刺身のつま  

刺身のつま

刺身にあしらわれてる千切り大根の事を『つま』そう思ってなさる方が多い。あれは『つま(妻)』ではありません。『けん』と言います。
※(下の様に広義には「つま」の範疇なので間違いという事ではない)

けん、つま、辛み、この三種の「あしらい」を総称して「つま」という事もありますが、「つま」とは、端やふち、へり、を意味します。刺身に寄り添うかたちですね。ですから【妻】という字の代わりに【褄】と書いてもよいのです。

一方、「けん」とは、「剣」であり、鋭く細長いの意です。「三寸」長さに切って食べやすくし、また彩りや造り身の脇役としても欠かせません。大根のけんは【白髪】と献立に書くのが普通です。

大根以外にも、ウド、カボチャ、ジャガイモ、キュウリ、ニンジン、カブラなんかも使います。極千切りにして、刺身の横に剣のように立てて盛ります。


ケンは立てて「横づま」にすることが多い

刺身の下に敷く場合は「敷きづま」


画像上が大根けん。
下がつま(小菊、トサカ、オゴ)

 

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刺身のけん

各種「けん」左から、

南瓜、人参、胡瓜、

ラディシュ、茗荷、独活

刺身のつま

  

『つま』は刺身の横や手前にあしらうもので、海藻類ならトサカ、ワカメ、ノリ、オゴ、イギス、なんかがよく使われます。野菜類はムラメ、葉付き胡瓜、浜防風、イワタケ、花穂、タバ穂、ツクシ、ハナマル、菊、桜、梅、ランの花、メカンゾウ、バクダイカイ、ミョウガなどが使われます。

「つま」各種。左から、

芽葱、板蕨、紫芽

莫大海、水前寺海苔、花丸胡瓜

花穂、唐草大根(大根の葉を細工庖丁)
 

けんの作り方

『けん』も『つま』も食べるものです。毒消しの意味もあるんですよ。
刺身のつまにも色々あるという訳ですが、やはり最も多用するのは大根のけんです。次に胡瓜や人参ですね。

基本的に「かつらむきに」してからけんを作ります。

かつらむき

他のむき方として、下のような「すき引き」にする事も

かつらむきが出来れば一番良いんですが、これは練習しないと難しいものです。しかし、安くて便利な機械が今は沢山あります。大根おろし器にも備わってたりしますし。

薄くむいた野菜は、丸めて小口から打つ(切る)『横けん
写真の様に重ねて縦から極千に切る『縦けん
二通りありますが、板場では縦けんが普通です。

幅が長いと「すだれ」になりうまく切れません。
中心から折り曲げて打つと良いでしょう。

この様に節にして打つやり方もあります。

大根にはアクがありますので、打ったけんはすぐに水に放ち、アクがぬけてパリっとするまで水でさらします。

アクが抜けたけんは、よく水切りして使用します。
これを再度水に入れて冷蔵保存する人を見かけますが、誤りです。
大根の持ち味が全て水に溶けてしまい、水腐れしてしまいますので。
保存は完全に水気を切った状態で出来るだけ空気に触れぬようにします。


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