青菜のゆで方


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青菜に酵素

青菜の茹で方に限らず、野菜類を加熱するには非常に大切なポイントがあります。湯の温度と量と加熱時間です。

青菜はシャキッとした色と歯ごたえを残さないといけませんが、くたっとなって色も褪せたゆで方をしてしまいがちです。鮮やかな緑が青野菜の命、ちょいとした配慮で差が出ますので覚えておくとよいでしょう。煮物、汁物、炒め物、酢の物、お浸し、大体の場合はこの【下茹で】をしてから調理しますので。

青菜を茹でる時は、鍋の前を離れたりしてはいけません。手早く段取り良くが、大事なポイントになるからです。

板前の基本的な「青菜のあおり方」

◆野菜量にもよりますが、水一升に塩大さじ1。これを沸かす。
◆茎の固い部分を先に湯に漬け、時間差で全体を入れる。
◆時間はケースで違ってきますが、1分以上茹でる事はあまり無い。
◆青菜の「腰が折れた」ら茹で上がりです。
◆茹で上がった状態から「色がとぶ」のは秒速です、ぐずぐずしてる間はありません。即座に用意しておいた氷水に移します。
◆調理に合った程度の「水切り」をしてから、各種料理に使います。

野菜の酵素は、それ自体野菜の生育に欠かせない大事なものですが、収穫された後には野菜のビタミンを破壊したり、その他厄介な化学変化を起こす存在になります。この酵素が野菜の色を変色させてしまう犯人でもあるんです。

その酵素を壊す温度が70度以上。湯が大量でなければいけないのは、野菜を入れる事で温度が70度以下にならない様にする為なんですね。
70度以上の温度で酵素は壊され色を保つ事ができ、短時間茹でることで栄養もある程度守ることができるって訳です。これは「茹で」だけじゃなく、「炒め」でもまったく同じ理屈になります。青菜に塩ならぬ、青菜に酵素ってわけです。

昔の人は酵素の働きを知るはずもないのに、ちゃんと理に適った調理法を使っていたんですね。





手前板前.魚山人:The person who wrote this page筆者:文責=手前板前.魚山人