シー・シェパードと太地町の勇魚  

硬直した国は文化も守れない  自らの内部が腐敗しているから外部の圧力に負ける そして「大事なもの」を手放していくのみ

義は何処へ

感情的なもの言いは概ねよくありません。
なのでこの記事のタイトルもいただけませんね。

なぜ感情的な言葉が良くないかの説明は無用でしょう。
それは掲示板サイトなどを覗けば分かる事です。

いくら正論を言っていても、たちまち下劣で愚劣な方向へ向かう。
つまり幼児の喧嘩レベルになって、大人が読むモノではなくなるのです。

左翼や右翼が支持を得られないのもそれが大きいでしょうな。

「米帝を打ち倒し革命を」
「中韓は在日を使って神国である日本攻撃を狙っている」

こんな主張は「ユダヤ世界征服論」のようなオカルトと大差なく、論理的思考をする人間が受入れるわけがない。

大人に読んでもらおうと思うならば冷静さが必要です。


だが「ノンポリ」が良いのかと言えばそれも否。

原発事故を受けて流石に国内でもデモが起きました。
しかし小規模であり、国内メディアは何故かデモを報じる姿勢が消極的。

ソフトバンクの孫正義氏の動きは素晴らしいが、そうした動きに同調するような官庁や政府ではない。自治体と違い「肥満して動けないのが国」だからです。

結果的に日本国政府は「原発政策は維持していく」と公表。

当事国でもないドイツやスイスでは数万規模のデモが起き、とうとう政府に原発廃止を言わせてしまった。「安全対策を施せば大丈夫だろうが、その安全対策に金がかかりすぎる。その金を再生エネルギーへ向けた方が経済的であり安全」という極めて合理的な理由によります。

【5月16日 AFP】ドイツのグンドレミンゲン(Gundremmingen)原子力発電所前で14日、反原発活動家たちが黄色や黒の風船を飛ばして、原発の閉鎖を求める抗議行動を行った。 AFPBB News


原発は事故も怖いが、それ以前に金がかかりすぎる。

「省エネ・クリーンは大間違いであった。税金を無駄に使うな」

誰がどう考えてもこの結論になりましょう。普通は。

だが事故当事国であり、放射能のウンザリするほどの被害を、あらゆる方面に波及する甚大な影響を、今現在も味わっているはずの我が国は、原発政策を止めないと断言。

この差はなにか。

これが日本国民の摩訶不思議なところでありましょう。

複雑でありとても一言で解説できるものではない。
だがはっきりと言える事がひとつありますね。
「誇り」は持っている、だがその誇りの「拠」が無い。

「何を根拠に?」と問われた時に、即答できないのです。
つまり「根っこ」とか「芯」が何であるのか分からないのです。

象徴的な事柄を挙げますとね、
日本人は富士山を尊びます、しかし麓はポイ捨てのゴミだらけ。
この矛盾が現代の日本人の矛盾をよく顕しています。

日本人のポリシーとはいったい何なのか。

 

保護団体の偽善と欺瞞

無関心(ノンポリ)でいられるか

この社会は「経済」という得体の知れないモノに支配されてます。
その経済は「需給」によって左右される。

それに従うのであれば「鯨漁」は近い将来消えていく運命です。
「需要」がないからですな。あってもメインストリームとは程遠い。

なので「供給」してる漁師も漁港も消えて別の魚を追うようになります。しかしそうなるのはまだ先であって、今現在はまだ漁は続いてます。



先日、怒りで目の前が真っ暗になりました。
NHKで放送されていた『NHKスペシャル|クジラと生きる』を観たからです。

シー・シェパード関係者は国外追放して再入国禁止の措置をすべきです。ふざけるのもいい加減にしろって事ですよ。

日本政府はシー・シェパードをエコテロストと認定しています。
なぜそのメンバーを入国管理局は日本に入れるのか。

太地町側は「意見交換会」を主催して話し合いの席を設けたが、そんな必要はまったくない。この組織のトップ「ポール・ワトソン」は、日本の海上保安庁が逮捕状を取ってICPOが指名手配している犯罪者なのです。

そんな連中をなんで日本に入れるのか。
それが分からない。

シー・シェパードが日本の調査捕鯨へ対して取った「抗議活動」は次の様なものです。

・1980年に捕鯨船シエラを撃沈。
(ソマリア船籍の捕鯨船だが連中は日本側の捕鯨船とみなした(情報ミスか)

・日本捕鯨船に異常接近や体当たりはごく普通。
(衝突させて航行不能にさせた事もある)
「器物損壊」「威力業務妨害」

・失明の危険がある酪酸入りの瓶を日本船に投げる。
(船員を負傷させている)
「傷害」

・酪酸弾をロケットランチャーで発射させて負傷者を出す。

・失明のおそれがあるレーザー光線照射。

・大事故につながるロープを使った妨害行為。

・日本船への不法侵入。

・船籍をノルウェー船籍に偽造。
(ノルウェー政府の警告を無視して再度偽造)

