ビタミン一覧  

必須ビタミン13種類

水溶性ビタミン

ビタミンC
ビタミンB1
ビタミンB2
ビタミンB6
ビタミンB12
葉酸
パントテン酸
ナイアシン
ビオチン

脂溶性ビタミン

ビタミンA
ビタミンD
ビタミンE
ビタミンK

ビタミン(vitamin)は、身体機能の維持やエネルギー代謝に深い関わりを持つ栄養素で(主に糖質・脂質・たんぱく質等の代謝、生理機能の調節・維持)、不足すると体内の脂肪が増えたり、深刻な欠乏症になると命の危険があるなど、悪い影響が出てきますので、健康維持の為に欠かせない栄養素です。vitaminの語源はラテン語のVITA。これは”生命”という意味。それほど大切なものだということですね。



とくにヒトの体内で合成できない為に外部から摂取するしかない13種類のビタミン(いくつかのビタミンは体内合成されますが、摂取も必要)は、とても重要な働きをしていて、近年はその強力な抗酸化作用が注目されています。

必須ビタミンの13種類はそれぞれに必要量が決まっていますけども、これは「最低限、これだけ摂取すれば欠乏症にならない量」ということです。
特定のビタミンが欠乏している事がはっきりしていたり、特定の症状を改善する目的ならば、この量を大幅に超えても問題はありません。むしろ推奨する学者も大勢います。
ただし摂り過ぎると危険なビタミン(主に脂溶性ビタミン)もありますので、それぞれの特性を最低限知っておく必要があります。

なお、ビタミンは物質名ではありません(体内機能を担うある種の必須な作用、その有機化合物、を分類したものです)ので、ビタミン名の隣に物質名を併記してあります。

※水溶性ビタミン

水に溶けるビタミン。摂りすぎても尿で体外へ排泄されるため、過剰症は心配ありません。
水洗いや煮炊きによる調理だと水溶性ビタミン(とくにビタミンC)は大部分が流出してしまうので、できるだけ「生食(サラダ、和え物など)」「蒸し」「炒め」などにしたいものです。

※脂溶性ビタミン

油脂やアルコールに溶けやすいビタミン。水溶性ビタミンのように尿で排泄されず摂りすぎると体内に蓄積されます。必要量以上を摂ると過剰症の危険があります。食べ物からですとそれほど心配はいりませんが、サプリなどは注意が必要です。
調理の際は水洗いや加熱による損失がなく、油と合わせた料理が成分の吸収を良くします。

ビタミン様物質とビタミン関連物質

ビタミン様物質・関連物質

ビタミンU(キャベジン)
ビタミンP
コリン
パラアミノ安息香酸
ビタミンQ/コエンザイムQ
イノシトール
β-カロテン
エルゴステロール
アノイリナーゼ
アビジン

13種類の必須ビタミン以外に、ビタミンとよく似た性質を持つ『ビタミン様物質』というものがあります。ビタミンに近い働きをするのに、体内で合成されたり、あるいは欠乏しても影響がない、あるいは三大栄養素に含まれるもの、ビタミンF(必須脂肪酸)のように現在はビタミンとして扱われなくなった、などなどその作用や理由は実に様々です。

また、さまざまな条件でビタミンに変化するビタミン前駆体や、ビタミンと関係の深い物質もあります。

こうした物質や機能などの中には、ビタミンと似ているだけでなく、ビタミンに匹敵する優れた効果を持つものもあります。その全ては書ききれませんが一部だけご紹介しています。



Vitamin A

ビタミンA

(化学名:レチノール 、構造が変化した総称はレチノイド ) | 脂溶性

どんな効果がある?
皮膚や粘膜の機能を維持。免疫力が正常を保ち外敵(ウィルスなど)から体を守ってくれます。
風邪の予防。
目の健康(とくに暗い所での視力)
骨、歯、髪、爪などの正常な成長。
鉄や亜鉛と相互作用して貧血の改善。
抗酸化作用(老化やがんの予防に有効)

