フキというのは日本料理になくてはならない存在です。
蕗の茎の独特の「透明感のある緑」
これが「ちしゃとう」と同じく品のある色を出すからですし、その独特の淡い苦味を持った風味。その裏には「数少ない日本原産の野菜」って事情もある。
※石蕗(ツワブキ)は少し微妙
蕗の旬は5月ですが、これは露地の奴。
現在出回ってる蕗はそのほとんどが栽培物。
品種は愛知早生(尾張ぶき)です。
醤油で真っ黒に煮た「伽羅蕗(きゃらぶき)」は御飯のおかずにも酒の肴に良い昔ながらの味ですね。よく知られている巨大蕗、「秋田蕗」は2mにもなり、直径数センチになる茎の中にある水は甘露だと言われます。
秋田蕗を上回る巨大蕗もあり、これは北海道は足寄町の螺湾川に自生する「ラワンブキ」。なんと3m以上になるとか。こうなってくると『宮崎駿』とか『アバター』の世界ですな。
フキには毒性のあるピロリジジンアルカロイドがありますのでアク抜きの必要がありますが、塩を振って転がす「板ずり」と下ゆでで抜けます。
そのフキの花のつぼみが「ふきのとう」です。
凍てつく雪の下から春を待ちきれず顔を出す姿が可愛らしい。
出典:Fuki-Wikipedia
すこしアクはありますが水さらしで抜けます。
外の皮剥がし黒い部分を除いてボイル後水に浸けておくだけ。
栽培ものならそれほど長く浸ける必要もないでしょう。
天然ものなら重曹を加え軽く茹でて水に放てばいい。
「で、女将はどう作ったの? これ」
「茹でて刻んで、鍋で甘味噌を作ってそこに入れて混ぜただけ」
「うん。そのほうが苦味はとれるね」
生のを刻んで油で炒めて味噌をからませる方法もあり、こちらは少し苦味が残ります。炒め油はサラダ油でもいいが、においの無い太白ごま油がいいですね。
ふきのとうは刻むとすぐに切り口が黒くなります。
なので包丁前にすべての準備を済ませておくのがポイント。
茹でるなら湯を沸かしておく。
炒めるなら鍋に油を入れて予熱。
味噌は先に甘みを入れておく。
甘みは酒とみりんで充分ですがお好みで砂糖。
店で作る時はどうしてるかと言いますと、「モノ」によって作り方を変えますけども、天ぷらの温度よりも少し高温の油でさっと揚げます。
で、熱湯で油抜きして刃叩きし、田舎味噌に味醂、酒を加えて弱火で練り上げます。アクを残してアクを抜くにはこれがいいかと。
で、この後何か書こうと思ってたんですが、最近耄碌気味でモノ忘れが激しく、すっぱりと忘れちまいました(~_~;
もし思い出す事がありましたら後ほど書き加えるとします。
2011年02月19日
Comment
コメントを閉じる
サウムから帰られて、体調も気分も随分良くなられたのではとその後のブログを読ませて頂いて感じています。
ハンガーストライキは5日間、高校生の頃やったことがありますが断食は未経験です。
真冬の野外だったので5日間で体重5キロ減りましたが2週間もせずに元に戻ってしまいました。(笑
お店を1週間空けられても全く問題もなく、20数年間前年をクリアー凄いです。
思い、戦略、戦術すべてが優れていないと無理でしょうね、本当に凄いと思います。
それに加えて、出会いを出会いとすることができる感性や思い、素晴らしいです。
昨日の包丁研ぎ、今日の山菜の話参考になりました、ありがとうございます。
学生時代、北海道で延べ1年以上動物写真家の荷物運びをしたことがあり、
巨大蕗の下をキツネやエゾシカの写真を撮るために歩いたことを思い出しました。
泊まったユースホステルでは毎日、蕗の佃煮や煮物がでてきてぶつぶついいながら
食べていました。
とりとめのない感想で失礼しました。
Posted by 庄助 at 2011年02月19日 16:37
もう来ましたね、ふきのとうの話題が。
スキーをやる、それも諦め悪くダラダラと遅い時期迄滑り続ける私にとっては、一番馴染みのある山菜であります。だって雪が消えた所に顔を出して来るんだモン。(^_^;)
結構色々な人がコンビニ袋を取り出して来るのには笑っちゃいます。