・シー・シェパード抗議船アディ・ギル号が日本の監視船第2昭南丸と衝突。

・警視庁はメンバー数人の逮捕状を請求。

・海上保安部がアディ・ギル号の元船長ピーター・ベスーンを艦船侵入罪、傷害罪、威力業務妨害罪、銃刀法違反罪、器物損壊罪などで逮捕。 (不法侵入現行犯)

東京地裁はピーター・ベスーンに有罪判決(懲役2年、執行猶予5年)
その後、ピーター・ベスーンは英雄的に帰国しますが、シー・シェパードから脱退すると発表。事実を暴露しました。

それによれば、

「アディ・ギル号沈没はポール・ワトソン代表の指示による自作自演だった」

「指示内容は『世の同情を買い、テレビ映えするからわざと放棄、沈没させるように』だった」

「シー・シェパードとポール・ワトソンは不正直で道徳的に破綻している」

「毎月、何らかの大ウソが流されるのを見て、彼らの悪辣さに気づいた」

「ウソは日常茶飯事で、重大なウソはみんなで示し合わせる」

「故意に情報操作を行ったりウソにまみれた団体の一員であることは、もはや耐えられない」

以上がピーター・ベスーンの発言です。

シー・シェパード 動画



胸糞の悪くなる近視眼的映画『ザ・コーヴ』
偽善と偏見にみちみちた吐き気のする内容ですが、アメリカはこの盗撮映画にアカデミー賞を与えた。(おいらはこの映画を製作した連中をアメリカの法廷で告訴すべきだと思っています。人権侵害も甚だしい)

和歌山県太地町の勇魚(鯨漁師組合)たちの漁の様子を隠し撮りと「ヤラセ」で撮影した映画ですな。シー・シェパードが製作当初から関与した政治臭の強い偽善の極地のような嫌な映画です。

この映画で「勢い」を得たシー・シェパードはメンバーを太地町へ送り、他の動物保護団体も太地町で合流。漁師たちへの嫌がらせ、漁の妨害行為を行っています。

太地町に滞在しているシー・シェパード達の幹部スコット・ウエストなる者は、あるテレビ番組のインタビューにて「漁師達をいじめてるよう見えるが何故か?」という質問に、「楽しいから」と答えてあざ笑いました。

今回のNHKの放送では漁師に対し、「誇りのない負け犬め」と吐き捨てていた。

「金になるシーン」を撮影する為の「挑発」だと分かっていますが、それが分かっていても自分ならまず堪えられないセリフですわ。

「恥知らずの勘違い野郎」にそんな文句を言われる筋合いはない。
詐欺まがいの番犬野郎が、真っ当な仕事をしてる人に吐けるセリフじゃないだろ。

このスコット・ウエスト(元警察官)は、「シー・シェパードの活動資金」が目当てで太地町に来ている事を認めてしまってます。

ようするにね、彼等は「刺激的なシーン」が欲しくてたまらんのです。
捕鯨船への攻撃も、太地町での獲物解体シーンも、「欧米のテレビ視聴者受け」を狙い、段々とエスカレートする構造なんですよ。

何故なら視聴者や支持者が飽きると「活動資金」が入らなくなるからです。

動け 日本の有志達

今回の番組を観て感じたのは漁師たちの「孤立無援」です。
保護団体の横暴から漁師を守るべき者は誰か?
警察官さえ役には立たない。

シー・シェパードに反対する右翼系の団体が入っているようですが、それは良くありません。街宣車は漁師以外の町民に迷惑だし、普通の人々からこの問題に対する関心を遠ざける結果になってしまう。

日本沿岸で行なわている鯨(イルカ含む{イルカは鯨です})漁は衰退して行きます。少なくとも増える事はありません。そう遠くない将来消え去る可能性が高い。消費人口の減少が著しいからです。だが完全に消え去るかどうかは分からないし、残るかも知れない。

ですけどね、だからと言ってシー・シェパードのような団体に屈してもいいのか。彼等がやっている事は「内政干渉」です。

テロ団体の内政干渉をなぜ国は黙ってみているのか。

「刺激したくない」という外務省官僚の声が大きいんだと思います。
外務省官僚に日本人としてのプライドがあるならね、「国益を損ない日本国民を貶める連中にビザを発給しない」が本当でしょうよ。

