健康食ブームとやら  

食と健康がブーム?

先に結論を申します。
食品に「健康」などを求める社会のあり方そのものが異常。

清涼飲料とジャンクを食事代わりにする現代人も異常。
グルメという言葉、ダイエットという言葉、その言葉自体が異常。

つまり食を語ろうとするおいらと、それを読もうとなさるあなたも・・・

自然よ、在りし日のままに


 

健康の基本とは中庸の精神

文章というのは大変難しいものです。
ある方向に誘導をする意図などまったく無いのにも関わらず、文を書き上げると、それは話を、ある恣意をもって自らの考えを押し付ける構成になってしまってる事が多い。
例えばこのブログでは、砂糖は悪玉、塩は善玉。そんな流れがおいら自身の筆で方向づけがされちゃってます。これはやっぱり、おいらの文章力の無さでもってなせるワザでしょうね。

これが悪くて、あれが良いなんてのは、好きではありません。

本当は中庸の大事さ、過不足の不適切さを伝えたいのです。

人間の基本は
1 栄養を摂る〔食事を口から体内に入れる〕
2 身体を動かす〔体内に入ったエネルギーを消費〕
3 寝る〔肉体をコントロールするのは精神です。休息は不可欠〕
の順番ですね。

これを不足させず、また過剰にもならぬよう気をくばる。
これがすべてじゃないでしょうか。
枝葉末節に捉われず、膨大な情報に飲み込まれてしまう暇があれば、この三大健康維持法をいかにバランスの良いものにするかに、労力を使うべきでしょう。
食と健康は、無関心でも心もとないし、過敏に反応し過ぎるのも正しい姿勢とは言えないと思います。
最低限知っておくべき知識は必要だが、それに振り回されないという事です。
葱類、生姜、大蒜、あるいは大豆でもよいでしょう。
その種の物が体に良いのは確かな事です。
しかしそれを言うならば、砂糖も同じく体に良いと言えてしまうんです。人間の体内機構が対処できる『量』ならば何でも『体に良い』と言えるんです。『毒』ですらそうなんですよ。鉛や水銀やダイオキシンも微量ですが必ず体内にあります。しかしそればかりあったら死にますよね。

裏返せば、良い物も量が過ぎれば効果が無いってことです。

何を言いたいのかお分かりかと思います。
個々の食品に『健康』の効果があると期待するのは無意味なんですね。
ニンニクが良いとしてそればかり食べてると、いずれ衰弱します。
大豆が良いとそればかり食べていると、これも意味のない話です。
確実に効果がある薬草も量を誤れば猛毒なんです。
何でもかんでも食べる、少量多品種摂取が雑食のヒトにもっとも適っているんですよ。
我々現代人は、『健康食』と『グルメ』っていう幻想の言葉の上で舞を舞っている踊り子ですよ。情報という風で回る風車、新しいもの好きで飽きっぽい風見鶏です。
『情報ダンサー』ですな。

いいんじゃないでしょうかね。
右向いたり、左向いたり、落ち着きの無い情報飢餓を捨てて、地に足をつけて生きるのも。


正直言いまして、調理を作る現場の料理人のほとんどが、栄養学などまったく意識していませんし、知る気もありません。

ビタミンCが別名アスコルビン酸で、1928年にパプリカから始めて分離された。ビタミンA群のカロチノイドの中に含まれるベータカロチンは体内でビタミンAに変化するが、ヒトの生理作用に大変重要な働きをする。またアルファカロチンはガン予防に有益である。
海藻に含まれるカロチン、フコキサンチンはさらに有益である。

そんな事言ったって、カロチンの仲間だけでも500種以上。
仕事や生活に忙しいのに、そんなもん憶えてられる訳がありません。
憶えてられる人は、栄養学関係者だけでしょう、おそらく。

普通の人は、見聞しても数日で忘れます。
料理人も同じ事ですね。
重要な事だとは思うけど、忘れるのが普通。
でも、なんとなく大切な事であるって感覚だけは残る。

この「なんとなく」ってのを、巧みについた『イメージ商法』が、この10年ばかり、いやもう20年か、やけに目に余ります。
早い話、なんとなく良さそうって感じで、実は意味が分かんねぇ横文字を、やたら並べて購買意欲を誘うって寸法。


テレビのCMでも、ナントカカントカなんて一般人にゃ意味不明のセリフを、「知ってて当然」って顔で役者が喋る。
さらにグルメや健康番組などで、拍車をかける。
しまいにゃこないだの「ヤラセ」になっちゃう。


不安をあおった、つけこみ商売でしょう。


その不安はどこから生まれるんでしょう。
野菜ジュースやビタミン剤は売れてるのに、野菜の消費は減るばかりです。魚は、もう氏素性の知れない『商品』ってありさま。骨や内臓がある魚を買う人がいないからです。

栄養学なんて関係無いっすよ。

サプリじゃなくて、野菜を食い、魚を食っていればいいんです。
祖先が何万年もかけて築いた食文化に戻ればいいんです。


その事が、年々歳々難しくなっていく都会の暮らしが、
齢を重ねるほどに、嫌気がさす一方のおいらです。

Posted by 魚山人 2007年

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