めはりずし-和歌山の郷土料理  

めはりずし-和歌山

板場にしろ事務所にしろ当然のように冷房が作動しているわけで、いかにカシコイ節約装置が働いているにしろやはり屋内は冷えておる状態です。

おいらの体は昔風の昭和製ですから、そのような不自然な環境にさらされておりますと機能が落ちてしまいます。

冷えすぎて血行が悪くなり、筋肉が萎縮し神経回路も圧迫される。そのような理由からでしょうか、すこぶる調子がよろしくない。

汗もかかず代謝も落ちてカロリーを消費できず、老廃物の排出も滞り内部から体が腐ってくるような嫌な感覚。

気のせいかなにやら頭痛がするような。
また今夏も東電にバカ高い電気代をぼったくられるし・・・・
競合の電力会社はどうして出来ないのか。
なんでいつまでも東電が独占してんのか。
いったいどうなっておるのか。

アタマに来たので、
番頭の板前に「ちょっと出かけてくる」と。

板前
「はい、わかりました」
「今日はどちらへ?」

おいら
「な な なんだよ」(←何をどもってんだか 笑)
「どこ行こうがいいじゃないか」
「クーラーが嫌いなんだよ」(←バカ正直)
「病気にならぁな、こんなトコいたら」
「おいらが病気なったらね、アレだよ?
冬のボーナス出ないかもよ?
それでもいいってのかい、え?」
( ↑ 子供と同じかそれ以下の理屈 笑)

そういうわけで逃走に成功。
店の玄関を出て数メートルも歩きますと、
以前は無かった妙な張り紙が電柱に。

「怪しい人を見たら110番」

なぁにをぬかしやがる唐変木!
いまどきの世の中ってのは、そこらを歩いてる人間全部が怪しいだろうが!
ニュース見てりゃ、妙な犯罪を犯すモンは「外見は普通の人」ばっかりじゃねぇか!
(↑自分の人相が悪いから激しく反応か 笑)

そもそもだな、
警察が1番怪しいってんだよ、ぼんくら!

振り込めサギを、
「かあさんナントカ詐欺」(←もう忘れた)
とか言い換えて恥をさらしたばかりなのに、
今度は「脱法ドラック」を、
「危険なんとか」(?)
あんなもんはLSDと同じで麻薬なんだよ。
麻薬でいいじゃねぇか。なぁにが危険ナントカだよ。

そんなミョウチクリな事ばかりしてるのはね、
なにか後暗いことしてるからでしょうに。
規制は増やしてんのに、検挙率がダダ下がりなのはどうしてなんだよ。

くだらねぇコトばかりしてねぇで、クソ犯罪者どもを片っ端からしょっぴいてきやがれっての。バカ政治家やら泥棒官僚も捕まえてみなさいよタマには。

「どうにもならねぇな、この国は」って感じでカリカリしながら、さらに数十メートルをテクテク。

大きなビルの、路面に面した地下駐車場入り口の前を通りましたらば、ハンサムな青年警備員が「こんにちは、お気をつけて」と気持ちの良い挨拶。

こちとらただの通りすがりだってのに、笑顔を向けて頭を下げる。思わず笑顔で「暑い中よく頑張ってるね。お疲れ様」と返事。

「日本にゃ、まだこんな若いもんがいるのか!」
「この国も捨てたもんじゃねぇ」
「やっぱりいいな日本ってのは」
「こんちくしょうの、こんこん狐やろう!」

まぁまぁゴキゲンが回復。
( ↑ 単細胞の脳天気オヤジ 笑)

●●通りとか××街道などを横切り、まだ昭和の風情が残る裏道を選んで散策を続けます。

すると、
「手作りのナンたら」をうたう看板の和食屋を発見。

「おや、前はなかった筈だがいつ出来たんだろう」
「なにやら良さそうな店じゃないの」
「ちょっと食ってみるか」

どれどれと期待しつつ店内へ。
造りはまぁまぁ。雰囲気もまぁまぁ。
問題は料理。おすすめの和膳を頼みました。

出てきたモンを見てびっくり仰天。
ながく板前やってますから「見ただけ」で分かることが沢山あります。まぁ少なくともどういう気持ちで作ったのかは分かります。

コンビニの弁当レベル。
なぁ~にが「手作りの店」だってんだばかやろう。

それでも少しだけ箸をつけてみますと、
やはりお味も「既成品の味」

ほとほと呆れ果てて、お茶をすすると、
あまりのマズさに吹き出す寸前。

口直しと思い、漬物を口に入れたら、
敏感なおいらの舌にピリピリと刺激が。
死ぬかと思いました。

百年くらい前に中国から輸入したような、得体の知れないダイコンのようなモノを、化学合成薬品か脱法ドラッグに漬け込んで、石油系着色料かペンキで色をつけたような味。(←酷すぎる言い方 笑)

怒りをおさえるのに必死になりすぎて、顔が赤青く(?)なり脳溢血を起こしそうになりながら店を出ました。

「どうなってんだよこの国は」
「もう外でメシも食えねぇ」(←おおげさ 笑)

