和食用語「あく」



あく

アクは食材が持つ「臭み」「渋み」「苦味」「えぐ味」など、料理には不適な成分である。

そのほとんどが不要なものだが、栄養学の進展によってポリフェノール、サポニンなどは有益な成分であることが分かっている。

機能性成分とは

つまりアクを抜きすぎると栄養も失うことになり、そのへんの配慮もこれからは必要になってくる。

あく抜き

あく抜きは食材のアクを抜く下処理。

魚や肉もこの作業をするが、多くは野菜に対する処理である。

野菜のアクは水に溶けやすく、通常は切ったらすぐに水に浸けるだけでよい。少しアクの強い野菜は、酢水を使うか、茹でてから水に放つ。

長く水に浸けておくと栄養の多くを失うので注意する。

非常にアクの強いものとして筍や山菜があり、こうしたものは「重曹」「米糠」「米のとぎ汁」「芥子」「灰汁」などを使ってアクを抜く。

魚や肉は薄塩をしておく程度がよい。

あく取り / あく引き

魚や肉を煮込むと、湯の表面に白や褐色の不純物が泡状になって集まる。これが動物性食材のアクであり、このアクをお玉や網杓子で取り除くことを「あく取り」又は「あく引き」という。

この作業を丁寧に行わないと美味しい料理にはならない。

長時間煮込むスープなどの場合、上記の作業と併せて「卵の殻」「野菜クズ」などを使用し、これにアクを吸着させることもある。

灰汁(あく)

樹木や稲わらをなど植物を焼いた灰を水に溶かし、その上澄みをすくった液体が灰汁。

アルカリ性であり、山菜のアク抜きに適している。殺菌作用があり、漂白剤や洗剤などにも利用され、この殺菌作用を灰持酒(あくもちざけ)などが利用している。

また、鹿児島では「灰汁巻き(ちまきの一種)」に、沖縄では「沖縄そば」の原料に使われている。


相生 相生鯛 相生結び 合い肴
合混ぜ膾 相乗り 青煮 青淵汁
あおる 青寄せ 青掻敷 あかなべ
あがる あがり 赤おろし あく
あたる・あたり 小豆粥 餡掛け粥 霰粥
浅芽 阿茶羅漬け
揚げ酢浸し 揚げ達磨 朝日長芋 飛鳥料理
甘皮 編笠 網切り 綾白髪
菖蒲蒸し 洗い 荒金豆腐 あられ
有馬 朝倉山椒 淡路結び 合わせ鱚
合わせ作り 粟鯛蒸し 淡雪 あんこう料理
鮟皮 塩梅 網捨籠



手前板前.魚山人:The person who wrote this page筆者:文責=手前板前.魚山人