1日に必要な量は?
男性:750μgRE~900μgRE
女性:600μgRE~700μgRE

※妊婦は少なすぎても多すぎても胎児に影響が出るとされますので注意が必要です。
※単位(μgRE):以前は「IU」(効力)という国際単位を用いていましたが、現在は作用量(μg)であるレチノール当量が使われ表記はμgRE。1 IU = 0.3 μgREです。

不足したら?
夜盲症、皮膚・粘膜の異常、免疫力の低下→感染症、頭痛、吐き気や嘔吐、成長・発育不良など

摂り過ぎたら?
疲労感、食欲不振、めまい、頭痛、関節の痛み、下痢、鼻血、脱毛、吐き気や嘔吐、皮膚の異常、肝機能障害など

男女とも上限は1日2700~3000μg (10000 IU)
通常の食生活でこんなにたくさん摂取する心配はありませんが、レバーやウナギの蒲焼には大量のビタミンAが含まれているので食べすぎに注意しましょう。ビタミンAのサプリメントも正しく使うことが求められます。

魚類を含む一部の動物の肝臓を大量に(レチノール3000μgRE以上)食べると食中毒になることがあり、頭痛、嘔吐、発熱、皮膚の異常などを発症します。

多く含まれている食材は?
レチノール;
鶏卵、牛乳、レバー、魚介類、うなぎのかば焼きなど
β-カロテン;
ニンジン、ピーマン、ホウレンソウ、コマツナ、シュンギク、モロヘイヤ、アシタバ、カボチャなど緑黄色野菜。のり、わかめ(海草、海藻)など

どんなビタミン?
ビタミンAとはレチノールやカロチノイド(β‐カロテン等)など体内でビタミンAに変わる栄養素、誘導体の総称です。
少しだけ範囲をせまくすると、動物性食品に存在している「レチノール」をビタミンAと呼び、植物性食品、とくに緑黄色野菜に存在しているカロテン(カロチノイド)は「β‐カロテン」と呼ぶケースが多いです。β-カロテンなど体内でビタミンAに変化するものの総称は「プロビタミンA」

β‐カロテンは必要に応じて体内でビタミンAに変わります(約50%がレチノール(ビタミンA)に変換)ので、多めに食べてもビタミンA過剰症の心配はないとされています。動物性のレバーやウナギ蒲焼(レチノール)では上限値を超えてしまうことがあっても(実際は吸収率の関係でその心配はない)、野菜(β-カロテン)や海苔などでは心配無用です。

水にはほとんど溶けない脂溶性のビタミンで、水洗いでの損失はなく、短時間加熱調理でも影響は少ない(高温で長時間加熱をすると変性する)ですし、油脂と合わせると吸収率が良くなるので油炒め系の料理が良いです。
酸化に弱く、アルカリに強いことも憶えておきましょう。

いずれにしろ、ビタミンAは通常の食生活を送っていれば不足にも摂り過ぎにもならない栄養素ですので、それほど神経質になる必要はありません。


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vitamin D

ビタミンD

(化学名:カルシフェロール) | 脂溶性

どんな効果がある?
カルシウムの吸収促進。
(骨や歯を丈夫で健康に)
糖尿病や高血圧の発病リスク低減。
近年は免疫反応への作用も注目が。

1日に必要な量は?
男女ともに 5.5μg
上限は 50μg

不足したら?
くる病(子ども)、骨軟化症(成人)の発症、骨粗鬆症のリスク。その他、自己免疫疾患、癌、歯周病、結核などになりやすくなるという報告も。精神的な不安も生じやすい。