右も左もゴテゴテした厚化粧の派手メシばかり、もしくは「中身ギトギトデコを隠して作った偽スッピン」のような食べ物だらけ。

なにか心が落ち着くものを食べたい。
心底そう思いました。

そこでアタマに浮かんだのが、昔どこかで食べたボール球のような形の大きなオニギリ。麦多めで堅炊きにしたご飯を、大きな海苔で包むように握ったヤツと、漬けた高菜の葉で包んでいるヤツです。

単純素朴で料理とは言えないようなものですが、素朴であればこそ美味さが忘れられない。というか、その素朴さが今は恋しい。

めはりずし

高菜の葉で包んだ握り飯といえば、熊野や吉野に伝わる「めはりずし」ですね。漬け菜で握るオニギリは全国各地にあるのですが、全国的に有名なのはやはり「めはりずし」です。

「すし」という名であり、新宮の駅弁などは「めはり寿司」という名称でシャリ(酢飯)を使っていたりするのですが、本来は寿司とは関係のない弁当用の飯です。

和歌山県の新宮周辺では「秋刀魚鮓(さんまずし)」という熟れずしもよく知られてますが、こちらは乳酸発酵をともなう完全なる熟れずしであり、「めはりずし」との関連はないようです。
※近年は秋刀魚鮓も鮓から寿司になっている(つまり早ずしになっている)商品が多く、乳酸発酵の熟れずしは鮒ずしとか限られてきています※


めはり寿司

めはりずしの方は熟れずしどころか早ずしとの関連もなさそうですね。「目張りにぎり」では語呂がよくないし、葉で包む類のものを「◯◯葉ずし」と呼ぶことも多しで、こういう名称になったのかも知れません。

二杯酢で味をすることが大きな理由のひとつかも知れませんが、もともとはたんなる浅漬けを使用した塩味だけのものだったと思われ、これも寿司とは関係がないようです。

「目張り」の方も、目を見張るほど大きいとか、目を見張るほど美味いとか、葉で隙間なく包むことから「目張りするような」とか、そんな感じで付いたといいます。

まぁ名称などどうでもいいことですが、「寿司の仲間」と思っておられる方がいるかも知れませんので一応。

少し話は逸れますけども、漬け物に酢味をつけたことが、日本の漬け物産業をここまで堕落させた大きな理由だと思っております。また、日本人の味覚を麻痺させた原因でもあると思うのです。

なぜかと言うと、酸味の強い酢味はいくらでも誤魔化しがきくからです。

どうしようもない程の中国のクズ野菜でも、化学合成した薬品を使うことで「食べ物」に変えることができますけども、「野菜の風味が残る素朴な塩味」はムリな相談です。

さまざまな合成添加物の残滓を消すのは「酸味」がいちばんよく、「これはこういう味付けなんですよ」で済んでしまう。消費者も「酸っぱいのが普通なんだろう」と思って食べる。

材料費をおさえたい業者は安易に、躊躇なく、この方法を使い、今では日本中の店に並ぶ漬け物の大半が合成添加物まみれになっているわけです。

今の人は、二杯酢・化学調味料・乳酸発酵の違いなど分からなくなってもいますし、それ以上に化学の技術が進化してどのような味でも合成できるというやっかいな問題もあります。(最大の問題はモラルなのですが)

なので、おいらの舌までピリピリさせられるという訳ですな。

まあ、野菜が良いものであれば浅漬けが最も美味いのは確かであり、昔と違って保存の心配がない現代は「熟れずし」とか「酢の味」がするものなどは必要性が無いはずなんですけどね。ああした食品は冷蔵庫のない時代の産物だということを忘れているようです。


徐福熟成めはり寿司

とにかく、乾燥させた食材にまで薬を使うのはもういい加減やめて欲しいものです。

いつものように話がズレましたけども、単純素朴な飾り気ナシの和食にまでよけいな味付けはいらないということです。

味は塩味だけでけっこう。
カッコつけた味はそこらじゅうにあるので不要。

麦めしに塩味だけのデッカイおにぎり。
まん丸のボールみたいな黒色と緑色のヤツ。

これは形がややお上品ですが、まぁ塩以外の余計なものは控え目のようですし、野菜は国産。


めはりずし 「新宮市」総本家めはりや 

漬け菜だけの商品ですので画像はオマケですね。
ですので、自分で好きなように握ればいいわけです。

ノリの香りと高菜の青味。
ご飯がメチャクチャ美味しく感じます。

これを激しく美味く食べる方法。
それは「よけいな手を加えない」ということ。

アレコレ加えたり、味をしたり、
その気持は分かりますが、それでは脳に響かない。

もうひとつ。
ぼそぼそお上品に食うのでなく、
ガツガツとしゃっくり起こしながら食らう。
これですね。(健康に悪そう 笑)
ヒックヒック言いながら冷たい麦茶を喉に流し込んで治し、また握り飯をがっつく。

こういう単純素朴な味が美味いと感じられる。
そんな「健全さ」を取り戻しましょうや、日本も。

2014年07月30日

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