ワカメ・春の食彩  

ワカメ・春の食彩

ワカメと言えば鮮やかな緑が特徴ですね。
漸く眩しくなってきた春の日差しに、綺麗な緑色はよく映えます。

ワカメはコンブ目の仲間で,種類が大変多いですが、属を分けると、ワカメ、カジメ、チガイソ、そのうちワカメに属するのがワカメ、ヒロメ、アオワカメの三種です。この三種はチガイソ科ワカメ属でして、普通「ワカメ」呼ばれるのはこの三つですね。

非常に古くから日本人に親しまれて食用にされてきた海藻で、【大宝律令】やその後の【延喜式】などに記述がみられます。各地から税として貢納させられていたみたいですな。

名の由来ですけども、古代から地方名が様々でして、出雲近辺の「めのは」、もう少し北では「おしきめ」など色々。「和布」、またたんに「布」(め)と呼ぶ事もあります。若い芽が好んで食べれてきたことから「若布」に定着した様ですね。中国名は「チュンタイツァイ」韓国では「メギ」です。

昔の栄養成分表には、エネルギーが「―」って表示されていたことがありまして、色々誤解をされましたが、これは食べる人によって値が変化するからです。若布の栄養は野菜とほとんど同じくらいなんですが、食物繊維が多く、それで他の栄養素がそのまま体内を掃除しながら排泄される特徴があり、【反栄養食品】あるいは【非栄養食品】などと言われます。

これは体内に様々な老廃物が蓄積しやすい食生活をしている現代人にとって、非常に優れた健康食品だといえます。栄養素が少ないといっても微量ながら良質の栄養素はバランス良く含有してますし、ビタミンKの多さは特筆ものですね。Kは肥満防止に役立つビタミンです。

北海道や東北を中心に各地で養殖されてまして、伝統的に干して乾燥させたものが多いです。干し方も「塩干し」「湯ぬき」「素干し」「灰干し」などありまして地方で色々です。現在は使いやすさから「乾燥カットワカメ」や「塩蔵ワカメ」が増えています。香りの面では「素干し」が優れていると思います。

フコイダンの効能が広く知られる様になり、近年さらに健康食品としての注目度が高まっている「めかぶ」ですが、これも古くから食べられてまして「まなかし」等と呼ばれていたようです。しばらくは産地の人だけが食べるだけで大部分が捨てられていたといいますから、もったいない話ですよね。

和食では和え物や酢の物や汁の実などの用途が多いですけど、ワカメの調理法は実に多用です。アイデア次第でどんな料理でも可能だと思いますよ。

板前が好んで使うのは、良質なワカメで知られる三陸産と鳴門産です。


三陸産


鳴門産

生の早採りワカメは春先の短い期間しか食べられませんので、ぜひ味わっておきたい旬の逸品ですね。

ワカメの画像元










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