ヒラメの下処理・天然平目と養殖平目の違い  

平目の下処理と保存について

 


ヒラメのさばき方
ヒラメの下処理と保存
ヒラメのエンガワ

平目料理には色々悩みます。
単価が安くはありませんので、おのずと付加価値の高い品にしなけりゃいけません。つまり高級感のある料理ってわけです。平目を「比良魚」という字に変えてお品書きに載せたりとかだけじゃね・・・

コックやってる友人の厨房を覘きに行ったり、評判の洋食レストランでブランチやディナーするのも役に立つって按配なんですよ。和風はもうやり尽くした感がありますんでね。と言っても結局はいつも「温故知新」になる場合が殆どですが。

まあその悩みが料理人の楽しみでもあるんです。事前に献立組むのが普通ではあるんですが、実際にその魚を捌いておろしている過程で料理が閃く事が多いです。

ヒラメの身は左右で大きさと質が違う


青森産ヒラメ

この間読者さんから「平目は上身と下身で味が違う」というコメントを頂きましたけども、ご承知の様にヒラメは両目のある体の左側を上に向けて生活してまして、普段は海底の砂泥地に埋もれて上身を保護色としております。しかし、おとなしくしているわけではありません。

成長したヒラメの主食は小魚ですから、鋭い歯のある大きな口をしていますし、「俊敏な動き」も必要なんですよ。

この事から左側の身が反対側よりも発達しています。

上が下身、下側が上身。

下のが上身(左側の身)です。

左右で大きさが異なりますが、青森産の天然ひらめの同一個体です

魚の上身・下身とは何か

天然平目と養殖平目の違い

左右両者の味の違いは、実は「養殖ヒラメと天然ヒラメの関係」に近いものがあります。ヒラメといいますと、「天然に限る」という人が多く、おいらも自身もそうです。

ところが実際には漁獲量の9割以上は養殖でして、その養殖ヒラメは改良が進み、味覚的にある部分は天然を凌駕しているんですよ。分りやすく言えば養殖ヒラメの脂は天然のおよそ2倍もあるんです。したがって今の人にはこちらの方が明らかに「旨味」が強いとも言えてしまうんですよ。

下が天然。上が養殖。

かなり前に書きましたが、友人の職人がお客に本物のヒラメのエンガワ出したら客から怒られて「こんな味のない奴じゃなく、本物のエンガワ出せ」って言われた笑い話。
つまり回転寿司が出している「カラス鰈のエンガワ」の方が美味く、あれが本物のエンガワだって思い込んでいる人がメチャクチャ多いんですよ、特に都会では。

極端な例でしたけども、「運動量が少ないと甘みが出る」って話です。

ヒラメの下処理と保存

さてヒラメの下処理、つまり下拵えなんですが、上身と下身で違うやり方があるかと言いますと。これはあります。 しかしこれは板前の極意といってよく、しかも説明してもある種意味のない話になります。
【紙塩の加減】がそれなんですが、その加減はどうやって説明すればよいのか分かりませんし、してもそれを真似る事は不可能だと思います。それに大部分の板前は紙塩など使っておりませんし、普通のやり方で充分だと思います。

多くの板前は、こうして皮は付いた状態で保存します。
(1)

ですがおいらは先に皮を引いてしまう方法をやっております。

乾いた清潔な布やキッチンペーパーなどで巻き、

盆ザルや、穴あきのバットにのせ、小一時間冷蔵庫に入れます。
この時点ではラップをしません。

その後取り出して、新しく包み直し、ラップをして保存します。

いったん余分な脂や水分(臭みも含む)を飛ばしてしまい、旨味を表に引き出し、その「吐き出し」をさらに吸い戻すことがない様にこの二段階保存をする訳です。
(1)のやり方で寝かせたヒラメと比べて、身の締まりはまったくと言ってよい程違ってきますよ。「身持ち」もあきらかに違いが出ます。


ヒラメのさばき方
ヒラメの下処理と保存
ヒラメのエンガワ

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