摂り過ぎたら?
吐き気、下痢、脱水症状、高カルシウム血症、肝機能障害、腎臓障害、尿毒症、尿路結石、高血圧、体重減少、貧血、脱毛など。

多く含まれている食材は?
鮭、さんま、さば、ひらめ、いわし丸干し、しらす干し、いくら、すじこ、きくらげ、干ししいたけ、しめじ、まいたけなど。

ビタミンD3は魚類の肝臓に多く、ビタミンD2はシイタケに多く含まれます。

エルゴステロール(プロビタミンD2) 別名エルゴステリン。
シイタケに含まれるビタミンDの前駆体で、日光や紫外線に収穫後の生シイタケを当てることでビタミンDに変化する。しめじ、まつたけにも含まれる。

どんなビタミン?
くる病(骨の石灰化障害による骨格異常)の治療薬として発見されたビタミンです。 植物性食品に含まれるエルゴシフェロール(D2)と、動物性食品に含まれるコレカルフェシロール(D3)をビタミンDと言います。

肝臓と腎臓で活性型ビタミンDに変換され、腸でカルシウムやリンの吸収に関与します。特にカルシウム量のコントロールに深く関わっているため、欠乏すると骨が弱くなります。逆に摂り過ぎると高カルシウム血症など色々な機能障害が出ますので、サプリなどの使用は十分に注意してください。

また、皮膚に日光(紫外線)が当たることで皮膚のコレステロールの一種がビタミンDを生むという、ビタミンとしては例外的に食品以外からの体内合成が可能です。(しかし生成量は極めて微量なので食品から摂る必要があり、ビタミンとして扱われています)


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vitamin E

ビタミンE

(化学名:トコフェロール) | 脂溶性

どんな効果がある?
強い抗酸化作用。
(過酸化脂質生成を防ぎ老化防止に)
末梢血管を広げて血行を促進。自律神経の安定。
(動脈硬化など生活習慣病予防、冷え性、肩凝り、腰痛などの改善)
赤血球の溶血防止。
肌荒れ防止。
不妊症、更年期、生理痛、生理不順。

1日に必要な量は?
男性:6.5mg~7.0mg
女性:6.0mg~6.5mg

上限
男性:900mg
女性:700mg
※(mg)α-トコフェロール当量=ビタミンE効力

不足したら?
溶血性貧血、筋萎縮症、脳軟化症、不妊症、動脈硬化、神経障害、生活習慣病や老化進行などのリスク。

摂り過ぎたら?
過剰症はほとんどないとされますが、骨粗しょう症や出血しやすくなる等の報告もあります。

多く含まれている食材は?
植物油、マヨネーズ、アーモンド、ラッカセイ、ピーナッツ、大豆、魚介、魚卵、とうがらし、モロヘイヤ、しそ、ほうれん草、かぼちゃ、赤ピーマン、抹茶など。

※あらゆる植物油に含まれるビタミンEですが、オリーブ・オイル以外の油は酸化しやすいので注意します。抗酸化が売りのビタミンなのに酸化した油では話になりませんので、新鮮な油を使いましょう。

どんなビタミン?
4種類のトコフェロールから成り、とくにD-α-トコフェロールは自然界に幅広く存在していて、利用も広範囲にわたります。食品関係では栄養補給や酸化防止剤としての食品添加物などに。あらゆる食材に含まれているため、通常の食生活をしていればビタミンEが不足することはありません。

トコフェロールの代表的機能は高い抗酸化作用で、フリーラジカルによる有害な活性酸素を除去し細胞膜を保護します。コレステロールの酸化も防止します。つまり、ビタミンEは老化防止や生活習慣病予防に欠かせない栄養素だということです。ビタミンAやビタミンCを同時に摂ることで、さらに抗酸化作用は強力になります。


