今年は少し良い経験をさせてもらえました。
現地で突然決まった事なんですが、子供達の前で庖丁ふるってサシミやスシを御馳走するってイベントです。段取りつけた奴は弟子筋ですから庖丁はありました。なくたった別においらはナタでもかまやしませんけどね(笑)
いやぁ~、まぁ~、子供ってのは可愛いですなぁ~(^^)
怖いツラしたオッサン板前が刃物もって入って来ても大喜び。
寿司あげたらメンタマ丸くする。
刺身サクサク切ったら全員でアヒルの合唱。
手のひらご飯粒だらけにして困り顔の子もいる(笑)
子供の素晴らしさは
【あるがまま】を受け入れる
これに尽きるでしょう。
いずれ矛盾に満ちた大人の社会に出なきゃいけないんですが、そいつに少し憤りを覚えたりもしました。ここにいる全員が幸せなればいいが、その可能性が限りなく薄いのが世の中ってやつですからね。なんでもっと「マトモ」な姿をしてやがらねぇのかい大人の社会ってやろうは。やり場がありませんな、こうした気持ちは。
ピーターパン・シンドロームって言葉があります。
揶揄と皮肉が混じった嘲りの意味で使われる事が多いです。
「大人になりきれないやろうだ」って感じでしょうかね。
しかし「ガキの我儘」だけならそうでしょうが、「子供の純粋さ」とは切り離して考えるべきでしょうな。「子供でなぜ悪い」とも言えるわけですよ。
いっそ子供達の世界を切り離して、大人の世界から隔離したらどうか。
それこそネバーランドで、現実味はまったくありませんけども、もし実現したら少なくとも大人の邪悪さから守れるし、姑息さも伝染しないかも知れませんね。世の大人達は笑うでしょうが。
とある大きな駅の構内に「オーガニック・自然食」を看板にする店があったんで入ってみました。どれどれって感じで美味そうなサンドを手に取り、裏を返してみますと、

オーガニックサンド?
「なんでぇこりゃ」
コチニール色素は赤色出しですな、「カンパリ」の色を付けるやつです。リン酸塩はハム・ソーセージには必ず入ってる、カルシウムの吸収を阻害するリン化合添加物。ビタミンCは野菜から摂れるのに、変色を嫌って色止めに使う。
いや、おいらもそうそうウルサイ事言ってもキリがないってのは承知してるんですけどね、でもこれで「オーガニック」はないでしょうよ。いくら有機無農薬の麦使おうが、工程が「外食産業のセオリー」そのまんまじゃ意味が無いって事でしょうねぇ。使わなきゃ使わないですむものを・・・・・
なんで「自然食」の看板出してるのやら。
現実の世界を深く熟知すれば、「自然食品」やら「健康食品」やらは、幻に近い事を知るはずです。
自然と健康の定義が限りなく朦朧としているからそうした言葉が跋扈している訳ですが、厳密に言えばそんな物は存在しません。
あくまでもそれを主張すれば、どこかに無理が生じます。
そこらを知っていて、なおかつ真面目な方ならこうした看板を出すのを由とはしないでしょう。恥ずかしいもの、そんな感覚は。
性格が冷ややかな訳ではありませんで、もちろん完全な「健康・自然」の料理を作って出したい気持ちは強くあるでしょう。
しかしそれを本当にやれば「莫大な経費」と「あり得ない労力」に阻まれます。「莫大な経費」と言うのはオーバーな表現ではありませんで、事実上「手の届かない金額」です。
「山深くの隠れ里に行って、一切農薬を使わず自分で作った野菜」
「北極海で釣ってきた魚」
「アフリカで捕えて来た野牛」
いえいえそんな程度の金じゃありません。
全部失格です。
今、本当に「汚染されてない自然の物」を入手する方法は、一つしかない。
『自然と完全に切り離した場所で育てる』
自然と隔離するしかないってわけです。
(実際に隔離工場で製造されている野菜もあります。完全にピュアです。勿論工場は1億や2億の金じゃ建ちません。そのうえおいらはそんなモン食いたくはありませんし、実際にその野菜が店で料理になる段では、例によって添加物まみれになっているでしょう)
なんでこんな下らない漫画のような世界になっちまったんでしょうかねぇ。これが本当に「大人の世界」なんでしょうか。
2009年06月24日
Comment
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おつかれさま~爺!
