメリカ人を揶揄しているつもりでしたが、皮肉は通用はしませんでした。



確かにネット普及で情報の隠蔽が難しくなっています。それは独裁国家のキ印(元首)達にとって軍事行動を躊躇わせる要因になっているでしょうね。

すべてが筒抜けになって自分の邪まな野望が暴露してしまい、それを正当化してもウソとばれてしまう。結果的に世界から非難の嵐が巻き起る。

ペースは遅いですな。例えば「犯罪国家」をいまだに国際社会は国として丁重に扱ったりしています。タテマエとして独立国家の内政には干渉できないからです。

国家を形成しているのは国民であり、世論です。価値観を押し売りするTVや新聞といったヤボなものが、ネットへと取って代わればその世論の形成過程自体も変化していくでしょう。

「本当の世界が見える」のがネットです。

商業マスコミはスターやアイドルといったアイテムで、爆発的に世間の目を集めるという従来の手段が通用しなくなって来ました。「本当が見える様になった」のが大きな原因であると思います。

嗜好の分散、つまり個性化が進み、好みが細分化しているわけですが、単純に考えれば「マヤカシはもうウンザリ」って事で、要するに「裏側が透けて見えてしらける」のでしょう。それを強力に後押ししたのがネットですな。

今にきっと「国民であり、世論」が、ネットによって爆発的に沸くという現象が起きる時代が来るでしょう。

そうなれば国家は動かざるを得ません。国際社会は各国家が、国家は国民が、そしてその国民を動かすのは世論だからです。

つまりインターネットは民主主義を実体化させる道具なのです。

したがってネットがスパムや低俗な事象で占有される状況は、民主主義が未熟であるがゆえの衆愚に近いレベルとも言えましょう。

日本の政権の現在の迷走ぶり。これは今のネットのレベルと対の鏡の様な関係を表しています。

しかし、遅いペースながらもいつかは成熟します。その成熟を妨げるべきネット規制は逆流となります。過度の干渉は成長を妨げ、ネットが大人になるのを遅らせるだけ。

いつまでもガキ臭ぇのは愚で、見苦しいかぎり。子供じみた愚かさで自滅寸前の低劣TVのスタイルが、そのままネットに移動して来るのは絶対に避けなければいけない課題でしょう。

インターネットは大人のツールでなくてはいけないのです。いい歳をした大の大人がね、子供向け漫画の虜になってますなどと「恥ずかしげも無く公言」して何ら憚らない社会、そんなピータパン症候群からいいかげん脱却すべきでしょう。

ロシア発で有名になったサイバー攻撃の背景を考えると、個人の端末は勿論セキュリティを高めておく必要がありますし、今後政治や戦争などでもネットは標的になりえるでしょう。

しかしそれでもネットに規制を加えて死に体にするのは絶対に避けるべきだと思います。

マスコミが自堕落の末腐敗したゆえに果たせなかった「権力監視装置」として、ネットは成長していく運命を担っている。やがてネットで醸成される世論は国際社会をも左右する未来を迎えるはずです。

中国は現在の体制を維持する為にはネットに対して今よりもさらに強力でドラスティック な手を打たざるを得なくなるでしょう。インターネットの根幹である世界との即時通信というものにメスを入れたいのが指導部の願い。

しかしそれは不可能です。通信鎖国では中国の経済成長も終わるからです。ジレンマはそうのち強圧体制の雪解けに変化するとおいらは読んでおります。

ロシアのプーチン"国王"には、今後このネットとの戦いが待ち受けている事でしょう。プーチンは大統領就任直後は応援したい気持ちがありましたし、良い指導者としか思えなかったのですが、一体全体今の変わり様は何事なんでしょうかねぇ。

ともあれ彼は首相から大統領に返り咲き、長期独裁政権を築く腹の様ですから今後の動きから目が離せません。それはインターネットがどこまで現実的に機能するかを計るバロメーターになるからです。

巷間で言われている様に彼は「氷の独裁者」に変貌したのか、あるいは何か違う物を見据えているのか。それを明らかにするのも既成メディアではなくおそらくはネットでしょう。

そういえばジャック・バウワーのシーズン8が17日から放映されますけども、FOXの放送は確かグローバルTVでも観れるはず。次の目的地に行っても視聴が可能な様です。楽しみが一つ増えたのかも知れない。

ジャックの世界では相変わらずサイバー空間が必須なのでしょうかね。あの男の人生は権力の気まぐれに翻弄されて気の毒としか言い様がありませんが、ジャック・バウワーの真の哀しさは自分が戦い続ける「テロ」がなぜ発生するのか、その本当の理由を知っているところでしょうね。

あのドラマの人気ぶりから想像するに、実は多くのアメリカ人もそれを薄々理解しているのかも知れません。

さて、荷造りも終えたし、明日は5時前に起きてなきゃいけません。哀しいジャックとアメリカ人に乾杯でも捧げて寝るとしますか。

2010年01月14日

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