風邪のときは何を食べれば良いの?



風邪のときの食事の大切さ

風邪を引いてしまった。何を食べれば良いのだろう?

風邪は重病とは言えませんが、かぜの症状が長引けば、肺炎などの怖い病気に進行する可能性もあります。できるだけ早めに治したいものですね。

風邪をひいたら、お医者さんに薬を出してもらうのがベストです。でも風邪の原因のほとんどはウイルスによるもの。

インフルエンザでしたら効果的なワクチン・治療薬もありますが、そうでない普通の風邪は雑多なウイルスや細菌が原因ですので、その特定が難しく、お医者さんが処方するのは対症療法薬がほとんどなんです。



抗菌薬も出してくれる場合もあるけれど、効果の方はそれほど期待できません。そのときの風邪の因子を確定するのが難しいので、幅広い効能をもった(ききめが薄まる)薬になるからです。

そういう事もあり、薬だけに頼らず栄養もしっかりとって体力をつけ、「免疫力」を高める事が重要になります。

病気のとき一番仕事をしてくれるのは、やっぱり「免疫」です。

免疫を支えるのは本人の体力、体力を維持するためには栄養。その栄養は当然ですが食事から摂ることになります。

風邪の引き初めに食べると良い料理

普通、かぜの引き初めは、鼻水、鼻づまり、のどの痛み・のどの違和感、身体がだるい(倦怠感)、頭痛や関節痛、などの自覚症状があります。

そして典型的なのが発熱から来る「悪寒」です。ゾクゾクと寒気を感じるのは、体温が上昇している(発熱)しているサインです。

寒気がするのは発熱しているからです

こういう初期段階では、食欲がそれほど落ちてしまうことはありません。いつも通りお腹が空くし、普通に何でも食べられる筈です。

風邪が進行して悪化すると食欲も減退してしまうからです。これはつまり、食欲の有る無しで風邪の程度を自己診断できるということですね(例外もありますが)

風邪初期の食事と栄養

風邪の初期は食欲がそれほど落ちていませんので、「普段から栄養バランスのよい食事をしている人は」、何でも食べてよいですし、むしろいつもより多めに食べるようにしましょう。

風邪のひき始めはガッツリ食べましょう

ただし、できるだけ消化の良い食事にします。軽いとはいえ感染していますので、徐々に消化吸収率が低下していくからです。初期段階とはいえ消化の悪い食べ物はおすすめできません。

