和食器の基本:唐津焼  

唐津焼

唐津焼(からつやき)は佐賀県東部・長崎県北部で焼かれる陶器。

素朴ながら渋みがある独特の器は茶陶から日常雑器まで幅広く使用されてきた。東の「せともの」に対し西の「からつもの」と呼ばれるほど親しまれる焼き物である。

元々広範囲(伊万里なども含む)に点在していた唐津焼の窯だが、現在は名称通り唐津市が拠点となっている。

唐津の焼き物は有田と同じく秀吉の朝鮮出兵の後に始まったとされてきたが、実は有田よりもかなり古いことが分かってきた。だが実際のところ朝鮮陶工の渡来によって発展したのは間違いないようである。李氏朝鮮から伝わったと思われる蹴轆轤・叩き作りとなどは古唐津の時代から伝統的に続いている。

利休の時代から茶人たちに愛された唐津焼も、明治に入ると磁器などにおされて一時衰退し、廃窯が相次いだ。この時期に現れて唐津を再興に導いのは12代中里太郎右衛門、後の人間国宝『無庵』である。無庵は伝統的な古唐津の技法を復活させ、また新しい唐津焼の可能性を開いた人として知られる。

中里太郎右衛門は宝永4年(1707)から続く唐津藩の御茶碗窯であり明治以後は中里家が運営する。当代は14代目。唐津市内にある中里太郎右衛門陶房では無庵の作品を展示している。また、旅館松の井では無庵の器に料理を盛っているので、ここに宿をとれば器に触れることが出来る。

唐津には鉄分の多いザラザラした陶土が多いが、土の種類は豊富。さらに手法も非常に多く、「絵唐津」「朝鮮唐津」「斑唐津」「絵斑唐津」「粉引唐津」「三島唐津」「青唐津」「黄唐津」「黒唐津」「櫛目唐津」「刷目唐津」「彫唐津」など枚挙にいとまがない。

現在、唐津には50ほどの窯があり、伝統を受けつつ新たなる唐津焼の創造を目指す作家たちが作陶に励んでいる。



絵唐津二方寄皿


朝鮮唐津かけ分け六寸五分皿


唐津焼・絵唐津八寸五分皿

唐津焼・中村恵子










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