人生初! 自分の苗木を植える
畑の隅の小川が流れているあたりの小さな土地を、勝手に自分の陣地にすることにしました。いろいろ農作業の見習いをしているうちに、突然自分の果樹を育ててみたくなったからです。
何の果樹を植えるか相当悩みましたが、最終的に「すもも」に決めました。あの甘酸っぱい味! 最近は桃のように大きくて甘い品種もあるそうですし。何のことはない、自分が食べたい果物を選んだだけです。
たったの3本だけですがさっそく発注しました。届くのを待ちきれず、地ならしや穴掘りなどして「せっかち」ぶりを、嫁さんに笑われたりします。
スモモ苗木が到着する前に穴を掘り、そして周囲の雑草や害虫を殲滅するため、また土壌の殺菌も兼ねて、火炎放射器ならぬ草焼きバーナーで炙り焼き。
待ちに待ったスモモ苗木が届き、慎重に植え付けします。
植え方ですが、嫁さん他からの知識やネットで調べ回った結果は、皆が言うことがマチマチでどれが本当なのか分かりません。人によって違うやり方ばかりで、何を信じればいいのか。
結局、得た知識を自分で取捨選択し、自分なりの方法で植えることになりました。
実が成るのは何年先か、その前にちゃんと根付いて芽を付け花が咲いてくれるのだろうか、台風で倒れたりしないだろうか。
こんな枯れた木の枝みたいな小さいものが、本当に大きくなるのでしょうか?
でも心配はおそらく杞憂でしょう。植物はたぶん正直です。素人の僕でも大切に育てれば、必ず大きくなり、たわわに実る筈です。
黙して語らずも、世話をしたなりの成長を遂げます。(と思いたい)
「立派な樹木になり、美しい花を咲かせ、美味しい実をつけてくれよ!!」
友人、知人、親戚などからオリンピックを見に来ないのか?という電話が時々あります。「よかったら自分の家に泊まって観覧すればいいよ」という親切心でしょう。気持ちはとてもありがたいけど、僕は「見に行かないよ」と返事しています。
『タネを蒔けば成長してやがて実が成る』
陳腐もしれませんが、世の中はそういうものであって欲しいというのが、僕の考え方です。
子供時代から成長期にかけて、前回、1964年の東京オリンピックの話を周囲からよく聞かされたものです。あんまり聞かされすぎて、開催年にはまだ生まれていない僕も、まるで自分がその場で見たような気分にさえなってしまったものです。
女子バレーボールの試合などは、自分がその場で観戦したような記憶さえあり、(もちろん後から何度も再放送されたものを観て記憶があやふやになっしまっただけですが)興奮や臨場感も強く残っています。
ご存知のように、その後東京は爆発的に成長し、近代的な都市に変貌を遂げました。東京オリンピックのおかげといえばそう言えると思っています。確実に、蒔いた種が実をむすんだのではないでしょうか。日本と日本国民のために。
では今回の東京オリンピックはどうでしょうか?
経済的見返り(利益)への欲求を隠しきれない、隠そうともしない
詳しくは皆さん周知のことですから書きませんが、誘致の段階から開催直前になるまで「問題だらけ」です。
関係者等が、言っていることと実際にやっていることが全然違い、約束は平気で反故にされ、おまけにスキャンダルじみたドタバタ劇の連続。まるで既定路線であるかのように平然と増加していく予算。
当初の段階から「目的は経済発展の為」みたいな言動が目につき過ぎて、「これはスポーツの祭典ではないのか? それに、本当に国民の為にやっているのだろうか?」と強く懸念していました。
いったい誰が何の目的で、誰のために、これをやるんだろう?
オリンピックといえば、世界トップの運動技能を持った「若者」が一同に会し、それを「これからの若者たち」が見て夢を膨らませる。国の誇りである選手達に国中の老若男女が喝采を送る。
そういうものであって、老人、政治家、役人そして企業家たちの為に開かれる祭典ではない筈です。そう思うのは間違いなのでしょうか?
少し話が逸れますが、奄美でも「世界自然遺産登録」を実現するためかなり前から盛り上がっています。しかし一回目は落選し、次の登録選定を待っています。
僕の個人的な感想ですが「観光客増加」の目的が強く出すぎて、肝心の自然環境保護が二の次に見えたのではないでしょうか。
経済の発展ばかりを口にし、遺産とする自然をおろそかにしている気がしました。視察に来たUNESCOの人が同じ様に感じていなければよいのですが。
【大多数の市民はコストだけ負担させらて恩恵は無い。その裏で少数の人々のみが大きな利益を得る】
このあたりに共通点があるのではないか。
今年の夏開催される東京オリンピック。当然ですが国民の一人として、遠くからですが、成功を祈っています。
ですが、このオリンピックのあと、いったいどんな果実が日本に実るのでしょうか。それは国民の幸せの為になる熟した果実なのか、それとも開催の関係者のみが甘く感じる超高級果実なのか。
もしかしたら腐った果実で、食べた国民は腹をこわして苦しむのか。
分かりませんが、いつか時間が答えを出すでしょう。
(2022年、オリンピック組織委に捜査のメスが。 早くも答えがでたようです。 でも日本国民はこれに懲りず、次の札幌オリンピック開催を許してしまうような気がしてならない) |
Posted by 旬爺 at 2020年1月
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