板前エッセイ



手前板前 blogてまえ、板前、男前の記録

板前稼業



板前修業

要するにいつか出て行かなきゃなんない訳ですよ。
独立して成功するって保証が何処にあります?
多分5割以上の確率で店を潰します。

そこを悟った板前は足を洗ってしまうんですよ。
まだ若いうちに将来の生活を確保しておこうと動くんです。
【元板前】の激増です。

上であげた将来性の問題や職場環境はまったく変わっていないからです。不安があるから板前は腰が浮つく、そんな浮気性を企業は使い捨ての根拠にして労働環境を改善しない。悪循環ですな。

さらに今はね、個人が低資本で商売を始めて上手く行く時代じゃありません。大手資本があらゆる分野を飲み込んでいるからですよ。

考えてみりゃ、こんなのは板前の世界だけじゃなく全職種、いや、この国全体を覆いつくしているのかも知れません。

どうしてこの国はこんなに「夢」の無い国になっちまったのか、誰かご存知の方がおりましたら教えていただけませんかね?


どうやって若い板前に未来を語りゃいいんですかい。


新しい「若者言葉」が辞書に載り、日本古来の言葉がどんどん消えて行く時代です。それが進化か後退かおいらにゃ分かりません。
でもこのままじゃ、そのうち「板前」って字ズラがこの世から消えて無くなると思います。


時々このブログをやってる意味が分からなくなる瞬間があります。

疲れるばかりで自分にはほとんどメリットが無い。アクセスが増えたら増えたで今度は苦情なんぞも増えるし、疲れる部分も多くなる。

誰かの役に立ってるかどうかすら確信がない。
そんなサイトを続けて行く理由を喪失してしまうんですな。

そういう気持ちに捉われた時に、思い出すんですよ。
つらい修行時代にはね、自分のメリットだのどうこう言う発想なんてしてなかったって事を。

「どんな事でも勉強」それだけでした。


このブログは修行の続きなのかも知れません。


若い板前にはこう言いましょう。
「修行をやめない事。そうすれば生活は後から必ずついてくる」

始めた事は途中でやめない。このブログも同じなんでしょうね。

死語化へ向かう「板前」の呑む酒→ より

この世知辛い社会は辛苦だらけですが、それでもめげることなくへこたれず不屈の精神で生きてほしい。何度失敗しても諦める必要はなく、折れたとしてもまた接げばいい。何回でも立ち上がればいいのですよ。
心機一転、新鮮な心で立ち上がれば良いのです。
打ちたての蕎麦のようにね。
 蕎麦の三たて


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