風邪の諸症状を予防改善する食事


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風邪に効果のある栄養

発熱

食欲不振・倦怠感

頭痛

鼻水・鼻詰まり

せき・たん

喉の痛み

下痢

疲労回復


風邪の総合的な予防対策と栄養

・飛沫感染を避けるため風邪の季節にはマスクを利用し、手洗いやうがいの習慣を

・体を冷やさない。同時に水分を充分に補給する

三大栄養素をバランスよく摂って体力をつける
高たんぱく質で高栄養な卵や牛乳はビタミンB群も豊富なのでしっかり摂る

ビタミンミネラルを欠乏させない (とくにビタミンA、ビタミンB群、ビタミンCは大切)

・体力だけではなく、気力も大切
ストレスや環境変化などで精神の安定を失わないように適度な緊張感とそれを開放する「柔軟なバランス力」を維持したいもの。そのためにも栄養が大事です

・風邪の予防には抗菌作用や抗炎症作用のある食品が良い

抗菌作用は、アリルイソチオシアネートジンゲロールテルペノイドロズマリン酸カルノシン酸クマリンなど

抗炎症作用は、ケルセチンピペリンベンズアルデヒドクルクミンなど

風邪に効果のある料理

冬至に南瓜、風邪に「いもがゆ」

「冬至に南瓜」という言い伝えがあります。
冬至の頃は寒さが到来し、風邪も流行し始める。風邪は万病の元であり、こじらせると肺炎などを招く。昔の肺炎は不治の病で命取り。それを防ぐために、カボチャを食べて無病息災にという意味でしょう。
南瓜はビタミンAが豊富な健康野菜。一理あるわけです。

カボチャも良いですが、風邪の予防や改善におすすめなのは、サツマイモやジャガイモを入れたお粥です。
サツマイモやジャガイモを、お粥と一緒に炊かないで、電子レンジで加熱し、仕上げ直前に合わせる。こうしてビタミンCの損失をおさえるのがポイントです。イモの水溶性ビタミンはデンプンによってガードされますので意外と加熱には強いのですが、電子レンジだとさらに流出を抑制できるのです。
芋は驚くべき栄養野菜なのですよ。

風邪の原因の90%はウイルスや細菌に感染すること。 「たかが風邪」と軽く考えがちですけども、風邪は予防が難しく、完全に治癒させる方法もないし、「万病の元」だといわれます。通常は1週間程度で治まりますが、他の病気が隠れていたりする難しい疾患なのです。

ウイルスに感染しても、症状が出ない人もいるし、発症しても症状が軽い人も重い人もいます。これは免疫力の差であり、免疫力は体力に、体力は栄養状態に左右されることが多いので、「体力の差・栄養状態の差」といえましょう。

栄養をバランス良く摂って免疫力を上げておけば、ウイルスへの抵抗力も高まり感染予防になるし、感染しても病状が軽くて済むということです。同時に、過労や睡眠不足、ストレスなどにも注意します。

風邪による症状は非常に多岐にわたるもので、せき、のどの痛み、鼻水・鼻詰まり、発熱、頭痛、倦怠感、関節痛、腹痛、下痢など、まさに「カラダの上から下まで全身におよぶ」といってもよいくらいです。

特徴は、風邪だけの症状というものではなく、それぞれ独立した疾患でもあり、「風邪が原因ではなくても発症する」というものです。風邪のウイルスは、「カラダの免疫系を弱くする」ということが分かります。

それぞれの症状に適した改善策は以下で紹介しますが、これらは、「風邪によっても起きる関連疾患」ということになります。

風邪の初期症状

風邪のウイルスが侵入すると、主な侵入口である鼻の中にある鼻腔が異物を察知して体外に排出しようとします。これが「くしゃみ」ですね。

ウイルスが鼻や喉に付着してしまうと、これを殺菌して洗い流すために、大量の「鼻水」が分泌されます。

それでもウイルスを排出できないと、カラダの奥深くに侵入してしまい、喉の痛みや咳がひどくなる。さらに発熱物質の生成や体温調節中枢に関与してしまい、これによって、体温が上昇する「発熱」に至ります。

※鼻水による「鼻詰まり」は、詰まった鼻の側を上にして横向きに寝ると治りますけども、メントールも効果があるといわれます。鼻詰まりは、鼻腔粘膜の組織が変形して塞がるのが原因。慢性鼻炎でない場合は鼻水がおさまると自然に治癒します。

発熱

ゾクゾクと寒気を感じるのは発熱のサインです。

ヒトの体温は通常35~36℃。体温が37.5℃以上になることを「発熱」といいます。微熱が37.4℃、中等度熱が37.5~38.4℃、高熱は38.5℃以上。

恒温動物ですから異常体温には耐えられず、高熱が続けば脳などに障害が及ぶし、直腸温が35°C以下で低体温に、さらに低下すると死ぬことになります。

細菌類が体内に侵入すると、細菌の活動を抑制し、増殖させないように、体温調節中枢が働いて体温を上昇させるものと考えられています。加えて体温の上昇により免疫系を活性化させているようです。

つまり、発熱は「カラダの防衛機構」というわけですから、むやみに解熱剤などを服用しない方が良いのです。(高熱が続く場合は危険なので薬が必要です)