ともあれ
今回の旅路ゎ価値があったようでヾ(≧∇≦*)〃
そんなガキ共の顔が 目に浮かびますっての!(笑)
あのね爺
俺んチのクソガキ共ゎ野球にスッカリはまっちゃってんだけど
見てるとさ親御さんのエゴに毒されたガキ共を最近よく見かけんだよ…
親に入れ知恵されたまんまに首脳陣批判をして 退部してく子供達…
俺らがガキん頃にゃ少年野球の練習中に親の姿なんぞ無かったもんだが 今ゎ時代なのか 土日の練習時間にゎ親が張り付いてんだよ
勿論!大多数の親御さん達ゎ首脳陣の方針や指導方針に ありがたみ をそこはかとなく感じ 学校教育において出来なくなった事を教えてくれる監督やコーチ陣に
頭が上がらないんだけどね
確実に『大人社会』の毒ゎ低年齢化が進行しつつある小学校受験や今揚げたように純粋なはずの少年野球の現場にまで 『勝ち』が第一主義ってやつさ
マンマルな目ン玉や
アヒル状態な率直な感情を
大人毒ゎ低Levelと教え込む。
いやはやなんとも…
自然食
自然から完全隔離した次点で 自然の意味を成さなくなるし
北極海の魚やアフリカの野牛を新鮮なまま食べたいなら
それも燃料代が掛かるし
自然ジャネェゎな(笑)
だいたい
捕獲するのに原油バンバン燃やして 仕留めるのが銃でしょよ(笑)
でもさ爺!
笑っちゃうのがうちのガキ共でさ
ベビーコーンが気にいってまして 近所の農家サンが間引いたやつを一心不乱に皮を剥きヒゲをムシル姿を見てっとさ農薬使用だろがなんだろが季節を美味く喰うってのゎ楽しいもんだよ!
やや大きめなベビーコーンが
一本10円なんだから 駄菓子屋の菓子より増し(笑)
大人社会ってネーミングが そもそも間違いな気がするぜ俺が思うに『結果主義』
大切なのゎプロセスなはず
『夢』って奴ぁ 叶える過程に意味があるもんでさ
どんだけガキになれるか…
だろネェ!
あ゛
ついつい長くなりました
m(__)mあせあせ(飛び散る汗)
まだまだ言い足りネェが
このへんで…
爺と20年後におんなじ旅行を共にしたいもんすよ
世のガキ共に素敵な眼光が
あることを祈ってね
Posted by 鯔次郎† at 2009年06月25日 02:33
お疲れ、鯔さん。
鯔ちゃんが言ってるのをまとめればこうなるね。
『この国では板前でも庖丁持って教室に入れない』 笑
まぁ日本をはじめ先進国では無理かもね、頭が変なのが変な事件ばかり起こすから学校関係者は神経を尖がらすしかないわけで。
めんどくせぇ世の中だねどうも。
親はベッタリ、その親が五月蝿いから先生は大人の威厳を教えられない。
教育出来ないストレスからか妙チクリンな事件ばかり起こす。
(近年の破廉恥な事件の多さにゃ驚くね、てめぇが教育されてきやがれって感じ)
そんで覇気のねぇ若者が溢れるんじゃ、意味がわかんねぇや。
少子化は続くしどうにもならない事なんでしょうなぁ。
ガキの社会と大人の社会がはっきりと別世界で、境界線が厳然としてたおいら達の世代は消えて行き、なにやら「新しい世の中」ってのが始まっていくんでしょう
Posted by 魚山人 at 2009年06月25日 08:16
どんな薬にも副作用があるのは当り前ですから、出来るだけ飲まないほうが良い。
同じように、どんな食品にも有害物質が入っているから、出来るだけ小食が良い。
グルメだなんだと食い歩いて自慢している奴は毒を食らって喜んでいると同じ、と思うことにしています。
丁寧に作られたものを感謝して味わって食べる。それが最大のグルメでしょう。
Posted by ポンコツ at 2009年06月25日 14:44