日本も米国も「テロ系団体」と認識してる相手ですよ。
曖昧な態度は事態を悪くしていくだけでしょう。

国が意志を明確にすれば、
警察官は正当な理由で連中を引っ張れるはずです。
公安・外事・刑事・交通、総力を挙げてね。

しかしまぁ弱腰の政府には荷が重いでしょうかね。

国家が動かぬなら市民が動くしかありません。

海洋動物を守るNGOは存在するのに漁師を守る組織がない。
これはおかしいでしょう。

「ニホン人の矛盾」だと開き直っていてもいいのでしょうか。

直接太地町に入って漁師の仕事を妨害させないようにするのもいいが、動けない方は自宅でも支援できる。

・シー・シェパードの代表ポール・ワトソンの資産関係を知る
・太地町にメンバーを送ったマイケル・ダルトン等の収入を知る
・この夏彼等のメインスポンサーとなった『コカ・コーラ』への抗議や不買
・サーフィンやスノーボードをやる人は『クイックシルバー』を買わない
・オーストラリアの『Bluetongue Beer』は飲まない
・『パタゴニア』の製品は買わない
・英国『ラッシュ』の商品は使わない
・米国在の方はボブ・バーカーの番組を観ない

シー・シェパードは略すとナチ親衛隊のSSと同じ。
プロパガンダの手法も、その欺瞞に満ちたやり口もよく似ております。
そのメンタリティと姿勢は彼等の幼稚な旗によく表れています。


シーシェパード旗 Wikipedia Seashepherd small pt.jpg

このような組織をスポンサードするコカ・コーラなど飲む事はない。

知識が深い動物学者はヒステリックではない しかし動物を愛していないわけではない

イルカが可愛いと思う気持ちは分かります。
信じられないでしょうがそれは漁師も同じです。
団体が主張するように鯨類を絶滅させる気などない。

保護派は「海洋哺乳類は文化がある」と言う。
では聞きたいが自分たち西洋人が絶滅させてきた鳥類や陸上野生動物には文化がないのか。家族の営みがないのか。

漁師が海のイルカ達を可愛いと思う同じ気持を、食用牛を育てる畜産農家の人も持っています。牛に対してね。

鯨類は可愛いから食べない。
が、牛は可愛くても食べて良い。
その論理回路が分からない。

陸上哺乳類は「知能がなく、文化もなく、家族の絆もない」
そのような話は通らないでしょう。

西洋人は何故牛食を批判しないヒンドゥーのインド人を理解出来ないのか。神の使いの牛を大切にするが、その牛を「肉」としか見ない西洋文明を責めたりはしません。

国が違えば文化も違う。
たとえ受け入れられない文化であっても尊重すべきでしょう。
自己の価値観を押し付けるべきではない。

我々は命あるものを食べて生きています。
だが菜食主義者をつかまえて「野菜にも命がある、水だけ飲んで生きてろ」とは言いません。自分と違うからと他を責める行為は偽善で愚かと思うからです。

我々の隣国は犬を食料にし批判されるが、それを批判する資格はないと日本人は分かっています。食糧難の時代、ついこの間まで日本人も野犬を食べていたからです。

今はアメリカ大陸を「発見」し、異教徒で異文化だからと南北アメリカの先住民を皆殺しにした大航海時代ではない。だがその感覚が変わっていない。

我々が発すべきメッセージは「オーストラリアの牛肉は輸入しない」です。
SSの事実上の活動拠点であり支持国だからです。
もう植民地主義の時代ではないと分からせる。

シー・シェパードの本質は「欧米至上主義」の妄想を押し付け、巧妙にメディアを利用するプロパガンダの得意な営利団体とするべきであり、環境保護団体とは言えない。まさに裏返しのナチSSです。

テレビ向けのショーを演出してわざと「争い」を見せている役者集団。
そんなモンとまともに対峙する必要はありません。入国禁止にすればよいし彼等の偽善性を指摘し続ける。それが出来るかどうかはこれから日本が世界と対峙する上で非常に重要な試金石になるでしょう。

「環境保護」と「欧米至上主義」のすり替えを見抜けない企業や団体を日本人は受入れるべきではありません。価値観の押し売りをする時代ではないのです。


再び言いますが、くじら漁は消えていく運命です。

しかし「押し付け」「外圧」によってそうさせるべきではありません。
これを諦めて受け入れてしまえば「国の威信」はさらに失墜し、日本人は増々誇りのない国民性に拍車をかける。

受け入れれば次に待っているのは「マグロも食うな」です。
彼等が「宣伝で稼ぐ企業」である以上必ずそうなります。


『環境派』の方々にも言っておきます。

本当に動物を保護し環境保全を願うならね、
『グローバル経済』とやらの顔を追いかけるべきです。

しかし出来ますかな。
菜食主義やら動物保護やら環境保護は、「経済的に豊かな国で生まれるエゴ」であり、「暇と金の余った経済力」と切っても切れない関係になっている様子ですからね。