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Vitamin K

ビタミンK

(化学名:フィロキノン) | 脂溶性

どんな効果がある?
骨粗鬆症の予防。
出血時に血を固める。

1日に必要な量は?
男性:75μg
女性:65μg
※骨粗鬆症予防を目的とした場合これよりも遥かに多くのビタミンKを摂取することがあります。

不足したら?
血液凝固機能の低下。
骨粗鬆症、骨折、動脈硬化など。
通常の食生活なら不足しないビタミンですが、抗生物質長期服用や肝障害などで不足することが。また、新生児・乳児だと深刻な欠乏症が出ることがあります。

摂り過ぎたら?
過剰症は出ないとされ、上限値は定められていません。そして普通は摂り過ぎることもありません。

多く含まれている食材は?
納豆、パセリ、コマツナ、シュンギク、ホウレンソウ、菜の花、しそ、クレソン、バジル、ワカメ、ヒジキ、抹茶など。

どんなビタミン?
天然型のビタミンKには”ビタミンK1”と”ビタミンK2”があります。
ビタミンK1は主に植物に含まれ、豆類、葉菜類、海藻類、魚介類、植物油などに多い。
ビタミンK2は納豆やチーズなどに多く含まれるほか、人間の腸内で細菌が作り出します。つまりヒトの体内で合成できるビタミンなのです。(抗生剤で細菌が死ぬと不足するのはこの為です)(さらにビタミンK総合としては不足しますから食事から摂る必要があるのです)
血液凝固因子の合成に不可欠な栄養素であり、出血を止める働き、動脈硬化を防止する働きのほか、骨のたんぱく質を活性化して骨形成をコントロールしたりします。


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Vitamin C

ビタミンC

化学名:L-アスコルビン酸 | 水溶性

どんな効果がある?
白血球の活性化/免疫力を高める
(ウィルス性疾患や風邪予防に効果抜群)
コラーゲン生成で美肌効果。
(血管や骨の健康にも関与)
メラニン色素の沈着防止。
動脈硬化、心筋梗塞のリスク軽減。
抗ストレス効果。
鉄の吸収促進。
強い抗酸化作用。
(発がん物質の生成を防止し、がん細胞の増殖を抑制)
抗酸化作用はビタミンEとタッグを組むとさらに強力になります。

1日に必要な量は?
男女とも:100mg

不足したら?
壊血病(血が止まらなくなる病気)のリスク。
コラーゲン形成低下で肌などのトラブル。
総合的な免疫力の低下。
※ストレスによって大量に消費されるため、そういう環境の人は不足しがち。持続的な摂取が大切。

摂り過ぎたら?
上限値はありません。
余剰分は速やかに尿で排出されるため、過剰症はないとされています。(腎臓に障害がある人は医師に相談)

多く含まれている食材は?
赤ピーマン、パセリ、芽キャベツ、ブロッコリー、ニガウリ、いも類、柑橘類、イチゴ、キウイ、甘柿など。

水洗いで流出しやすく、加熱でも失われやすいビタミンです。酸素との接触にも弱いので保存性も悪い。 新鮮なものを手早い調理法を使って料理しましょう。

どんなビタミン?
壊血病の予防因子として発見されたものです。
さらに組織のコラーゲン生成に必須の役目をし、抗ウイルス作用をもつインターフェロンの生成を促進します。強い抗酸化作用や、抗ストレスホルモンであるアドレナリンを分泌したり血中の糖質をコントロールしたり、鉄分、カルシウムなどミネラルの吸収を助けたりと、まさに八面六臂の活躍をする極めて重要なビタミンです。


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vitamin B1

ビタミンB1

(化学名:チアミン) | 水溶性

どんな効果がある?
疲労回復。
神経系の機能維持。
糖質の分解に欠かせない。

1日に必要な量は?
男性:1.4mg
女性:1.1 mg

不足したら?
疲れやすくなる。
脚気。
脳神経などに影響が出る。
(ウェルニッケ脳症、多発性神経炎)
乳酸アシドーシス。
心筋代謝異常。

摂り過ぎたら?
排泄されるため過剰症はありません。

多く含まれている食材は?
酵母、豚肉(ベーコン、ハム含む)、穀類・種実・豆類(えんどう、大豆、カシューナッツ、ピスタチオ、玄米、全粒粉)魚介類(うなぎ、ぶり、たらこ、いくらなど)、卵、牛乳、緑黄色野菜など。