お疲れ様です。蒸してきましたね…良い時期の旅のようで、羨ましいですよ(^O^)自分は八月に予定をいれましたけど、今年はどんな猛暑になることやら…子供も一緒ですから、信州あたりでしょうか サンドはオーガニックでもなんでもないですね(笑)コンビニよりはまだマシでしょうけど、大きな駅の構内ってとこがそうさせてるんでしょうかね まぁしかし世の中自然食やオーガニックって看板を多々みかけます。もちろん百%完璧なものはおっしゃる通り無いのが、現実なんでしょうね。。その中で、限りなく違和感がないのを選ぶしかないですし、 頑張ってやっている人も居られます なんともやりきれない想いが胸をかすめます… やっとこさ息子も二、三歩、歩けるくらいになって今じゃ何でも食べます 魚に目がないようで、干物を良く焼いてあげてまして、自分と同じ量の玄米たいらげてます(笑)子供になにをしてあげたいか…教育とかも大事ですが 自分は食べ物ですね そこから、いろんな事に繋がっている事を彼なりに感じて成長してほしい あれもダメこれもダメ こうしろ なんて言う気はないですし いろいろ自分でやってみればいい そんとき流されたり、おかしくならないような強く広い気持ちが持てるようにこれから、愛情も注ぐでしょうし…してあげたい事と同じくらい、教えられます 子供目線が自分にもあったように、そこは忘れちゃなんねぇって接してるとおもいます 去年にかみさんが通ってた絵の教室のイベントで、白いシャツ着て部屋じゅう絵の具で汚しまくる事を手伝いましたけど、楽しくやったはいいですけど、子供も色々でしてまったく片付けない子供が沢山いました びっくりしたのが親御さんたちが片付けするんですよ 子供は何言われようが隅っこであそんでる 中には片付ける子供も沢山いましたが… もう白黒が分かる年頃 いまじゃそんなことが良くあるのか…自分の親父なんか、とんでもねぇくらい怖かったし、筋が通ってないと殴られました(笑)それと同じくらい、不器用だけど優しかった 連れと悪さしたときも、自分以外の友達もボコボコにされて(笑)いまじゃそんなことしたら、問題になるんでしょうけど それに逆ギレして親を殺しちまうなんてあほまで…とにかく人様には迷惑かけるなと… これからいろんな問題もありましょうが 甘ったるい愛情じゃなく 心に響くような育てかたしたいですね(^O^) あまりうまく書けないですけど。。。とにかく地道が一番です(^O^)石松が 淀川下りの三十石船で 「兄さん江戸っ子だってね」「そうよ神田の生まれよ」まあ 一杯飲みねぇ すし食いねえ そんな和む時代になってほしいです
Posted by たいら at 2009年06月25日 18:52
ポンコツさん、こんばんは。
「蓼食う虫も四季はみて、いらざる浮の風これいかに」
Posted by 魚山人 at 2009年06月25日 23:33
たいらさん、こんばんは。
ブロクってのはたんなる言葉の羅列。
文章なんぞじゃ、現実の複雑な人生はとても表現できるものではありません。文章は庖丁の研ぎ汁一滴にすら値しない場合もあるもんです。あまり重く受け止めてはいけませんよ。
おいら自身も普段は「言葉ではないもの」で日々を生きてます。
おいらにもし子供がいたら、その「言葉以外の何か」で語ります。
それはおいらの人生の師匠達がそうしてくれたからですよ。
Posted by 魚山人 at 2009年06月25日 23:34
お疲れ様ですm(__)m爺。
上手くまとめてくれましたね(笑)その通りです!
ゴメン!カキコミを被せますが
大人社会の感覚ゎ時代に流され変わってきてる
でもね子供達の純粋さゎ今も昔も変わってネェ!
勿論 爺ゎそんな事 理解してんだろが 俺ゎそれに気付かネェ親や大人に憤慨してんだ!
俺が憤慨した所でラチのあくテーマジャネェんだが…
でもね爺
爺が旅先で してきたこと
気概ある教師が うつ病になつつある事実…
同じ目線な筈なのに結果が違う。
確かに柳刃を裸で持ち歩きゃ銃刀法違反…
刃物が危険だから
法律で取り締まる訳で
決して無差別殺人に対応した法規でゎない
これが大人社会ってやつの言い訳…PART1なんだろ?
教師ゎサラリーマン化
親御さん方ゎ
勝ち組なら 私立へ
負け組ゎ仕方ネェ公立
結局さ
ピエロ育成か
そうジャネェか
なんだよ!
こんな中
子供達が欲しがるもの…
鯵を買ってくれ!って魚屋の前で泣きじゃくった息子が可愛いのゎ当たり前なんだろね(笑)
こんなカキコミゎUP希望ジャネェから!
