梅や桃や菊の花を巻く・飾り巻き(3)  

細工巻で花を巻く


飾り巻きの基本 | 薄焼き卵と玉子焼き | 花の細工巻

話は逸れますが、昨日東京に本格的な雪が降りました。
降りながら解けちゃう細雪ではなく、実のある大玉。
半日足らずで雨に変わりましたので、恒例の「雪に弱い首都圏」って有様にならずにすみましたけども。やはり子供時代に比べ降雪が減ってると思いました。

それとね、雪を見て何かを感ずる「感受性」も減ってるんじゃないかい、おいら。そう思いましたね。雪の結晶がありますでしょう、若い時にあれを見て「綺麗だなぁ、何かこんな料理を作ってみたい」なんて考えたのを思い出しました。

その頃は寿司をやってましたので、あの結晶の模様を巻物にしてみようとしました。簡単にはいきませんでしたが色々試行錯誤したもんです。そのうち、20代後半くらいでしょうか、「技巧が由とされ過ぎる日本料理は少し料理として変なんじゃないか」という考えになってきまして「食べる物は芸術じゃない。長く残って行くのが芸術だ。要するに料理人が芸術家ぶるのは妙チクリンな話で、職人が正しい」そんな思考に変わってきたんですよ。食物は消えていくんです。どうしても芸術家を気取りたいなら、彫刻家や絵描きに転身すればいいんですよ。

食べる人に喜んでもらう。料理はそれでいいんだと思います。

手の込んだ精緻な料理は人を感動はさせます、けどね、感動と喜びは別なんですよ。箸が出せない様な立派なのは料理と言えないってことです。飾り物と食べ物の違いですな。もうひとつ言えば、美しい物を作るには手順が絶対必要でして、それを料理に応用すれば栄養と食感を犠牲にしてしまいます。それも料理として違うと思う。

変な寄り道をしましたが、今回紹介する細工巻も、技巧を凝らせばいくらでも精緻なものが作れます。しかしそんな物よりも、一輪の桃の花や、アンパンマンの顔の方が確実に「喜んでもらえる」と、おいらは思うんですよ。

 

梅鉢巻きの作り方

梅と桃を紹介しますが、材料は共通してます。
ここでは基本的な具しか使用してませんので、ボイルした青菜やカンピョウ、山ゴボウ、ソーセージ等いくらでも独自に加えてみるとよいですよ。食べれる物なら何でも可です。
ウインナ型のチーズ、厚焼き玉子、おぼろ、桜でんぶ
(おぼろは鮭や海老などを細かくして炒ったものです)

花の芯を先に作ります。
角に切った卵焼きの角を切って丸くし、

それを薄焼き卵で巻きます。
 

おぼろを混ぜ込んだピンクの寿司飯を用意して

それで小さな細巻きを作ります。

それを5本用意し、

芯の卵焼きを中心にして仮巻きします。

その仮巻きを芯にした太巻きを作り、巻簀で整えます。
 

梅鉢巻きが出来ました。
梅鉢巻き

桃花巻の作り方

梅鉢と同じ手順ですが、花びら部分を三層にします。

まず桜でんぶ、その上におぼろ飯、その上に白いシャリ。
 

これも5本用意し、

今度はチーズを芯に仮巻き。

それをノリではなく卵焼きで巻きます。
 


桃の花が出来ました。

桃の節句は勿論ですが、何かの時のお料理に、ご飯代わりとしてこれを出すと華やかさを演出できますし、なにより出された人に喜んでいただけるんじゃないでしょうか。皆さんもお節句に向けて練習しておくのもよいかもしれませんよ^^

菊花巻きの作り方

ついでですので、もっとも多用される花、菊も紹介しておきます。

やり方は同じですが、色は黄身おぼろでつけます。

普通はこれを12本巻き込みますが、12弁菊は慣れた人でもかなり難しい仕事ですので、簡易版の6弁を紹介します。手順は上と変わりません

六弁の菊花巻き
菊花巻き六弁


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