普段から健全とはいえない食事(栄養バランスが悪い)をしている方は、風邪をひいた時くらいは「必要な栄養素がある食材」を加えるようにしてください。

以下、風邪のひき始めに効果のある料理をいくつか紹介します。

かぜ初期の料理

味付けや作り方は「和食の基本的味つけ」を参考にしてください
紹介する料理はすべて電子レンジ調理も可能で、手早く作れます。

風邪初期に効く料理① 鰻の卵とじ
作り方 (1)ウナギかアナゴの蒲焼を適当な大きさにカット
(2)調味出しにタマネギ・ニンジン・シイタケ等のスライスを加え加熱
(3)野菜がしんなりしたら(1)をのせて溶き卵をかけ回す
(4)柔らかめに炊いたご飯を丼によそい、(3)をのせる
(5)ガリ生姜又は紅生姜を脇にそえる
かぜに効果がある理由 昔から「長い魚は風邪に良い」と云われます。ウナギやアナゴ、ドジョウやハモなどですね。これらの魚はビタミンAが多いのが特徴です。ビタミンAは粘膜の抵抗力を強める作用があり風邪が悪化するのを防いでくれます。また、タマネギ、ニンジン、シイタケは免疫を強める野菜です。生姜には抗菌作用があります。卵は体力維持に役立ちます。総合的に、体力がついて消化も良い料理です。
風邪初期に効く料理② 鶏肉の"ともニラレバ”
作り方 (1)鶏肉と鶏レバーをカットしニンニク・ショウガしょう油に30分浸けておく
(2)(1)に溶き卵を絡め片栗粉をまぶして油通しておく
(3)多めのニラと一緒に(2)を炒める
(4)残った溶き卵も加えて炒め仕上げる
※味つけはお好みですが、やや甘辛に作ったほうが食べやすい
かぜに効果がある理由 鶏の肉と内臓を使うので"ともニラレバ”。両方ともタンパク質豊富でレバーはビタミンミネラルがたっぷり。牛や豚のレバーより柔らかく食べやすい特徴もあります。糖質量が少ないのでエネルギー補給のためご飯と一緒に食べると良いです。ニラは薬草と同じと言えるほど効能があるし、即効性の体力アップにつながります。またレバーの臭みを緩和します。鶏肉は小さめにカットするとそれほど消化の妨げにはなりません。
風邪初期に効く料理③ エビと野菜の飛鳥煮
作り方 (1)エビはカラを剥いて酒を振りかけておく
えび処理やり方
(2)ブロッコリー、カリフラワー、ニンジン、小カブ、プチタマネギ、白ネギをカットし、白ネギ以外は下茹で又はレンジで火を入れておきます
(3)鍋に出汁を張り、チキンコンソメの素を加えて沸かす
(4)(3)に(2)を入れて少し煮たあと火を弱めミルクを加える
(5)材料が柔らかになったら白味噌、酒、みりん、しょう油で味をつける(調味料は隠し味ていどの少なめに)
(6)火を止めて最後にエビを加えます
(7)器に盛ってから青味にシソの葉、ゴマを微塵に刻んだものを振りかけます(シソが苦手な方は水溶性のビタミンを添加する意味でパセリとグリーンピースにするといいでしょう)
かぜに効果がある理由 鶏肉を牛乳で煮る奈良の郷土料理「飛鳥鍋」のアレンジです。エビはバランスの良い栄養をもつ食材ですが、なによりも「見た目効果」で食欲が増進します。消化が不安な場合は白身魚に替えるとよいでしょう。栄養に優れた野菜をたっぷり使い、体が温まるミルク仕立てにしたものです。


風邪が悪化してしまった時の料理

熱で起き上がることも辛い、せきや鼻水が止まらず喉が痛く鼻が詰まる、だる過ぎて食事どころではない。

風邪が進行して重症になった

風邪が初期で治らず重くなると、上のようにとてもきつい思いをします。どんな病気でも辛さは罹った本人にしか分からないものですが、重症化した風邪も同じです。

それでも何も食べないままでいるわけにはいきません。食欲が湧かず消化吸収は弱くなっていても、少量でもいいから何かを食べる必要があります。治癒が遅くなってしまうからです。

梅干しや卵を加味した「おかゆ」、蜂蜜やレモン汁などをプラスした「しょうが湯」など定番も良いですが、以下、重い風邪にときに食べやすい料理をいくつか紹介します。

風邪が酷いときの食事と栄養

風邪が長引くという事は、体内で免疫とウイルス(あるいは細菌)の戦闘が長期化しているという事です。

これによって体力が消耗し気力も衰えます。風邪薬によって各種の症状を抑え込むわけですが、風邪はあらゆる症状が同時に起きますから、一つの症状だけ緩和しても意味がないので総合的な薬を服用することになり、これはあまり効果がありません。