苦いのは苦手なオコチャマの舌だった私も、天婦羅を食べる様に成りました。(苦笑)
守門岳の麓の民宿では、ゆがいて冷凍にしておくそうですが、茶色に成らない様にするのはテクですなぁ。
そこでは、細かく刻んで大根おろしと合わせて、三杯酢を掛けて出してくれます。兎のソテーと共に。
ついついコップ酒を追加して・・・。
銀山平の常宿じゃ、佃煮をちょこっと付けてくるのですが、これ又・・・。
日本の味ですね。d(^_^)
Posted by 横浜のA at 2011年02月19日 18:06
こんばんは^^
我が家も蕗の薹味噌食べました~
先日沢山の蕗の薹を摘んできましたから。
出始めのたった3個の蕗の薹は天ぷらで、
かじった瞬間にほろ苦さとエグミが口いっぱいに広がって、冬の間に丸くなってた背中がシャンと伸びました(笑)
蕗の薹味噌は、燃費のイイおかず味噌。
一さじのせれば、ご飯半膳近くイケます。
Posted by ほっこり at 2011年02月19日 20:30
こんばんは、庄助さん。
御見舞い言葉、大変痛み入ります。
ありがとう存じます。
お店の仕事とも関連しますが、いつも「ギリギリ」の気持ちで毎日を送って来ました。「真剣勝負」なんて言葉が吹き飛ぶくらいに気を入れて真剣に仕事をして来ました。若い頃強かった「向こうっ気」も、ボコボコに抑えこみ叩き込み、しまいには神経質な性格になってしまいました。
「失敗しても次があるさ」「それが人生」
そんな事は他人に言う事はあっても、自分に対しては許されません。
失敗すればそれで終わりなんですよおいら達は。
絶対にヘタは打てない。だから気を張り詰めてミスをしない。
反省すべき点があれば寝ないでそれを修正する。
考え続ける事はただ一つ。「お客様は何を望んでいるのか?」
それがおいらの「リアル」の生活です。
たぶん鬼のようなツラしてますので、読者様には絶対見せられない(笑
意地です。
板前になったことへの、そして商売に手をつけた事へのね。
そうして生きて来ました。
だから店が存続してるんだと思います。
しかし体は一つだけです。
無視できる年齢(具体的には30代まで)の時はよいが、いずれ加齢が肉体を侵食し、体の苦痛に精神が負け始める年齢が訪れます。
できるだけその地点を先に伸ばしたい、その切望から自分が選んだ道が断食でした。
もう少しだけ先送りしたい。
果たすべき「責任」がまだ残っているからです。
幾人かの「人生」がおいらの背中に乗っておりますから。
すみません。
庄助さんとは行動範囲が非常に近く、何故だか絶対にどこかですれ違っているような気がして仕方ありません。
少し甘えて本音というか弱気と言うか、とりとめのない事をm(__)m
横浜のAさん、こんばんは。
日本の味ですねぇ(^^)
おこちゃま舌を卒業したのは喜ばしい。
ほっこりさん。
おいらは自分の「掟」を破って、ほっこりさん家にだけはいつの日かお邪魔したいと夢想します。ほっこりさんの「おふくろの味」をどうしても食べたい(笑
数十年後、寒い寒い真冬の夜に、むさ苦しい旅の僧が訪ねるかも知れません。そんときゃ稗の粥を一杯馳走して下さい。
たぶんほっこりさんの事なので、蕗の薹も出して下さる。
そしたら翌日屋根裏から大判小判が・・・・・・(笑
Posted by 魚山人 at 2011年02月20日 01:24
お疲れッス!
蕗の薹
しかも蕗味噌!
たまんネェッス! が!
我が家ゎ俺以外全員 蕗が嫌い。
(┰_┰)
そだ
明日見てみんべ
出勤する方向とゎ逆に歩を進めること約30歩のとこに自生してんだ 蕗が。こないだの雪の後だし 出てるかもしんネェ。出てたら写メ送るよ(笑)
ツカさ 俺ね この小料理屋サンVERSIONの記事が妙に好きでね 普段『ストイック』『スリリング』的なオーラの記事に対し
『メリハリ』になってるッツーの?
爺の人柄が伝わる記事。
ストレス解消にもなるんだぜ!
ま
書いてる爺にゃ絶対にわからネェ感覚ダロよ。読者だけが楽しめる感覚なんすよ。
にしても…
ググッ?
なんとかページ?
