「好きなモン(食物)食えないでなんの人生だよ!別に長生きしようなんて思わねぇから、俺は好きなモンを好きな様に食べて生きるよ」
仲間の板前と栄養面の話をしてますと、
最後は大体このセリフが飛び出します。
おいらはこの意見に全面的に賛成ですね。
美味い物食えない人生なんてつまんねぇ。
自分の好きな物を、好きなスタイルで食べるっていうのが料理の最終形態だと考えてますんで。
しかし、「栄養食品は不味い」って思い込んでしまってるんですな。
どこでこの間違ったイメージを持ってしまうかって考えますと、
健康食→病人食(病院食)→不味い
あたりから来てるんでしょうか。
栄養のある食事は本当は美味い
何処かに消えちゃったこの正当な知識を、少しでも伝えたいってのがこのブログの柱になっています。
前回の記事で「食べ合わせ」について触れましたんで、簡単にこの話をしておきます。
食べ合わせは言葉としては「食いあわせ」が正しく、「合食禁」ともいいます。
有名なところでは、
天ぷらに西瓜
天ぷらに氷水
鰻に梅干し
浅蜊に松茸
蟹に氷水
蟹に柿
蕎麦に田螺
鮎に牛蒡
蛸に蕨
蛸に梅
胡桃に酒
ラーメンに飯
スイカにビール なんかがありますね。
これは大変古くからの伝承でして、源は中国の陰陽五行思想からきてると考えられてます。言い伝えの部類なんで、科学的な根拠は無いとされてます。迷信だってわけですな。
ところが近年栄養学の急速な進歩から、合食禁が本当にある事が分かってきてます。たんなる迷信じゃなかったってことですね。
合食禁〔二〕
例えば〈朝食時に食べるのが最も身体に良い〉フルーツなんですが、昔から果物は「胃を冷やす」と云われます。
これには科学的な根拠がありまして、大体の果物は強いアルカリ食品ですから、胃の消化液つまり胃酸を中和してしまい、消化機能を低下させてしまうんですね。
だからと言って果物を食べない理由にはなりません。
食べる時間と「他の食品との食い合わせ」が問題なだけで、フルーツ自体は優れた栄養食品ですから、食べる様にするべきです。
果物は、
① 酸味の強いもの(主に柑橘系)
② 甘みの強いもの(柿、バナナ、ドライフルーツ系)
③ その中間に位置するもの(林檎、桃、梨など)
この三つのグループに大別出来まして、
食いあわせが悪いのは、①と②です。
①と③あるいは②と③は問題なしです。
この三タイプに属さない果物に、苺、梅、等のバラ科の果物と、西瓜、メロン、等のウリ科のものがありますが、これは他の物と食べあわす事なく、それ単独で食べた方が良いです。
なおフルーツサラダの理想的なドレッシングとしては、ヨーグルトが最高なんですが、ヨーグルトはどの果物との食べあわせもまったく問題がありません。
Posted by 魚山人 2006年12月
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