※ビタミンCと同じく調理による損失が大きいビタミンですので、そこを計算して料理しましょう(半分は失うと思って)

※にんにくのアリシン、玉ねぎ・にら・ねぎの硫化アリルがビタミンB1の吸収をよくしますの合わせると良い。

※ワラビ、ゼンマイ、コイやフナなどの内臓、ハマグリなどに含まれるアノイリナーゼ(チアミナーゼ)という酵素はビタミンB1を分解してしまいますが、加熱で作用を止めることができます。

どんなビタミン?
脚気予防因子として米ぬかから分離されたものです。
糖質が主食の日本人には絶対に欠かせない栄養素です。
ビタミンB1は、ご飯などの糖質を分解してエネルギーに変える酵素を機能させる補酵素の役目を果たしているからです。 それによって神経機能をコントロールする脳にエネルギーが供給され機能が維持されています。
ビタミンB1が不足すると、疲労感が抜けなくなり、集中力や記憶力が低下したり神経質になったり、食欲不振や筋肉痛、脚気などになる可能性が高まります。


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Vitamin B2

ビタミンB2

(化学名:リボフラビン) | 水溶性

どんな効果がある?
エネルギー代謝、特に脂質の代謝に不可欠。
体内の過酸化脂質を消す。
成長の促進。
(皮膚、髪の毛、爪、筋肉などを再生)
動脈硬化やガンの予防。

1日に必要な量は?
男性:1.2~1.6mg
女性:1.0~1.2mg

不足したら?
粘膜部分の機能不全。
(眼の充血)(口角炎、口唇炎、舌炎)
成長障害(小児)
皮膚炎、吹き出物。
髪がばさつく。脱毛症。

摂り過ぎたら?
排泄されるため過剰症はありません。

多く含まれている食材は?
レバー(牛・豚・鶏)、魚介(うなぎ・ぶり・かれい等)、青菜類(モロヘイヤ等)、納豆、卵、牛乳、ヨーグルト、全粒穀物など

※水溶性なので水に溶けますが、加熱にはやや強いビタミンです(だだしアルカリ条件下の加熱には弱い) 光に当たると分解が進むため冷暗所での保存を。

※そのまま食べられる乳製品や納豆はビタミンB2の損失がありません。

どんなビタミン?
酵素の研究中に牛乳から黄色の色素を分離した際に発見されたビタミン。現在も着色料としての食品添加物に使われ、また大量に摂取した後に尿が黄色くなる事が知られています。

ビタミンB2は補酵素としてタンパク質、脂質、糖質の分解、細胞の再生、過酸化脂質の生成防止、成長促進などに深く関わっている栄養素で、欠かすことができません。 他の水溶性ビタミンと同じく体内に蓄積することができませんので毎日摂取する必要があります。


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vitamin B6

ビタミンB6

(化学名:ピリドキシン、ピリドキサル、ピリドキサミン) | 水溶性

どんな効果がある?
脂肪肝の予防。
結膜炎、肌荒れ、口内炎などの予防。
つわりや月経前症候群の症状緩和。
免疫力を高めたり、アレルギー症状にも有効。

1日に必要な量は?
男性:1.4mg
女性:1.2mg
上限
男性:60mg
女性:45mg

不足したら?
神経系機能低下。
(不眠、うつ、痙攣、てんかん)
貧血、皮膚炎、肌荒れ、湿疹、口内炎、神経過敏、先端疼痛症。

摂り過ぎたら?
感覚神経障害。
余剰分は排泄されますが、200mg/日以上を大量摂取すると神経系の障害が起きる可能性も。

多く含まれている食材は?
まぐろ・かつお・さんま・鮭などの魚介、肉やレバー、とうがらし・モロヘイヤ・ピーマン・にんにくなどの野菜、くるみ・ピスタチオなどの種実。

※植物性からよりも、動物性の魚介や肉類から摂取したほうが吸収率がよいビタミンです。
※化学調味料(グルタミン酸ナトリウム)が多い料理を食べる前に摂取すると「化調発作」を起こさないという説もあります。

