人付き合いと接客  

人付き合いの間合い

何であれ自慢げに語るのは好きではありませんのですが、この記事のテーマになりますので忌憚なく生意気を書きます。おいらは変わり者の一種でありながら人付き合いは大変に巧いと思います。ベテランの部類と言えます。

仲良くしてもらってる方は非常に広範な分野に幅広く、偏屈には珍しい事でしょう。だからと言って「浅く広く」ではありません。基本的に波長が合わないとその場限りですので。

これはつまり「鼻がきく」からでしょうね。
どこかの部分で共感できるものがあれば絶対に見逃しません。
そこを見極めたら速攻です。

色々姑息なテクは使いません。それはむしろ逆効果。
自分の地を相手にさらけ出すだけの話です。
つまり「本音」を遠慮なくぶつけるって事。

 

見極めだけでは駄目。こちらから働きかけなきゃ何も起きない。
そのポイントは「速さと間合い」です。

速さとは「空気」を読む早さのこと。
相手の考えを読み、会話を成り立たせる能力です。
自己主張、自分の言いたい事ばかり口に出せば会話は成立しない。


間合い。
顕著なのは剣道ですが、他の闘技系のスポーツに打ち込んだ方もよくご理解頂けると思いますけども、「精神面では集中、動きは間合い」です。

間合いとは相手と自分の距離のこと。
この距離感が対人関係の全てであると言ってもいいほど重要。

近すぎても遠すぎても勝負にならない。
このバランス感で人と人の関係は決まってしまうんです。


おいらには鼻タレの糞ガキの頃から頭がハゲになるまで付き合い続けてる汚いオッサン(笑)の友達もいれば、マルちゃんの様に若くて綺麗なネェちゃんの友達もいるが、同じようにべらんめぇで会話します。

このブログに関しては鯔さんという友達がいますけども、やはりべらんめぇ。会ったこともないのに、サイトを通じてこまで長く付き合ってくれる。

皆ある共通点があるんですよ。とても大切な事が。

それは「一定の距離を保って崩さない」ってこと。

近くなれば仲も深まるかと言えばそうじゃないんですよ。

物理的な距離は無関係なんです。

むしろ近くなるほど反発が強まる可能性が高い
夫婦ですらそうなる例が多い。

スキンシップは「たまに」やるから効果がある。
いつもそれでは絶対に駄目になる。

鯔さんに関しては、はっきり言って仲間意識すら持っております。
だがおいらの方から気をつけてる事があるんですよ。
逆説ではありませんが「親しくなりすぎない様に」してます。

時々「冷たいかな」と思うほど突き放す事がある。
信じているから突き放せるんです。
彼が気づいてるか分からないが、だからこそここまで長いのですよ。


話を戻しましょう。
人付き合いのポイントは「速さと間合い」だと書きました。

要はバランス感のことなんですが、これを養う方法はあるのか。
生まれつきのものであり、ある人はあるが、無い人は持てないのか。
確かにそうかも知れませんが、努力によってある程度は可能です。

いつも同じ事を書いて恐縮ですが、鍵は「想像力」です。

では想像力を養うにはどうすればいいか。
【意識して他人を思い遣る心を持つ】
【活字の本を読む】
おいら的にはそう信じております。


映像メディアは想像力を減退させる

さらに付け加えると、【映像メディアを見過ぎない】
まぁハッキリ言ってテレビですな。
ありゃ想像力を根絶やしにする毒です。

その毒がどんなモノかを最近の例をあげて説明しましょう。

大震災後にテレビに噛り付いていた日本人は膨大。
1週間後あたりから、変調をきたす日本人が激増。
欝気味になる、気分が悪くなる、体調まで悪化。

これはね、想像力が豊富だから被災者の立場に感情移入してそうなったのではありません。精神の底まで完全にテレビにコントロールされているという事であり、要するに「頭がカラッポ」状態で画面を観ているという証拠です。

身も心も支配されてしまってるんですよ。
自発的な想像力というものを完全に奪われていると言えましょう。
考えるヒマがないから何も考えない。

テレビを見なければそうならない。

DVDや動画ファイルの容量から明らかなように、映像というものは情報量が桁違いに多いのです。とても人間が処理できる量ではない。

したがって「情報マヒ」を起こし、「考えるのをやめる」のです。

逆に活字は処理可能。
逃げませんしね。
なので「いくらでも考える余地がある」のですよ。

芸術は別として、情報を画像や映像から得て想像につなげるのは無理。

距離感 接客への応用

さて寄り道ばかりですが、人付き合いのコツが接客商売に役に立つのでしょうか。これは言うまでもないでしょう。接客は人様とのお付き合いです。

「俺は味だけで勝負してみせる」
そう宣言してどれだけの数の料理人が消えて行ったことか。

お客さんは餌を食べにくる動物ではありません。
人間は味覚よりも先に「心」が反応する生き物です。

どんなに旨いものでも気分次第でパーになってしまう。
料理を含めた食空間すべてをコーディネートしてこそプロ。

中でも最重要なのが「心くばり」になります。
この「心くばり」の技はね、同じなんですよ。
「速さと間合い」です。

「お客のニーズに合わせる」と言います。
しかし個人店においてはそれが裏目に出ます。

相手が望む事だけに際限なく合わせていればすぐ壁にぶち当たる。

誰でもどんな人でも顧客になってくれるわけではありません。
それは無理ですし、そんな考えでは真の客を得ることが出来ません。

素早く自分との波長を確かめ、距離(間合い)を決める。
決めたらその距離を崩さない。

いくら馴染んでも、ベタベタした付き合いはご法度です。
そんな事をすれば多くの場合良い関係を失います。

人は最低限の節度を持たねばいけません。
これは恋人同士、夫婦でも同じなんですよ。

人間も原始には野生動物でした。
「ある距離」は本能としての防衛ラインであり、それを越えられると危険信号が響く。つまり強いストレスになるのです。その例外は生殖活動に関するものだけと言っていいでしょう。

どうやれば相手の考えを素早く読み取り、適度な間合いを構築できるか。
やはり「想像力を磨くこと」が答えでしょうな。

まぁ、あまりテレビばかり観ないってことでしょうかね。

※この記事をアップ後に「お叱り」のお便りを頂戴しました。
「そりゃ上から目線だよ」って趣旨でしょうな。
>ホントにいい関係って、間合いだの速さだの計算して仕掛けるもんじゃないと思いますがね…

【本音】と【鼻】、つまり、「計算」や「打算」を否定する趣旨で書いたんですけども、この方は正反対に読んでくださった様です。

なぜこんな追記を書くかと言えば、「文体を少し間違えている」と反省するからです。やはりどこかイライラしており、「上から目線」と思われても仕方がない文章であったと思いますし、説明の筋立もツメも甘すぎる。
「分かり難い」という事でしょうな。

いずれ書き直せる日が来れば、もっと「分かりやすく」訂正するかも知れません。上から目線を直して「おりこうさん」になる気はありませんが、「分かりやすさ」はいつも気にしていたいので。


2011年03月31日

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