おやすみなさい
Posted by 鯔次郎† at 2009年06月26日 03:00
ゴメンね鯔ちゃん
あんまり面白いんで公開する。^^
特に後半から憤慨のあまり意味不明になるあたり(笑)
でも怒りで我を忘れても決して「下品」にならないのは鯔さんらしい。
言葉使いは悪くても「ゲス」とは遠い「男」だね。さすがだ。
子供に関しては一言だけです。
「子供ってのは大人に見られるもんじゃなく、大人を見るもん」
サイトでは今の世を嘆いてみたり、先行きの暗さを書く事が圧倒的に多いですけどね、本音はちょいと違うんですよ。
「人は時代がどう変わろうが同じ」そう考えてます。
「あの時代は良かったなぁ」は、その人の頭の中では事実ですが、けして真実ではないということですな。
50年前、300年前、2000年前、1万年前、そして今から100年後の人間も同じなんです。文明の程度で中身は違ってきますが、結局人はいつの時代でも等しく『苦労・苦痛』がつきまとうんですよ。大昔の人は肉体的な苦痛がつきまとい、常に死の恐怖があった。現代から未来にかけては肉体的な苦痛は減少し、やがて遠い将来にロボットや未来生命工学なんかが本格化すれば、肉体の苦痛から完全に解放されるかも知れない。でも『苦労・苦痛』は消えません。肉体から精神へと移動するだけです。病苦から解放されても「悩み」は反比例して深まる。
文明が爛熟すれば「気の病」が起きるのは避けられないんです。
今現在の世の中はそれを証明してるんじゃないかな。
古代から未来、世がどう遷うとも人の悩みは不変なんですよ。
なぜ人間がそんな宿命を抱えているのかは分かりません。
邪悪さと天使の心を同時に持つからなのか、
地球を蝕む寄生虫である事の罰なのか、
考えても答えなど出ない話ですよ。
でもね、そんな事なんぞどうだっていい。
おいらが作った料理、鯔次郎が握った鮨、
それを食った人が「美味い」って笑顔になる。
そんな笑顔を見れる、
その瞬間人類の運命も腐った文明も消えうせる。
その一点のみでおいらは幸せなんです。
Posted by 魚山人 at 2009年06月26日 06:07
ありがとうございます 優しさと叱咤激励を感じ、肩の力が少し楽になりました。所詮板前 己の身の丈にあった生き方と包丁に想いを込め 不器用ながらやっていきます。自分は生きていて、壁があったり 物事がうまくいっているときに必ず読む言葉があります 手前板前に移った、銀座の次郎の魚山人さんの記事です どんな気持ちのときでも 心に響く 包丁の研ぎ汁よりもです くそみそ働いて どんなに稼ごうがあの記事の本質ほど 心魂に 残るものは無い。 世に駆け出したあのころより、成長しているのであれば それは 妥協を覚えた事なのか… いやいやまてよ 妥協なんかしてねぇ まだまだ守りに入ってたまるか ぶっ倒れるまでやるぜ って毎日家族の顔浮かべちゃやってます 魚山人さんのBLOGには毎日何千何万の方がお見えになっているであろうと思いますが、男の定義ってもんが何なのか自分には量りかねますが恥を隠さず胸はって言えるのが 家族の為って言えます それは 養うとかじゃなく 食からみえる 信念をお客さんと同じくらい 家族に伝えたい。。美味しいものを作ってお客さんが喜ぶ顔が一番好きなように 家族の喜ぶ顔もみたい そんな子育てをしたいし、かみさんともそうやって歳をとりたい 料理も人生も同じなんです それは板前にしかわからないのかもしれないし 板前だからそうおもうのか… 二時間かけて鏡面にした包丁みながらそんなこと思う今夜です…手も真っ黒だし 後輩起こして旅館の風呂にでも入れさせてもらいましょうか(笑)
Posted by たいら at 2009年06月27日 03:48
私は食やら農業に関係している仕事をしてるので耳が痛いです
何も解らないスポーツをやってた人が、
これは色がきれいになったから大丈夫です
これでいきましょうなんて話を大声でしてるとげっそりします
ただ色やら形やでクレームが来るのも現実です
私は総務なのでまた離れて見ているのですが、現場は消費者との乖離が激しいです
昨今自然食、健康志向の高まりから食品添加物の需要が高まっていますなんていうレポートまで送られる始末です
自宅で無農薬野菜を作れば、なんてのがはやりですが
肝心の土は農薬を使う以上に悲惨な汚染された土
炭焼きが旨いなんて買った墨は廃屋のペンキが染み付いた墨
結局どうしたらいいのかななんて思う次第です
Posted by なお at 2009年06月27日 19:19
たいらさん。
そんなご大層なブログじゃありませんよ(笑)
いつも気持ちの入ったコメントありがとう。
なおさん。
確かに乖離してますね。
まぁそれだからこそ、当分はこのブログも更新できる(笑)
Posted by 魚山人 at 2009年06月28日 09:00