一般的な風邪による発熱は、汗をかくという自然の解熱作用を促してやるのが賢明でしょう。水分をこまめに補給しながら、たくさん汗をかく事で、熱も下がってきます。

発熱が長く続く場合は、なにか他の病気が原因かも知れませんので、医師に診てもらいましょう。

発熱と栄養

・食事はしっかり摂る
発熱しているときはエネルギー代謝量が上がります
食欲があって胃腸に問題がなければ通常よりも多めに食事を摂取しましょう
免疫力に関与するたんぱく質、通常より消費が多くなるビタミン類をしっかり摂取

・ミネラルの補給も大切

・水分を充分に補給する

・発熱している間は風呂に入らない

・熱をさます効果のある食材は、南国原産の果物やウリの仲間、それにシナモンなどがあります。

食欲不振・倦怠感

カラダがだるい、食欲がない、これは鼻水や咳の段階でウイルスを防衛しきれず、感染が体内深くに拡大している状況であり、ウイルスの進行をくい止めて症状を悪化させないラストチャンスとも言えます。

発熱と疲労(倦怠感)は、カラダからの警告メッセージなのです。こういうアラームは、体内の免疫系が戦闘スタンバイ状態から前線に出撃しているサイン。

したがって、「免疫系の邪魔になるようなこと」をしてはいけません。つまり、「無理にでも食べないとカラダに悪いから」と高エネルギーなもの、消化が悪いものを食べたりするのは間違いなのです。

ビタミンミネラルなど、体内の生理作用の補助する「潤滑系」をたっぷり含み、「消化に負担をかけない最低限の食事」をするのが正解です。

体内が戦闘モードになっているときに、重たい三大栄養素を消化させる負担は逆効果です。

免疫の仕事をサポートする方法は、
・休む(横になって寝るなど)
・体を冷やさない(冷たい飲料や沢山の水は飲まない)
・無理に食べない(消化に手間取るものは厳禁)
・微量栄養素を多めに摂取する

「食べなきゃ体に悪いから」というのは正論なのですが、しっかり食べて栄養(免疫力)をつけるのは風邪をひく前に有効なのであって、この段階では「もう遅い」し、「戦闘の邪魔」にしかならないのです。アレコレやるのは逆効果、静かにして免疫系に仕事をさせましょう。

※最低限のエネルギー補給は不可欠です、消化の良い料理を食べられるように食欲を維持することも大切。
食欲を喚起させる微量栄養には、ジンギベレンカプサイシンアピオールカルボンなどがあります。

※酢の物やクエン酸なども有効です

※風邪以外の食欲不振・倦怠感は、他の病気が疑われますので、医師に診て貰いましょう。

頭痛

頭痛の改善

一般的に頭痛に効くとされるビタミンAパントテン酸、片頭痛に効果があるビタミンB2、脳や神経を改善するマグネシウムDHA・EPA。 微量栄養ではジンゲロールシトロネラールメントールなど。

頭痛の原因は実にいろいろで、頭痛が起きても、その原因が何かを特定するのは、とても難しいものです。
重く激しい痛みを伴う頭痛は、脳、目、耳などの病気が原因である可能性が高く、棍棒で殴られたような強烈な痛みの場合は「クモ膜下出血」、水分を多めにとった時に頭痛がすれば「緑内障」という具合です。

そうではない一般的な頭痛は、大きく分けて三種類。

片頭痛
頭の片側だけがズキンズキンと脈を打つように痛みます。光、音においなどで症状が強くなったり、時には両側が痛む場合もあります。これは、脳やその周辺の血管が過度に収縮・拡張することで起こる、血管性の頭痛だといわれています。
血管の収縮・拡張だけでは説明がつかないことが多く、近年は三叉神経や神経伝達物質のセロトニンが関わっているという説が有力です。

緊張型頭痛
後頭部が締めつけられるような痛みを感じる頭痛。
後頭部や肩などの筋肉の収縮、緊張によって起こる頭痛で、首から肩にかけてコリを感じることが多いです。ストレスや緊張、目の疲れや不眠などが主原因であり、原因が解消すると痛みも治まります。

群発頭痛
定期的に、決まった時間激しい痛みが出る頭痛で、頭の片側が刺されたように痛みます。
脳(視床下部)の機能異常が原因とされ、発症期間は自然に治癒することは殆どありませんので、病院に行く必要があります。医師の処方薬に予防改善効果があります。

疲労回復

疲労回復を補助

疲労回復に効果がある栄養

・消耗した免疫機能を回復させるための栄養を補給
アミノ酸類、亜鉛β-グルカン、抗酸化ビタミントリオ(A・C・E)など

・全般的なストレスに対処できるビタミンCを多めに

・疲労でミネラルも減少しているのでミネラルバランスの良い食品を摂る

・三大栄養素、とくに必須アミノ酸をしっかり摂取

・栄養素のエネルギー転換に役立つビタミンB群は不可欠 糖質の代謝にはビタミンB1、脂質の代謝にはビタミンB2

・ビタミンB1の吸収効率を上げる硫化アリルを料理に加える

・有機酸(クエン酸リンゴ酸コハク酸酒石酸)を含む食品や、香りで食欲を促進するカンファーなどの香草類もよい

風邪の回復期には疲労が蓄積して体力が落ちています。食欲も戻っていて胃腸に異常がなければ、しっかりと栄養を摂って体を通常の状態に戻します。一般的な疲労回復・スタミナ補給とほとんど同じと思ってよいでしょう。

風邪をひいた時の料理

目、鼻、口、喉のトラブルと栄養





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