薬にだけ頼らずに、自力による体力回復が必要ということです。免疫をサポートして気力体力を復活させるには、経口による栄養補給がポイントになります。

口を動かす事にも意味がありますし、薬と併用しながら栄養があるもの少量でもいいから食べるようにしましょう。

この段階になると、必要な栄養は、糖質です。まずは体力と気力を蘇らせることを目的にします。

ひどい風邪に良い料理

重い風邪に効く料理① 甘くて冷たい茶碗蒸し
作り方 (1)だしをやや多めにした茶碗蒸地を作り、塩・しょう油・みりんで味をつける(柔らかめの茶碗蒸しにするため)
(2)カニの身をほぐして小さくカットし地と混ぜて茶碗に入れて蒸す(レンジでも可能)
(3)蒸し上がったら砂糖・りんご汁・レモン汁で甘くしたショウガ湯に片栗粉(できれば葛粉を使う)でゆるくトロミをつけてフタをするように茶碗蒸し表面にかけ、そのまま冷ます
※熱があり食欲がない時に適した食べやすい料理ですが、冷やし過ぎはよくありません。10~15℃くらいにして食べると良いでしょう
かぜに効果がある理由 「とにかく何も食べれない」というときに向いた料理で、飲み物のように軽く食べられ、栄養もあります。卵はたんぱく質の他ビタミン類(とくにB群)の宝庫で、病人食に欠かせません。柔く蒸すことでさらに胃に優しくなります。カニはビタミンB12が豊富でアスタキサンチンなども含んでいますが、細かくほぐしてやると「ほとんど噛まずに飲み込める」わりにグルタミン酸が豊富で「食べた感がある」という利点があります。本当に食欲がない時におすすめできる食材と言えます。
重い風邪に効く料理② 蒸うどんのトロロ掛け
作り方 (1)茹でウドンを縦横にざっくり切り、水でほぐし、軽く湯洗いする
※蒸す手間が面倒な時は、湯の中に入れ麺を柔らかめにする
(2)ニンジン、タマネギその他お好みの野菜を千切りにして、味をつけた卵液に(1)と一緒に加えて耐熱皿に入れて軽めに蒸す
※蒸さない場合は器に麺をおき、野菜を炒めてアンカケ風にする
(3)仕上げにすりおろしたヤマイモ(とろろ)をかけて青ネギ・海苔をちらす
※熱々の蒸し柔らかウドンに冷たいおろし山芋をかけて食べやすくしたものです。レンゲやスプーンで食べられる様に麺を二センチくらいに切っておくのがポイント
かぜに効果がある理由 ウドンは体力回復に即効性があります。柔らかにしてコシをなくし、さらに細かくする事で病人向けになります。ヤマイモには滋養強壮のほか、胃に優しく消化を助ける作用も。熱しない事で栄養を逃さず、熱いウドンと混ぜることで適度な熱さになり食べやすいです。出汁をやや濃くすると美味しくなる料理。
重い風邪に効く料理③ カボチャのリゾット風雑炊
作り方 (1)鍋に和のダシとコンソメスープの素を加えたスープを作り、小さな色紙切りにしたニンジンを入れていったん火を止める
(2)ところどころ皮を剥いた南瓜(多めに入れる)をサイコロ状にカットし、レンジで中心まで火を入れておく
(3)微塵に切ったニンニク、白ネギ、玉ネギをバターで炒め、しんなりしたら、炊いた米を加え、パラパラにほぐし炒めしつつ少し焦げ目をつける
(4)(3)を丼などの深器に少量(家庭お玉の一杯ほど)入れて、その周囲に(2)を配置する。焼いた鮭か他の白身魚(ほぐし身にして骨を除いたもの)も置く
(5)(1)を小鍋入れて沸かし、味をみて塩味が足りない場合はしょう油・塩で整え、熱々を(4)に回しかける
(6)レンゲで軽くほぐしサラサラの状態にしてから提供する
※ご飯は水分を吸うのが早いため、器にスープを入れて混ぜるだけの方が食べやすくなります(ネバネバの雑炊にならずサラサラして食べやすい)。同じく崩れやすい南瓜も最後に入れることで食感を維持します。また、器に盛ってからの放置時間で「熱さ」「固さ・柔らかさ」を病人が食べやすい様に調整できます。
かぜに効果がある理由 カボチャはビタミンEβ-カロテンが突出している優れた緑黄色野菜です。共に脂溶性ですから調理流出の心配は少ないですが、これも含有量の多いビタミンCを出来るだけ失わない様にレンジで火を入れ調理の最後に加えます。また、あえてリゾット風にしたのは、普通の雑炊だと病人の食欲を喚起するパワーが無いからです。

カボチャと同じくらい病中の方におすすめしたいのはサツマイモです。両方を加えた雑炊の作り方も紹介していますので、宜しければご覧になって下さい。

簡単で早い! 健康雑炊【レシピと動画】



手前板前.魚山人:The person who wrote this page筆者:文責=手前板前.魚山人

本文イラスト:いらすとや



もちろんですが上記の風邪レシピは極一部でしかなく、無数の料理があります。下記のレシピサイトなどもご参考に。
風邪のレシピ 【クックパッド】