今週はやたら気味の悪い事件が続きましたなぁ。
何の関係も無い人様に向かって刃物振り回す野郎がいるかと思えば線路に突き落とすのが出る。包丁なんぞつかやがる。そういえば大昔に柳刃を振り回した元鮨職人がいましたなぁ。死刑になりましたっけ。
「刑務所に入りたかった・死刑になりたかった」なんて理由で凶行におよぶ輩が街をうろついてたら、おちおち外出すらできゃしねぇ。困りましたなどうも。
店の連中に「気をつけるんだよ」なんて思わず言ってしまいましたが、どう気をつければいいのか分かりませんなこうなると。
世の中には『意志の疎通』ってのができない人間がおりますね。
例えば、たいした理由もなく店内で他の客や従業員にしつこく絡んでくる人間なんかがそうですな。
こういったのはさっさと警察に突き出した方が早い。まず説得してみますが、それで効果があるか無いかすぐに分かりますので、後者の場合警察に任せた方が賢明です。この種の人間とはできるだけ関与する時間を減らすのが大事です。長い説得や言い争いなどはやめるべきですね。
冷たく感じるかもしれませんが、
『話せば解る』なんて言葉が通じない世の中だからこそ、動機も何も意味不明の殺人事件なんかが起きてるんです。
「金が欲しい」だの「誰かが憎い」だの【動機】があればこその『話せばわかる』ですよ。「刑務所に入りたい」だの「神に代わって天誅を下す」だのは動機なんて言えません。
病気ですな心の。たぶん心理学の先生が説得しても『話せばわかる』なんて事にはなりません。まして一般の人間が善意を説くなんてのは逆に危険だと思いますよ。
こんな世の中になっちまった理由はおそらく誰にも分からんでしょう。
おいらはね、なぜか街に溢れるコピーが頭に浮かんでくるんですよ。
『運動しなくてもみるみる痩せる!』だの『手間要らず・・早い・・簡単』こういった類の文句ですな。
昭和初期あたりの日本人ならこのセリフに驚嘆してその商品は飛ぶように売れるでしょう。ところが今の人間は生まれた時からこの種のハッタリコピーの洗礼を受けて、嘘とも本当ともとれないオーバーな宣伝文句の氾濫の中で育つわけです。
その片方では『もう一つの世界』に没頭する。TVとゲームの箱モノですな。 実際の生活と箱の中の生活がどのくらいの割合なのか分かりませんが、おそらく仮想現実ですごす割合はかなり多いでしょうな。
要するに【リアル】ってのが無いんですよ。
【本当の事】を知らずに育つ。
人はね、親や兄弟、友達やライバル、近所の怖いオッサン、面白いオバチャン、体の不自由な気の毒な人、ヤクザモンのアンチャン、偉い人、ロクデナシetc.そんな人達に揉まれる事で世間を知り、他人との距離感を学び、リアルな本当の世界を実感して自分の血肉にしていくんですよ。
箱の中では、何人殺しても罪にならないし自分が死んでもリセットすれば生き返る。それを仮想現実の場として捉える正常さを保つのが難しいほど、現実との接点が希薄のまま育つ。それを後押ししてるのがキャッチコピーですな。
【何もしなくても・・・簡単に・・・・手早く・・・・できます】
この文句は彼等にはこう聞こえるでしょう
【ウソまみれで真実はありません・・それが世の中です】
現実感覚を失うまで、一瀉千里かもしれませんな。
和食板前の仕事も同じです。真の名人は次々に世を去ってしまい、便利さが普及すると同時に『職人』はどんどんいなくなるばかりです。
今日もあらゆる場所で目と耳に飛び込んできます。
勿論インターネットでも。
【簡単に・・・・・・・できる!】
Posted by 魚山人 at 2008年
この記事へのコメント