不二家騒動で想うこと  

不二家騒動で想うこと

しょっちゅうって事じゃありやせんけども、飲んで午前様になっちまい、帰宅する途中で築地市場の前を通過する日があります。

深夜ですが、門の前にずらりとトラックの長蛇の列が続いてます。
殆どすべてが地方ナンバー。
セリに間に合せなきゃなんねぇんで、昼から荷を集荷して、遠くの地方から高速道路をぶっ飛ばして来るんでしょう。
深夜0時頃にゃ東京に着く必要があるわけで、必死でしょう。
まともに寝れないし、大変な仕事です。

「運ちゃん、ご苦労様」
酔った頭でそんなこと考えたりします。

毎日毎日築地に搬入される食品は、半端じゃねぇ膨大な量です。築地管内の消費者の数が半端じゃねぇからそうなるんで、これが物流システムって奴でしょう。
小僧の頃築地場内でウロウロしながら、その慌しさに圧倒されたもんです。

おいらこの道に入って比較的早くから、
「食べ物ってのは、家具や家電なんかと違って大量販売って無理があるんじゃねぇかな」
そう考えてました。
ガキの頃からとっくに食品の大量販売システムは確立してましたけど、なんか違う様な気がしてたんですわ。

極端な話、何万って数のブロイラーや家畜の飼育、あの自動化された餌やりの仕方を連想しちゃう。

自然の食品は腐敗します。
それを工場で大量に加工生産して物流にのせるには、どっかに無理をしなきゃなんないわけで、それが強力な防腐効果を持つ添加物の使用だったりします。
企業ってのはコストダウンが宿命でして、いくら「お客様第一」ってCM打とうが、「利益第一」がホンネです。

だから今度の不二家騒動も別段意外でも何でもなかったですね。
おいらだけじゃなく、食品関係の内部で働く人はみんなそうでしょう。

「運が悪かった」
「ヘタを打ったな、あそこ」
つまりは、どこでも多かれ少なかれ似たような事やってるってわけ。
不二家はたまたまばれちゃったってこってす。

おいら横浜の中華街が昔から好きなんすけど、マスコミに取り上げられると急に大繁盛する店が出ます。
ところが決まってしばらくすると、以前の味じゃ無くなっちゃう。
もう食えたモンじゃねぇな。そうなる。
料理ってのは基本的に大量に作れないんですよ。
料理の形したものは作れますけど、料理は無理。

そいつを知ってる料理人は、自分の店がマスコミに紹介されるのを毛嫌いします。
「ハゲタカが一気に群がって、すぐに骨だけにされちゃう」
そう考えるんです。瞬間湯沸かし器みたいにちょっとだけ繁盛するけども、以前から贔屓の本当のお客さんは来なくなっちゃうし、結果的には散々。

勿論大量販売を完全に否定出来る現実なんか存在しません。
必要なものではあるんでしょうね。
結局自分はどうするかの問題でしかありませんし、何を選ぶかはその人の自由です。


Posted by 魚山人 at 2007年

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