板前見習い  

見習い期間は「動く」こと

おいらは野次馬根性が旺盛な方でして、「喧嘩と火事が飯より・・・」って血が流れているのかもしれません。それでフラフラと縁のある店を周っては板前くん達の様子を見に行ったり、おちょくって遊んだりしております。(邪魔くせぇ話なんですがね(笑)
年季の入った板前なんかは
「あにさん、また仕事の邪魔しにきたんですかい」
ってな具合で生意気なもんです。
「うるせえこのやろう。おめえがまともに庖丁使えるようになったか見に来てやってんじゃねえか」

ところがまだ見習いの板は可愛いもんでしてね、
「おやじさん、これの祝結びの結び方が分かんないですが・・・・・」
そんな感じで素直ですからこちらもつい、
「どれ見せて御覧、こいつはね・・・・・」

その店の主人と会話したって、
「最近***鮨の一番板が回転の**に流れたって話じゃねぇか。世も末だなぁ。向こうさん(鮨業界)は景気が良いらしいが板はこっちのが落ち着きあるなやっぱ」みたいな辛気臭ぇ話題ばっかなんでつまんないんですよ。

それより若い板前をいじくってたほうが面白い(笑)

 


こんなのつまみ食いしたりとかね




そいで「う~ん」
*味の感想を言うのはタブーなんで「う~」しか言えない。

近年の板前見習いみてて感ずるところがあります。
「一事が万事」ではありませんので皆そうだって断言はしませんけども、
(できるのも大勢いるってことです)

千文字くらい書きたいところですが、一言で表現しましょう。

「自ら動かない」

これが本当に多くなった。
素直だし素質も悪くはない。しかしなぜか自発的な動きが無いんですよ。好意的に解釈すれば指示を待っているのかも知れない。もしかしたら怒られるのが嫌だからかも知れない。「勝手なことをすれば怒られるのがおち」それもあるんでしょう。

はっきり言いますとね、「先輩に嫌がられ怒られる」くらいでなきゃ腕前は上りません。怒られるばかりじゃ駄目板。嫉妬され嫌われなきゃいけない。しかし実力はそのうち公認になり、目のある正しい先輩板は可愛がってくれるようになります。嫉妬する連中は相手にせず適当にあしらっていればいい(ただし、いらざる敵を作ってはいけない)

若い板前がじっと突っ立っていてはいけません。
「自ら動かない」が癖になれば以前書いた「お客が見えない料理人」になってしまう。右を見て、左も見て、見えない後も見なきゃいけません。その場の空気を読み取り、仕事は先の先まで読む。段取りを組むには今何をすべきか、それは動いてみなきゃ絶対に分からない。怒られるのは段取りが未熟で先読みが誤っているから。次は怒られない様に動けばよい。怒られないようにとロボット化すれば、いつまでたっても店を動かす段取りなんぞ組めるようにはならない。

庖丁に対する関心が薄くなってしまってるのも最近の顕著な傾向です。


何故なんでしょうなぁ。

ちょいと焼酎でもやりながら考えてみますか。



Posted by 魚山人 at 2008年

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