どんなビタミン?
ビタミンB6はピリドキシンなど3種その他類似成分10種以上の総称。
元々は皮膚炎の研究で発見されたものです。
摂取したタンパク質がアミノ酸に分解され、体内のタンパク質に再合成されるときの補酵素として働き、筋肉や髪や皮膚の維持に貢献しています。
脂質の代謝にも不可欠な成分で、肝臓の脂肪蓄積を抑えたり、神経細胞間で情報伝達に必要なアドレナリン、ドーパミン、セロトニンなどの生成、赤血球の合成などにも関わっています。腸内細菌によって体内での合成ができるビタミンのひとつ。


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vitamin B12

ビタミンB12

(化学名:コバラミン) | 水溶性

どんな効果がある?
赤血球の生成を助ける。
神経系の働きを正常に。
アミノ酸・脂質の代謝にも関与。

1日に必要な量は?
男女ともに:2.4μg

不足したら?
(倦怠感やめまい)悪性貧血、神経障害
心筋梗塞や脳梗塞のリスクも。

摂り過ぎたら?
摂りすぎても余分に吸収されないため、過剰症はない。

多く含まれている食材は?
肉やレバー、魚貝類など。
基本的に動物性食品にだけ含まれるビタミンで、野菜・果物類にはほぼ含まれていません。なので極端な菜食主義ですと不足する可能性が高くなりますが、海洋性「植物」である海苔(アマノリなど)に含まれています。

どんなビタミン?
ヘモグロビンの合成に関わり、葉酸とともに正常な赤血球をつくりだしている「造血のビタミン」です。 鉄だけでなく葉酸やビタミンB12が不足しても貧血になることを知っておきましょう。
また、ある種の脂肪酸の代謝に関与し、神経細胞内の核酸やタンパク質、合成を助け、神経細胞の機能を維持してもいます。
通常の食事をしていれば不足にも過剰にもならないし、腸内細菌が体内で合成もしますので、それほど気にしなくてもかまいません。


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folate

葉酸

(化学名:プテロイルグルタミン酸) | 水溶性

どんな効果がある?
赤血球や遺伝子の形成。
(貧血の予防・改善)
(胎児の正常な発育)
がんの予防(研究中)

1日に必要な量は?
男女とも:240μg
上限
男女とも:1000μg
※※
妊娠予定の女性
400μg
妊娠中の女性
480μg
授乳時の女性
360μg
※※

不足したら?
(妊娠初期)胎児の神経管閉鎖性障害、無脳児発生のリスク。
巨赤芽球性貧血。
免疫機能減衰、消化管機能異常。
心臓病やガンのリスク。

※通常の食事をしていれば不足しません

摂り過ぎたら?
食事からの摂取で過剰症状はないとされます。
※葉酸過敏症やビタミンB12の欠乏を分からなくする為に貧血になりやすいとの話や癌治療薬の効果を妨げるという指摘もありますが、食品からの通常摂取での害は認められていません。

多く含まれている食材は?
緑黄色野菜(ほうれん草、ブロッコリー、アスパラガス、春菊、菜の花、など)、魚介(うなぎ、うになど)、レバー 、豆、果物。

熱、光、酸に弱く、水にも溶けやすい。保存に注意して他の水溶性ビタミンと同じく蒸し物、炒め物、汁物(スープ)などにしましょう。効率的に摂取するには新鮮な生野菜や果物が効果的です。また、多量の飲酒は葉酸の吸収と代謝を妨げます。