おたく等のスポンサーである企業を監視した方が、はるかに環境保護になります。

個々の一次産業従事者を追い詰めても「解決」になりません。
「地球を荒らしているモノの正体は何か」
もう少し物事の本質を理解して欲しい。

保護団体が攻めるべきものは経済構造

おいらが子供の頃、「日本漫画の父・手塚治虫」が描く『海のトリトン」という漫画がありましてね、今の子達が『ワンピース』を読むように、あるいはそれ以上に熱心に読んでいました。

主人公トリトンの一番の友達はイルカ。
イルカたちは手塚治虫の手にかかり完全に擬人化されてまして、子供の心の中ではもうイルカと人間は同等かそれ以上。

その影響が強く残り、成長してからも「水族館のイルカショーのイルカ」さえ可哀想だと感じるほどイルカが好きでした。

大人になって「イルカとクジラは同じ」で、違いはサイズだけという事を知ったのはダイビングのライセンスを取った頃。イルカが可愛いと思う気持ちは全然変わっていませんでしたが、もう少し「全体像」が理解できるようになっていました。つまり現実的に事象をみれる様になってました。

今でも基本的なスタンスは同じです。もしイルカ類が絶滅寸前の状態であれば、おいらはシー・シェパードを応援するでしょう。やはりイルカを守りたいと思うからです。

しかしそうではない。
シー・シェパードの主張、そして行動は明らかにおかしい。
絶滅とか保護とかそういう理念で動いてはいない。

漁師たちの名前や住所をネット公開するやり口など、「まともな団体」と呼べるものではなく、「異常者の集まり」としか思えない。一方的に偏狭な妄想を押し付けて来る手法はオウムなどに近く、まるで「カルト教団」ですな。

陸上そして大気圏内の大気、それに海洋。これらの自然を守りたい、回復させたい、動物たちを保護したい、そう願うなら取るべき道は一つしかありません。

 【「大量消費と開発」によって立つ「経済システム」を変化させる】
それしかないのですよ。

もっとも重要なのは乱開発に走る大企業に歯止めをかける事。

これ以外の行動を取る「保護団体」はすべて偽善だと断言してもよい。

くじら類は減少してるのか、増加しているのか

これが最も気になるところですね。
しかし各国、各研究団体によって違う数値が出てきたりして正確には分かりません。これはあるていどやむを得ない事です。人間のように出生証明・死亡届があるわけでも、住民票があるわけもでもないので。大洋を泳ぎ回り、深海にまで潜水可能な鯨類の数を正確に知るのは無理です。

しかし日本は長年の経験をもっており、捕鯨協会は調査結果を公表しています。東電や経産省ではありませんので、嘘をつく理由もありませんし、かなり正確ではないかと思っています。
日本捕鯨協会の調査結果

※需要と供給。密漁は?
学校給食や外食店で使われる他スーパー等での販売があるが、増加傾向にはない。時に調査捕鯨の品が在庫過剰になり大量に放出されて「増加している」との感を受ける場合もあるが、現実問題として近年は常に「供給過多」とみて間違いない。その理由はあえて「鯨料理」を食べようと考える消費者が激減しているからである。だぶついているという事は「密漁」がほぼゼロであるという事でもある。アワビや伊勢海老の密漁のほうが深刻なのは論を待たない。

韓国では供給量の倍ほど流通しており半量は「密漁」だと云われる。
しかし全体の年間消費量は小型鯨類400頭程度にすぎない。

※経済的背景は有りや無しや?
特に強硬に捕鯨反対の立場を表明してるオーストラリア、アメリカ、ニュージーランド、この三国は自国農産物(主に穀物)を日本に売り込む事に熱心です。また、これらの国は代表的な対日「牛肉輸出国」です。

※汚染
クジラ類は食物連鎖の頂点にいるため、水銀やPCBを蓄積しているとされます。これはクロマグロも同じ事です。しかし近年深刻な「食の危機」を招いているのは例外なく「牛肉」であり、海洋動物ではありません。次は遺伝子操作穀物の番ではないでしょうかな。

※食料安全保障
震災・原発危機を経験して「文明のもろさ」を多少知ったはずです。
「何か」が起きれば、ライフラインもインフラも使いものにならない。

なによりも先に必要なものは「水」と「食料」だと分かったでしょう。
米が買えなくなる恐怖も感じたと思います。

日本は正常な輸出入が止まればそれで終わりです。
食料の半分以上を輸入に頼ってますのでね。

牛肉よりもはるかに効率のよいタンパク源。しかも大量備蓄可能。
それが鯨肉です。この「切り札」を手放すべきでしょうか?

捕鯨国のカナダは国際捕鯨委員会(IWC)から脱退しました。
日本もそのくらいの道を選ぶ背景を持っていると言っていいでしょう。

2011年05月

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