ゴボウの種類、ゴボウの料理  

牛蒡の話

誤解と謂いましたらば、ゴボウ。
親切が誤解を生み、逆恨みされ、仇で返される牛蒡話。

先の大戦中にですな、外国人捕虜にゴボウを与えたところ、木の根を食べさせられたと誤解されましてね(イジメってこと)、後に戦犯として虐待の罪で処罰されたって話をご存知の方は非常に多いでしょう。

この逸話は事実の様に語られますし、資料的に書かれた文献も多い。ですが実は確たる証拠がない曖昧な話なんですよ。それほど大昔の事じゃないのに公的な曖昧さのない記録が残っていません。その処罰された裁判自体の記録もない。いずれも「語り」が主で確証に乏しい。異論を唱える方も多いのです。少なくとも牛蒡食それ自体で処罰されたという証拠は見つかっていません。

そもそも欧米人がゴボウを木の根として虐待されたと主張すること自体が疑問です。確かにゴボウは日本人しか食べませんけども(日本が統治していた地方では食材として根付いた。例えば朝鮮半島)、欧米人も昔から根菜類は食べていて(例えばセイヨウゴボウ)、ゴボウ食が拷問にも等しいと言うとは思えない。

まあこの議論は政治思想臭が漂っていますのでこれ以上は踏み込まない様に致しましょう。寓話として面白いが、それが事実かどうかなんてね、そんなもんどうでもいいこってす。

まあ確かにこうして見れば「木の根」にしかみえませんが・・・

 

ゴボウの種類

ゴボウ:《牛蒡/牛旁》英:edibleburdock

キク科の多年草でゴボウ属 開花は初夏
ユーラシア大陸北部原産 日本には自生せず
渡来は縄文期か遅くとも10世紀以前
葉や根が食用になる
中国から薬草として伝わり、その後食用野菜に
野菜として使うのは日本のみ
(日本の影響下にあった一部アジアを除く)
好んで使われるようになったのは江戸期以降

旬は晩秋から初冬
(新ゴボウは初夏)
「葉ごぼう」は5~6月が旬
牛蒡は典型的な「土もの」(根菜)で直根類です

ゴボウは大きく二つの群に分けられます。

【滝野川(大長)ごぼう】 滝野川群

東京は北区あたりで元禄年間(1690年)あたりから栽培が始ったゴボウでゴボウの代表品種です。と言いますか現在出回っているゴボウのほぼ全部がこの仲間です。店で売っているものがそうです。

『山田早生』、『中の宮』、『柳川理想』、『新田』などの品種があります。
また柳川から『常豊』、『阿見』『新倉』などの派生品種も

【大浦ごぼう】 大浦群

滝野川より少し短い埼玉や千葉の産ですが、ほぼ出回る事はありません。千葉の八日市場市大浦で少しだけ作られてますが、それは全部成田山新勝寺に納められます。

埼玉の『梅田ゴボウ』も大浦系です。

その他に【堀川ごぼう】がありますが、これは滝野川系を特殊栽培した京都の特産ゴボウ。品種名ではありません。大浦と同じく中に空洞があるので、芯を抜いて詰め物をしたり出来ます。


堀川牛蒡

また【山ごぼう】も知られていますが、これはアザミ属。
野生は「とう立ち」が少ないので愛知や長野の栽培品種が使われ主に味噌漬に加工されます。

牛蒡の栄養と効能

もともと漢方の薬(牛旁根・牛旁子・悪実)として使われていた薬草ですが、確かに効果があると思えるのは便秘予防でしょうか。豊富な食物繊維(リグニン・セルロース)の効果なのでしょう。大腸癌に効くという話もありますけども、「まだ研究中」といった段階でしかないようです。また比較的多いイヌリンは腎臓機能を良くするそうです。

根菜のなかで直根系の野菜には、サルシフィー(サルシファイ・バラモンジン・オイスターブランツ)、パースニップ、ルタバガ、ビーツ、カブ、根セロリ、根パセリ、ニンジン、ダイコン、そしてゴボウ等があります。

地下の根に栄養を貯蔵し、それを人が食用にするのですが、根そのものが太くなったものが直根です。これらは紡錘形に肥大する塊根類(イモ類)のように種子の為の栄養器官であるのとは違い、花や種子、つまり植物そのものを養う栄養保存庫です。

つまりその植物の「全栄養」を食べるに等しいのです。おそらくはまだ解明されていない機能性を持つ栄養素も多い事でしょう。代わりにサプリや成分濃縮ジュースを、ってことは出来ない食品といえるのです。野菜そのものを食べてナンボって事です。

ご家庭で召し上がるときは、皮は剥かずにタワシ洗いだけにしときましょう。

また、いったん薄味で煮たものを「から揚げ」にすれば、旦那の酒の肴に喜ばれますよ。



ベストマッチの健腸食。
ただし油は新鮮なものを。


ゴボウの皮は剥かない
ささがきゴボウ
ゴボウの乱切り
管ゴボウ
きんぴらごぼう
たたき牛蒡
酢ごぼう
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