どんなビタミン?
生命の源である核酸(RNA、DNA)を作るのに欠かせない栄養素。タンパク質や細胞の新生という重要な仕事をしているのです。ことに胎児が発育する妊娠中や、乳児を育てる授乳中には葉酸が必ず必要で、欠乏するとこどもに障害がでる可能性を高めます。

また、赤血球を作り出すというはたらきをビタミンB12と共同で行っており、葉酸が不足すると新たに赤血球を生成できず、貧血になってしまいます。

近年は、認知症の予防にも効果があるという研究結果や、とくに癌に対しての予防効果に注目が集まっていて、非常に効果があるという報告もあるものの、これはまだ研究段階で結論は先のようです。


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pantothenic acid

パントテン酸

(化学名:パントテン酸) | 水溶性

どんな効果がある?
抗ストレスビタミン。 糖質・脂質の代謝。
善玉コレステロールの生成。
ホルモン、免疫抗体、神経伝達物質の合成。

1日に必要な量は?
男女とも:5mg

不足したら?
体重減少、成長停止。
頭痛、脱毛、皮膚炎。
副腎障害、末梢神経の障害。
※パントテン酸は幅広くあらゆる食品に含まれているので、通常の食生活をしていれば不足する可能性は殆どありません。

摂り過ぎたら?
過剰症はとくにありません。

多く含まれている食材は?
肉、レバー、魚介、野菜、きのこ、卵黄、牛乳、納豆、きな粉など

どんなビタミン?
「パントテン」とは”どこにでもある”という意味です。多くの食品に含まれ欠乏の心配はありません。
体内でコエンザイムAの構成成分となり、三大栄養素、とくに脂質や糖質のエネルギー代謝を行う酵素を補助するはたらきをします。
副腎皮質ホルモンの産生を促進させる働きがあり、ストレスに対処する役目もあることから「抗ストレスビタミン」ともいわれます。さらに善玉コレステロールを増やす役割もあり、生活習慣病の予防に効果のあるビタミンです。


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Niacin

ナイアシン

(化学名:ニコチン酸) | 水溶性

どんな効果がある?
糖質と脂質を代謝
コレステロールや中性脂肪の分解
酒(アルコール)を分解
血行改善、皮膚の保護

1日に必要な量は?
男性:15mgNE
女性:12mgNE
上限
男性:350mgNE
女性:250mgNE
※(NE)ナイアシン当量

不足したら?
皮膚、粘膜、消化器、神経系に悪影響。
ペラグラ(皮膚炎や下痢)、口舌炎など。
エネルギー不足で倦怠感。肝機能障害。

摂り過ぎたら?
100mg/日以上の摂取で過剰症が出ることが。
皮膚が赤くなる、消化器症状、肝機能障害など。

多く含まれている食材は?
牛や豚のレバー、かつお・まぐろ・さわら・ぶり・いわし・たらこ・シラス干しなどの魚介、鶏肉、豆類、コーヒーなど。

※ヒトの体内で合成されるので不足しにくいビタミンですが、体内合成には他のビタミンB群の助けが必要で、食事から摂取した方が総合的なバランスが良くなります。熱にも強いので普通の料理からでもけっこう吸収できます。

どんなビタミン?
ニコチン酸とニコチン酸アミドの総称がナイアシンです。別名はビタミンB3。三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)を代謝してエネルギーに変換するという重要な機能に関与する栄養素で、アルコールの分解もします。飲酒量が多い人は意識的に摂りたいビタミン。また、循環系、消化系、神経系の機能保全にも関わっています。