女将の発言と以下同文。
身の丈にあった単語使用しろッツーんだよ!爺!訳わかんネェ…
蕗味噌にゃ絶対と言ってイイでしょう『田舎味噌』
油味噌的な蕗味噌ゎ俺あんま好きジャネェ。
やっぱシャキッとした味覚感覚の蕗味噌が美味だし 砂糖なんて 以っての外。
甘くする必要ネェから!
蕗の薹を摘む
ツボミゎ蕗味噌に
やや開いた いかつい蕗の薹ゎ天プラ。
このひねた蕗の薹の天プラが俺にゎ絶品なの!
水洗いして外皮取って
下味なんて無し んで米粉でカリッっと揚げたヤツを…
モウロクしてる場合ジャネェ爺。
今 バタバタとリーマン以降第2次の『店たたみ時代』に入った。 俺ゎそんな今になって独立志願者だ。銭もネェし
パトロンもいないが 逆にチャンスだと考える。
『寒い冬から毎年顔を出せる蕗』
こんな話ジャネェのか?
爺が忘れた話ゎ…
頼むぜ爺。
商売にならネェらしい
『魚山人セカンド』
少なくとも案内くらいゎ
くれよ。鯔次郎にゃさ。
それが義理ってモンダロよ!
おやすみなさい。
Posted by 鯔次郎 at 2011年02月20日 01:41
おつかれです鯔さん。
>出勤する方向とゎ逆に歩を進めること約30歩のとこに自生
自生って・・・
アンタ横浜のドコラヘンに住んでんの?(^_^;)
>砂糖なんて 以っての外
だが一般の方は砂糖なしの蕗味噌など食べれまいね。
>逆にチャンスだと考える。
まぁアレだよ・・
「日本」ってこだわりを捨て去ることだ。
それが逆に日本らしさを残すことにもなる。
これから先はそれしかあるまいと思う。
セカンドね。
まぁ先の長いこった。
じっくり行くよ。
「段取り9割」だ。
Posted by 魚山人 at 2011年02月20日 08:34
お疲れ様でした。
早速今朝30歩程逆に歩いて見たら(ゴメン50歩要した)
さすがにまだ早かったみたいで 出てなかったよ。
『一般の人ゎ砂糖の入ってネェのゎ喰えまい』←多分…だから子鯔達ゎ嫌いなんだな。蕗味噌。女房ゎだいたい山菜のクセが全般的に嫌いな非国民なんで。
俺ん中で蕗味噌ツッタラぉ袋がこさえてくれるヤツで 簡単に言えば蕗の『なめろう』って訳。 俺ゎ好きなんだけどなぁ… 酒や焼酎に合うし モチおかずにもなるし
旨いのゎ焼きおにぎりなんだよネェ(〃▽〃)表面に塗り焼く。
今Inspirationが!
野蒜入れて蕗味噌作ってみよう。 さんが焼き風もイイかもね!
なんとか鯔1号に食わしちゃろう。 あいつさ(1号)爺、ウグイをハラワタごと塩焼きで食ったバカヤロウなんすよ。
ウグイのハラワタなんて俺喰えネェから…
しかも『美味しい』って…有り得ネェ…(笑)
蕗なんて そこら辺に生えてんじゃんよ。 みんな横浜を買いかぶり過ぎだぜ。
なーんにも元々ネェのさ 横浜にゃな。 張りぼて歓楽街。
こんな街が 物価高1番らしいよ。阿呆クサヾ(~▽~;) 税金も高いし(怒)
ここだけの話。
俺 今の親方に拾われなかったら 横浜を離れ
『竹細工職人』に弟子入りすんのを考えてました。
今の『日本』を忘れ
残したい『日本』。
これこそが『職人日本』
マネートレーディングやITで今の時勢を渡り歩く方々が
『品質』ッツー価値観を大切にして下さると 我々も潤うが そうジャネェ!
人と人
これこそが日本に限らず
理性ある人間なら 可能なコミュニケーションなはずなんだ。
蕗。
とにかくかたくなに
日本人だね。
ふさわしいよ。今に。
アク無し野菜に人工的脂ノリの魚に 肥満限りネェ肉。
消えて無くなるんダロな
血統書ゎ要らネェが 本来有るべき日本人の姿ゎ。
残念でゎあるが 仕方ネェ。
『ざまぁみろ』
さてと。
明日からの自生
どうすっかね
蕗出たらメールします。
俺も自生しなきゃ!
栽培されてるようジャ話んなんネェしな。
Posted by 鯔次郎 at 2011年02月21日 01:44