ウツボの刺身  

うつぼ(鱓)

何やら不気味なモンが水槽で泳いでますが

こいつは海水浴では出会いたくない生物でして、その獰猛なツラ構えから別名「海のギャング」 ウツボです。

日本では関東から南、台湾にも生息しますが、何故か沖縄には分布しないそうです。(生息しないのはウツボ/?のみで、他種例えばドクウツボなどは生息する。つまりウツボとよく似たものはいます)

タコと仲が悪く(天敵)、同じ生簀に入れたらたちまち殺しあいます。
小骨が多いし身も皮も硬いのであまり食用にはしませんが、西海の方では昔からよく食べられていまして、和歌山の佃煮『小明石煮』や高知の『ウツボのたたき』などは有名。蒲焼や揚物、みそ煮や煮付けなどにもされます。



ウツボのさばき方


ウツボの姿を見たら食えるシロモノとは思えませんが、それはハモも同じこと。生きたうつぼの解体調理はカミソリ様の鋭い歯が危険ですが、ハモと変わりありません。ですのでウツボの捌き方もハモのさばき方と基本的には同じです。要するに「背開き」や「腹開き」などにすればいいだけのこと。

ハモのさばき方

ネックはぶよぶよした皮に包丁が入れにくいってことだけです。財布などに加工されるウツボ皮は丈夫で刃がたちにくいですので、庖丁の切れがイマイチなら、最初の切り目だけカミソリを使ってみるとよいかも知れません。その切れ目に沿って出刃を入れるといいでしょう。

ハモ同様「湯引き」にすれば、御覧の様な上品なお造りが出来ます。

梅肉、酢味噌あたりで召し上がります。
お味は、意外と淡白でして旨いですよ。



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