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biotin

ビオチン

(化学名:ビオチン) | 水溶性

どんな効果がある?
白髪・薄毛・脱毛の予防。
爪・皮膚のトラブルの予防。
(アトピー性皮膚炎予防にも有効)
血糖値上昇の抑止。
三大栄養素の代謝。

1日に必要な量は?
男女とも:45μg~50μg

不足したら?
白髪、脱毛、湿疹。
皮膚炎、結膜炎、筋肉痛。
疲労、不眠、食欲不振。
血糖値上昇、神経障害。

摂り過ぎたら?
過剰症はみとめられていない。
通常の食事で摂りすぎる心配はありません。

多く含まれている食材は?
レバー、卵黄、納豆、魚介、豆類、種実、酵母、野菜、きのこなど。
※安定していて調理による損失が少ないビタミンで、幅広くいろいろな食材に含まれています。

アビジンによる卵白障害
卵白に含まれるアビジンという成分は、ビオチンの吸収を阻害することが知られています。生卵を大量に(1日10個以上)食べるとビオチン欠乏症になる可能性が。
(アビジンは80度以上の加熱で壊れますので調理卵は心配なし)

どんなビタミン?
皮膚の炎症を予防する成分として知られ、アトピー性皮膚炎への効果も期待されています。
糖質、たんぱく質、脂質の代謝に必要な酵素を助けるほか、白髪・薄毛予防のはたらきもします。


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vitamin U

ビタミンU

キャベジン | S-メチルメチオニン

キャベツ、レタスなどに含まれるキャベジンという成分。
水溶性で加熱に弱い特徴があります。
様々な胃腸薬に使用されているように、胃潰瘍や胃炎、十二指腸潰瘍などの回復に効果が認められています。また、肝臓障害にも効果があるといわれています。
アミノ酸類の一種で正式なビタミンではありません。


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vitamin P

ビタミンP

ケルセチン、ヘスペリジン、ルチン、シトリン

ビタミンPは、柑橘類が含む色素のフラボン類、ソバに含まれるルチン、レモンが含むシトリンなどのフラボノイド化合物の総称。
天然の植物系有機化合物で、ビタミンの名が付いているがビタミンではなく、近年はフラボノイドの一種として扱われます。

毛細血管を丈夫にする作用があり、高血圧・脳出血など各種出血の予防のほか、抗酸化、抗アレルギー作用も期待されます。ビタミンCが機能するために欠かせない成分でもあります。


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choline

コリン

コリンにはビタミンBPという名もあり、水溶性ビタミンの一種だとされることも。脂質であるレシチンの成分であり、アセチルコリン(血管拡張の作用)の成分でもあります。

コリンは血管壁ヘコレステロールが沈着するのを抑制し、血管を拡張させ血圧を下げる高血圧予防の効果があり、肝臓への脂肪蓄積も抑制して脂肪肝を予防する作用もあります。
アメリカでは循環器系と脳の機能、細胞膜の構成と補修に不可欠の必須栄養素として適正摂取量が定められています(日本は未定義)
※アメリカにおけるコリンの推奨量は成人1日500mg前後、上限は3000mgほど


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aminobenzoic acid

パラアミノ安息香酸

4-アミノ安息香酸

必須ビタミンである葉酸(ビタミンB9)の前駆体。葉酸が体内で合成されるときの構成成分でビタミンB群の仲間です。PABA、4-アミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸などと呼ばれるもの。

成長促進、貧血予防、腸内の有用菌の繁殖などに関わっていて、昔は日焼け止めにも使われていました。


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vitamin Q

ビタミンQ

ユビキノン、コエンザイムQ

ユビキノン(UQ)は抗酸化作用があり、心不全の治療薬やサプリメントとして使用されています。食品では魚や肉などに含まれます。
ビタミンQ、コエンザイムQ10、補酵素Q、CoQ10、ユビデカレノンなど色々な別名があり、まだ研究開発途上といえるものです。


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inositol

イノシトール

イノシトールはビタミンB群のひとつで、細胞膜を構成するリン脂質の成分です。
脂肪の代謝をよくし、脂肪肝を予防するといわれます。
食品では、穀類、豆、果物などに含まれています。


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